第29話

俺達はその後バックなどを見て、その後一回にあるバイクショップに来た。るなもがまだ乗れる年齢じゃないが、興味があるらしくだ。バイクをみるとるなもは目を輝かせていた。特にニンジャノのバイクを見てこれほしいみたいな感じを出していた。年齢さえ乗れるようになれば、るなもの収入なら、恐らく買えるだろう。


「いつかバイク乗ってみたいなぁー」


「乗れる年齢になるまで待てよ。無免許運転はヤバイからな」


「分かってるよ。そうだ透先輩乗れる年齢だから、バイクに乗って、後ろ乗せてよ」


いや運転するの怖いんだが。車と衝突したら、死ぬだろ。だがるなものキラキラした目を見ていると、乗ってみるのもありかもしれないないなと思ってくる。


「分かったよ。バイクはこれでいいんだよな」


「うん、え?購入するの?」


「今は無理だが、免許を速攻で取りにいくから、そうしたら買うぞ。お金はあるしな」


そしてるなもが乗れるようになったら、譲る予定だ。なんか貢がされている感満載だが、まぁいいだろう。まだ悪口は言われてないからな。るなもなら悪口は言わないだろう。


「ありがとー。バイクに乗るの楽しみだなぁー」 


俺は夏休みに入ったら、免許を取ろうと思っていた。そうしてバイクショップをでた後、夜ごはんをどこで食べるか話し合っていた。


「この間イタリアンだったし、どうするかなぁー」


「ラーメンでいいか?テラスモールに美味しいラーメン屋があるらしいんだよ。厳密に言えばつけ麺だが」


魚介だし、健康にもいいだろう。他のラーメンのスープだと塩分が高いから、あまり食べすぎることができない。


「つけ麺かー。いいよ。ちょうどスープとか飲みたかったし」


「それなら決まりだな。フードコートにあるらしいぞ」


「珍しいね。美味しいラーメン屋がフードコートにあるなんて」


「俺も聞いたときは驚いたな。フードコートって味よりもファミリー向けというイメージがあったからな。一応冨田系列とはいえ個人店だし、尚更だよな」


フードコート料理はやはり個人店に比べると味が落ちるのは否めない。それなのに列ができるほどそこのラーメン屋は人気らしい。富田はラーメン好きなら、抜群の知名度を誇る。松戸に集中してるのが残念だが。千葉市にも進出してほしいものだ。千葉市自体もラーメン激戦区だから、きっといい相乗効果が期待できるだろう。


「私何回もテラスモール来たけど、そんな美味しいラーメン屋があるのは始めて知ったけど」


「積極的なPRを冨田はしてないからな。それにラーメン好きじゃなきゃ地元以外のラーメンは知らないものだろ。俺だって今日従兄弟に教えてもらったんだから」


「そうなんだ。やっぱりラーメン好きなのは血なのかな?」


「血筋か、それはあるかもな。俺の親戚ラーメン好きが多くて、ラーメン店経営している親戚もいるし」


「ラーメン店経営してるの?!そこ行ってみたい」


「機会があればな」


三咲さんにるなもと一緒にいるところをみられると、この美少女が彼女か?!と言ってなんで私には彼氏ができないんだと嘆き始めるからな。あの人美人なのに、男勝りすぎてみた目で近寄ってきても直ぐにその男は、美咲さんのことを知って離れていくんだよな。


「絶対だよ。着いたみたいだね」


「見た感じ普通のフードコートだな。ここに冨田があるとは信じられん」


もっとおしゃれなフードコートを想像していたが、あまりにも普通すぎて拍子抜けた。こんなところに冨田があるんだな。俺達は荷物を空いている席に置き、財布と携帯だけ持って、冨田系列の店に向かった。


「やっぱり並んでいるな」


「フードコートでそこそこ並ぶ店なんて、初めてみたよ」


フードコートだろうと、冨田系列のラーメン屋なら、ラーメン好きには関係ないんだろう。俺もそうだし。美味しいラーメン屋なら、それがどこにあろうと行くのが、ラーメン好きってもんだ。


「それじゃ並ぶか」


「うん、そういえばここって魚介しかないの?」


「そうだな、トッピングがその分いっぱいあるらしいがな」


つけ麺だからそんなに味が色々ないよな。その分その味にこだわりがあり、美味しいってことの証明でもあるが。俺達は列に並んだ。フードコートだから、メニューを伝えてお金を払えば、すぐに進んでいくので、列が進むのが速かった。あっという間に俺たちの順番が回ってくる。


「メニューはお決まりでしょうか?」


「魚介つけ麺の全部のせで」


「魚介つけ麺のメンマ増しで」


「かしこまりました。金額は2400円になります」


「ここは俺が払うぞ」


「いいの?それじゃお願いしようかな」


俺はるなもの分と合わせて払うと、呼び出しベルをもらった。ラーメン屋だけあって、男からるなもにたいする視線が多かった。こんな美少女とラーメン屋にくるなんて妬ましいみたいな視線だ。


俺達は荷物を置いた席に戻った。


「つけ麺楽しみだね」

 

「濃厚魚介らしいからな。濃厚なものほど美味しいものはない」


「それにしてもやっぱり視線が集まるね」


「るなもはいつも受けているだろ」


「透先輩にたいしてだよ。イケメンだから、女の子に結構見られているよ」


「少し視線が多いなと思ったが、女子なのか。マイナスの視線しか受けたことないから、気づかなかった」


イケメンもそれなりに大変なんだな。モテるともっと大変なんだろう。俺はモテないから関係ないが。それに見た目だけで近寄ってくるやつは信用ならない。俺は女性不信だから、余計にそう思ったのだった。













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