第10話 相方!

「これで寮の紹介は終わりだよ」


 しばらくして俺たちは、入り口の辺りまで戻ってきていた。

 寮全体も把握できたことで、おばちゃんと別れた。



 もう相部屋する相方は部屋の中にいるみたいだ。


 これから卒業まで共に過ごす相手になるはずだ。


 神様、どうかまともな人と相部屋させてください!



 そんなことを祈りながら歩いていると、気づけば部屋の前までついていた。



 もう、目の前にいるのだ。



 よし、入ろう。





「失礼しまーす!」





 キチガイだけは嫌だ!


 キチガイだけは嫌だ!


 どうか、常識を持ち合わせた優しい人であってほしい!




「おう、これからよろしくな!」



 ドアを開けた先には、推定イケメン陽キャが微笑んでいた。


 サラサラの金髪、一眼見てわかるスタイルの良さ、洗練された笑顔!


 この特徴を兼ね備えた人物は、性格もイケメンな陽キャでしかない!



「俺はシュウだ。君の名前はなんてい________」



「よっしゃああああああああああ!」



 ん?


 今なんかイケメンが話そうとしていたか?



 まあ、そんなことはどうでもいい!



 キチガイじゃなかった!!




「キチガイじゃなかったああああああ!」



 ああ!


 思わず叫ばずにはいられないほど嬉しい!



「やったあああああ!」



 俺は人生最高の咆哮を上げた。





   ◇ ◇ ◇

 イケメンside






 最初から覚悟はしていた。



 寮母さんに話をされた時からだ。



「新しく寮に入る予定の子がいるんだけどねえ…」



 そのとき俺は、相部屋する相手がとんでもないキチガイだと教えられた。



「ごめんねえ。シュウ君しか頼れないんだ」



 その相手は数ヶ月前に気が狂い、四六時中叫んでいるらしい。


 その相手のお父さんから、寮に直接連絡があったそうだ。



 まあ、叫んでいるだけなのでギリギリ許せると思う。



 俺、何故か寮母さんから信頼を得てしまっているからなあ。


 前なんて、「ああ、イケメン!心が浄化されていくのを感じるっ!」とか言ってきたからな?



 寮母さんほどキチガイでもないだろうし、きっと仲良くやっていけると思っていた。



 ただ、実際に会ってみてわかった。



 これは無理かもしれない。



 同級生らしいけれど、会話すら通じないとは思わなかった。



 本当に同じ年齢か?



 実年齢は5歳くらいだと言われても驚かないぞ?



 自己紹介すらままならなかった。



 あいつは自分の世界に潜りすぎていて会話にならない。



 まさかこれほどキチガイだったとは…。




「やったあああああああ!」




 また叫んでいる…。




 寮で共に過ごす相手は、相方と呼ばれるほどに仲良くなることがほとんどだそうだ。



 俺も、少しは楽しみにしていたんだけれどなあ。



 これは諦めるしかなさそうだ。




 相方と呼んでいる未来が見えない。



____________________________

 あとがき


風邪で休んだ反動がすごい…。


学校や塾の課題の多さで投稿できていませんでした🙇


この三連休でストック作って投稿を続けたいです!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る