自由奔放な狩人の軌跡 ― ナンパ師からイベントプロデューサーへ ―
チャッキー
第1話 小学生時代の異質さ
夏の校庭。友達は半袖半ズボンで走り回っていた。
俺だけは違った。
「蝶野正洋のような男になる」
そう信じ、夏でも長ズボンのジャージを穿き続けた。襟足の長い髪を整え、鏡の前でポーズを決める毎日。
母親に促されて通った絵画教室でも、描くのはパンが人を食べる絵や、真っ黒に塗りつぶした画用紙ばかり。テスト中の裏紙にも落書きをし、教科書の端に漫画のキャラクターを書き散らしていた。
俺の世界には、数字や年表はなかった。関羽や呂布の名前を覚え、物語の流れを楽しむだけだった。
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