4月13日 会話 大友誠司・秋元楓
「つまり、土曜に瀬尾さんと塚本さん、福田さん、あと丸山さんがカラオケ店に入っていったのを、秋本くんは見たんだね」
「そうです、間違いありません」
「教えてくれてありがとうね」
「はい。先生、彼らは罰せられますか?」
「ばっ……せ?」
「はい。五年生の時――大林先生の時は、学校の決まりをやぶった人は、反省文を書いていました」
「そう……でも、学校の決まりでは、子ども同士で休みの日にカラオケに行くことは禁止はされていないと思うけど……」
「いえ、大友先生は去年この学校に来たばかりなので知らないと思いますが、
「そうなの?」
「はい。夏休みの前に、子どもだけで密室である大きなカラオケやショッピングモール、映画館などには危ないから行かないようにって」
「そうなんだ。でも教頭先生は去年変わったんだったよね……わかった、ほかの先生に確認してみてから、ダメだってことなら、その四人に注意しておくね」
「注意?注意するだけですか?」
「えっ?うん……」
「大友先生って甘いんですね」
「えっ?そうかなあ……」
「あの人たち、注意したくらいじゃ聞かないと思います。特に丸山さんと瀬尾さんは」
「うーん、でも……」
「ぼくからもよく言っておくので、じゃあよろしくお願いします」
「あっちょっと秋本くん、それは先生の役目だから必要な……あー、行っちゃった。……まいったなぁ」
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