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  • 第1話《テンペスタ》への応援コメント

    コメント失礼いたします。
    嵐の前の、あのざわめきが絵から漂い、皮膚をじりじりと焦がすようでした。
    ただの複製画の展示室が、物語の幕開けにふさわしい舞台装置に変わる瞬間──その鮮やかな転調に酔いしれます。

    特に「影は真実を知ってる」という一言、まるでジョルジョーネ自身が囁いたようで痺れますね。
    視線が交わらない登場人物たち、過去と未来が断絶した世界。
    それでも、残された者が勝手に物語を紡ぎ、勝手に救われる……この余白こそが美術なのだと、胸を掻きむしられるような感覚を覚えました。

    次の《夜警》では、さらに深く光と影の迷宮へ迷い込まれそうです。

    自主企画へのご参加もありがとうございます。

    作者からの返信

    桑葉志遊さま
    丁寧で胸に沁みるご感想をありがとうございます。
    「嵐の前のざわめき」や「影は真実を知っている」といったお言葉が、まるでこちらの意図を代弁していただいたようで、読みながら鳥肌が立ちました。
    複製画にすぎないはずの展示室が舞台装置に変わる瞬間を感じ取っていただけたこと、本作にとって何よりの喜びです。

    余白から読者の方自身が物語を紡ぎ、救いを見出してくださる……その姿勢こそが美術の力であり、私の目指す物語のかたちでもあります。

    次回《夜警》では、光と影の迷宮にさらに深く踏み込んでまいります。ぜひまたご一緒に迷い込んでいただければ幸いです。
    改めて、素晴らしいお言葉をありがとうございました。