第9話 周囲からの目は厳しい
俺と杉原は多くの時間を共にするようになった。登下校、放課後、休日など会える時間は全て一緒に過ごしてる気がする。
まるで杉原と真凛が入れ替わったように。それほど杉原との時間が劇的に増加し、真凜との時間は大幅に減少した。
そうすれば自然と俺と杉原との関係性は学校中に広まる。杉原が学年でもトップレベルの美少女なのが大きな要因でもあるだろう。
「ねぇねぇ。杉原さんってバスケ部のエースの工藤先輩に告白されたらしいよ! 」
「本当に! 付き合ったのかな? 」
「そこまでは分からない。でも、2人共お似合いだよね」
「本当だよね! それに比べて――」
多くのクラスメイトの視線が席に座る俺に集まる。その視線には明らかにマイナスな感情が含まれる。
「どうして杉原さんは、あの人と一緒に居るんだろう? 」
「不思議だよな」
「もしかして杉原さんの弱みを握ってるとか? 」
「それは有り得るかもな」
男女関係なくクラスメイト達の疑いの視線が遠慮なく俺に突き刺さる。誰も俺を庇う者は存在しない。
俺と杉原は一緒に居てはダメな存在らしい。おそらく俺と杉原は釣り合っていないのだろう。真凜が言ってたように。
少なからず心に傷を負う。完全に俺は悪者扱いだ。
「君が柳井君かな? 」
教室の後方の戸から入室した茶髪のツーブロックヘアのイケメンが俺に声を掛ける。
「…そうですけど」
俺は少し戸惑いつつ答える。
「あれって工藤先輩じゃない? 」
「うん。間違いない! 」
クラスメイト達の視線がイケメンに集まる。女子達は興奮気味に目を輝かせる。
工藤? 先ほど話題に上がっていた杉原に告白したと噂の先輩?
俺は工藤? 先輩の顔を観察する。確かにクラスメイトの言う通りイケメンだった。
「柳井君。少しいいかな? ここじゃなんだから。場所を変えて話そうか? 」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます