世代交代型恒星間宇宙船「明日」から始まる3つの物語り
*** 【明日】より ***
オレンジ色に照らし出される円筒世界。遥かにかすむ南の果ての山脈はこの世界の一方の壁だ。
その山脈までの中ほどにはベルト状の海があり、帯のような水面を挟んで市街地と緑地、そして低山が広がっている。
玲於奈は目を細めて空を見上げる。
低く散らばるちぎれ雲。さらに上空の太陽灯がまぶしい。
太陽灯はこの世界を照らす光熱源で、玲於奈の背後をふさぐ北の果ての山脈の頂から、遠く彼方の南の果ての山脈の頂まで真っ直ぐに続いている。
そんな太陽灯を中心軸とした、半径十キロメートル、奥行き五十キロメートルのシリンダー状の空間。それが、玲於奈の暮らす世界の全てだった。
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