応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 文芸部へのご参加、ありがとうございます。
    ハキハキとしたラジオパーソナリティの語り口から、一転して絶望へと踏み出すラスト。そのあまりに鮮烈なギャップと、少女の名前に込められた悲痛な祈りに、胸が締め付けられる思いでした。

    ■ 全体を読んでの感想
    最初は「熱心な配信者の物語」として読んでいたものが、不自然なヒット曲のチョイス、筆跡の一致しないお便り……といった微細な違和感(ノイズ)を経て、一気に真実が剥き出しになる構成が実に見事です。
    彼女のひた向きで健気な行動全てが、その世界で自分の存在を守り抜こうとする最後の抵抗のようにも見えました。

    ■ お題「換喩(メトニミー)」の活用と技法について
    本作では、限定された室内にある「物」や「記号」に、彼女自身や周囲の状況を託す換喩が、物語のミステリ要素を支える重要な役割を果たしています。

    ・「ラジオ機材」と「電球」【日常の換喩】
    冒頭で描かれる本格的な機材や暖色系の電球は、彼女が過ごしたい日常の換喩といえるでしょう。電球が古くなっても替えられないという描写が、彼女の本当の日常を静かに示唆しており、その視点のずらし方も非常に巧みに思います。

    ・「蝦夷リーラ(ライラック)」という名前【祈りの換喩】
    本名を忘れそうなほど使い込まれたこの名前は、単なるハンドルネームではなく、彼女の「生存証明への執着」の換喩となっているように感じました。「ライラック=忘れないで」という知識をリスナー(読者)に提示することで、彼女が発信し続ける行為や意味に関する重みとなって響いてきます。

    ・「缶詰」など【現実の換喩】
    物語の終盤に登場するそれら現実的な道具は、絶望的な現実の換喩ですね。それまで「マイク」や「ハガキ」という平和な道具から、それらの道具に視点が切り替わるだけで、彼女の世界を説明なしに突きつける手法は圧巻でした。

    ■ 最後に
    換喩というレトリックを使い、目に見えない広大な「喪失」を、たった一間の放送室から描き出した素晴らしい作品をありがとうございました。
    彼女の放送が、いつか誰かのもとへ届く「光」であることを信じています。また部室にて、あなたの紡ぐ物語に出会えるのを楽しみにしております。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    実は換喩ってこれでもいいのかな? と思いながら参加していたので、企画の趣旨に添えていて安心しました。

    また機会があれば、その時はよろしくお願いします。

  • 北上悠さん

    はじめまして、わきの未知と申します。
    企画へのご参加ありがとうございました。

    この作品は非常に面白かったです。
    実はポストアポカリプスだったオチの作品はいくつか見たことがありますが、ラジオ配信という利き手の必要な行為を一人でしているという裏切りは面白かったです。
    こんな作品が埋もれているんですね……。

    「未知の短編」は毎月開催しています。今後もぜひよろしくお願いいたします。

    わきの

    作者からの返信

    こちらこそ、読んでいただきありがとうございます。

    既に滅んだ地球に通信を送り続ける宇宙飛行士の話は聞いたことがあるような気がしますが、滅んだ世界でラジオ配信をするという作品は中々見ないので、私自身も書いてて新鮮でした。

    機会があれば、またよろしくお願い致します。