第31話
【ユニークスキル《箱庭》】
【神座】
・准神格《星の輪を追いかける獣》
【神性】
・神性因子《夜》、《月》、《狼》
【法則】
・法則因子《時間軸》
【ステータス】
・空間サイズ:23.6m × 23.6m × 23.6m
・空間内資源:多量につき表示不可
・環境因子:《平野》、《水源》、《深海》、《精霊の棲家》、《月狼の領域》
・保有施設:《畑》、《ダンジョン》、《薬草園》、《焚き火》、《鉱山》、《生け簀》、《図書館》、《月の神殿》
・保有生物:精霊《ユユ》
・保有機能:《クラフト》、《料理》
【住人】
《希望の銀光》セレナ・ルーフェン
【名前:レオ・グラント】
【職業:逃亡者】
【レベル:10】
【ユニークスキル:《箱庭》】
【特性】
箱庭の管理者
合理的知性
【専用スキル】
住人台帳Lv.1
【能力値】
筋力:15
耐久:15
敏捷:17
知力:38
魔力:18
【保有スキル】
宝石鑑定Lv.1
商売の心得Lv.2
調薬の心得Lv.1
小人化Lv.1
料理Lv.2
精霊交感Lv.2
精霊術Lv.1
逃走本能Lv.1
睡眠耐性Lv.1
暗視Lv.1
隠密行動Lv.1
暗殺Lv.1
神聖術Lv.1
《希望の銀光》、ね。どうやらセレナ様はようやく絶望の淵から抜け出すことができたらしい。
特性が《箱庭の持ち主》から《箱庭の管理者》になったお陰か、それとも別の要因か。わからないけど、色々表示されていなかった情報も増えた。
《合理的知性》か……本当に合理的に生きることができていたら、僕は今ごろこんな目にあっていない。
レオは自らの特性に半目を向け、ざっと目を通し、自身のステータスウィンドウを閉じた。
レベルは10、能力値も大幅に上昇している。特に知力は38。これがどのくらいの数値を表すのかはわからないが、逃亡生活に役立つことは間違いないだろう。
どうせならわかりやすく筋力とかなら良かったんだけどな。頭の中でムキムキとなった自分を想像しつつ、レオは小さく呟いた。
「……行くか」
セレナの心配そうな視線を感じながら、レオは《箱庭》の外に出ることを決意する。
彼女は《箱庭》に残すのが最善だ。セレナの容姿は人目を引くには十分すぎる。
彼女が人前に出るのは自殺行為に等しい。見るものが見れば爆速でわかる。貴種の血というのはそういうものだ。
「レオ様、ほんとに行っちゃうんですか? また、捕まっちゃうかも……」
「大丈夫です。何かあれば、すぐに《箱庭》に戻りますから」
レオはセレナの心配に苦笑しつつ、そのまま《箱庭》の扉を開けた。外はまだ夜の闇に包まれている。
【クエスト】
【食料確保】:食料を確保せよ。
・報酬:空間サイズ +3m × 3m × 3m 、スキル《収穫術Lv.1》
レオはクエストウィンドウを確認し、静かに森の中を進んだ。
月明かりが時折木々の間から差し込み、レオの足元を照らす。冷たい風が葉を揺らし、一歩を踏みしめると草のざくざくという音がする。
「……ちょっと怖いな。モンスターとか出てきたら速攻帰ろ……」
レオは夜中に一人で森を歩くのが怖かった。男の子と言えど、レオも12歳の子供だ。しかも戦闘経験はほぼない。暗殺経験なら最近2つ増えたが。
【《希望の銀光》が《窓》に張り付き、声援を送っています!】
【《希望の銀光》が今からでも付いていくと両手を握って意気込んでいます!】
【スキル《精霊交感Lv.2》が発動します!】
『ねむいけど、ゆゆもたんけんしたいー……ぐぐぐ、すぴ〜…………』
緊張感の無いやつらに、恐怖がすっと薄れていく。
法則因子《時間軸》により《箱庭》に《夜》が訪れるようになった影響か、ユユは夜だと眠たくなるらしい。確かに夜の海は静けさに満ちている気がする。
考え事は体を動かしながらした方が良い。父の教えの通りに、レオは今後の展開を予測する。
ケテル王国に繋がる街道は今頃厳重な警戒網が敷かれているはず。迂闊に近づけば捕まるのは確実だ。
かと言ってアールハイトス側の大きな、それこそ領主の屋敷があるような街に行くのもアウト。
王都へ戻るルートは複数ある。
1.陸路直行ルート。無理やり警戒網を突き抜け王都へ帰還するルート。
2.陸路迂回ルート。警戒されているケテル王国への道は通らず、アールハイトスの上にあるエレニア神聖国を通り、そこからケテル王国へ帰還するルート。
3.海路ルート。1度アールハイトスから船を使って南下し、島国である剣国スパーダに到着、そこから交易品の商人に偽装し、再び海路を使いケテル王国に帰還するルート。
宝石の原産地や出土した土地を勉強していた甲斐があったというものだ。
個人的には剣国スパーダの特産品である勾玉と呼ばれる工芸品とか、紋様が美しいカタナという武器とか、とても興味がある。
1のルートはまず無理。となると取れる選択肢は2つ。
迂回ルートか海路ルートか。
ま、どちらにせよ結構な大金が必要となることは間違いない。結構な時間が掛かることも。
レオはユユに海の方向を尋ねた。
「ユユ、海の匂いはどっち?」
『こっちー! うみのにおい、するよ!』
【《箱庭》より《幼き海の精霊》ユユが召喚されます!】
藍色の光が暗い森の中に出現する。
ユユはレオの周りを飛び回り、嬉しそうに光を揺らした。
ユユに導かれ、森を抜け、開けた場所に出た。そこには遠くから聞こえる波の音と、点々と灯る明かりがあった。
漁村だ。
深夜に尋ねれば怪しまれる。レオは夜が明けるのを待つため、近くの茂みに身を潜め、《箱庭》の中へと入った。
ひとまず安心と言ったところ。
「おかえりなさいっ!」
「ただいま戻りました。中々怖いもんですね。夜の森って」
「レオ様ばかりに怖い思いをさせるわけにはいきません! 私も!」
「ダメですって。すぐバレて捕まっちゃいますって」
「うぅ……何か出来ることは無いですか、?」
……うーむ。ない!
「夜が明けるまで時間があります。一緒に仮眠でも取りましょう。お腹が減ってそれどころじゃないかもしれないですけど」
「っはい!」
《焚き火》の前で固まり、2人でぼんやりとパチパチ跳ねる火を見つめる。
「……お腹、空きましたね……」
「そう、ですね……でも、私は…………れおさまが……いれば……」
こくりこくりと舟を漕けば、数分でレオもセレナも小さく寝息を立てていた。
『! ゆゆもいっしょにねる〜!』
眠る2人の上にユユが現れ、ものの数秒でふわふわと漂う物言わぬ藍色の光と化した。
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