匿名関係者からのDM
2025年8月21日
SNSダイレクトメッセージ(一部編集)
***
初、はじめまして。突然に…連絡、失礼します。あなたの調査、カクヨム…ずっと、陰から見ていました。関係――…私は…いや、とにかく名前は…明かせません。
でも、あまりにも、誰も…。正しいこと、見えていない、見過ごされていること、多すぎて――だから…書かずには、伝えずには、いられなかった。
…本当に、これを書いていいのかわからない。けれど、あなたが公開してきた話、あの、欠落。見えない、消えている部分――抜けて、いる。
まず、部品、原料の話。群馬の…XXXX。掘ってはならない場所。あの神社、知っている、皆。その先――誰も、口にしたがらない。
最近、その町、その周辺、工場、異常…ふぐあい、群発。すべて、あの…鉱石を、“切り出した”それから、始まっている。
…昔からあった土地、「決して掘るな」。言い伝え、昔話、本気で…みんな信じていた。開発や、採掘…許可が下りた時――あれは、普通じゃなかった。不自然。誰かが…そう仕組んだ。でも行政文書も地元紙も、時々、無かったことにされる、いまも消されて、いる。
あの石は…部品の供給元。その鉱石だけ、特異な…性質。解らない、“現象”。報告書は“安全範囲内”と言うが、消されて、消されて…
知っている、みんな。現場も技術者も。でも、全部…封じられてる。
声に出せない、出せない。
自分の知る範囲、その石――みんな…触ると変になると。
体調おかしいひと、続発。計測器…でたらめな数字。ノイズ。春に、搬出作業の人が…耳鳴り、幻聴。それから…会社、休職。日誌の、端っこ、小さく、書いていたのを…、私は(私は?)読んだ。(きっと、読んだはず)
あなたが追いかけている“ACS61h8ueyI14507”。原料にロットで…追ってく、途中で…とある技術者が、ぽつり。
「絶対に、首を突っ込むな」
そのまま辞めて、いなくなった。理由、私は…。匿名で追ってたら、今度は“第三者との情報共有禁止”、社内通達。あの紙…もしも外に出たら…いや、もう無理でしょう。
こういう調査、他にも…みんな。途中でやめる。遠ざかる。SNSにも、かろうじて。断片。工場、原料地名。全部伏せられて。明らかに、消されて、塗りつぶされて、
私がここまで書いてる、それ自体…間違い、なのだろう。指が…震える。知人に、だめだと言われた。でも…消せない。止まらない。
……最後に。
どうか、調べるなら…慎重に。
身の安全、絶対。お願いします。本当に、本当に…危険です。もし、なにか起きても…外に出すことで、さらに、さらに、不可解なことが…
直接会うことは、できません。きっと、何かの拍子に別の協力者、現れるかも。でも、私はこれ以上…もう、ただ、見るしかない。
突然、すみません。これ、捨てて。捨てるか残すかは…あなたが。その“違和感”は、たぶん、ぜったい、無意味じゃ……ありません。
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