告白の練習を聞かれてしまった
「なにをぶつぶつ言ってるかと思ったら」
幼馴染が全くこらえる気の無い笑い声をあげていた。
このやろう、だれのせいでこうなったと思ってるんだ。
「乙女でちゅねー」
赤くなった肌とうるんだ瞳。
なんだなんだ、血流が良くなるほど面白かったですかね!
怒りたくなるが見て聞かれてしまい、弱みを握られて何も言い返せない。
唐突に訪れた幼馴染は母に挨拶を済ませると足取り軽く部屋のドアをあけやがった。
その時私は鏡に向かってキメ顔で何度も何度も思いをぶつけていたのだ。
「一人で告白の練習とか可愛いでちゅねー」
どこまでもからかってくる女に堪忍袋の緒がはちきれて、思わず鼻の穴に2本の指をつっこんでやった。
「ふが!?」
「……違うもん」
こんなはずじゃなかったのに!
「練習じゃなくなったじゃない!」
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