第20話 このドスケベのコーカサス女め!、紀元前46年

 まったく、古代ローマで戦争するなんて思いもしなかったわ。エミー、はしゃぐんじゃない!お前はすぐ戦争とかで興奮する。野蛮人め!


 あら?もう一つ、わからないことがある。「アイリス、なぜ、クレオパトラ6世の記憶があなたに転移したの?それがなぜ不完全なの?」


「絵美様、クレオパトラ6世がご臨終の寸前、私は、クレオパトラ7世と彼女の病床におりました。代々のクレオパトラは、死ぬ間際に次の代のクレオパトラを呼んで、身体接触でプローブの受け渡しをしていました。6世は、娘の7世を呼んで手を握り、プローブの受け渡しをしようとした時、私も偶然、6世の手を握っておりました。既に、彼女の脳の電気信号は弱まっていましたから、彼女は7世と私の区別がつかなかったんだと思います。それで、私は途中で手を離してしまったんです。7世は最後まで手を離しませんでした。だから、私の転移記憶は不完全なんです。転移が終わった後、7世は私を睨みつけました。事故で私にも部分的に転移が起こった。だから、彼女、プローブの秘密も私が知ってしまった、ということに気づいたのです。彼女は、私の顎をつかんで『このことを漏らしたら、お前を姉ともども殺す』と脅しました。そして、私と姉、ペトラをカルナック神殿に幽閉したんです」


 ムラーが「そうか。知性体本体なら人類にダウンロード可能だが、プローブユニットではそれができないからな。それで身体接触での受け渡しをするのか?でも、プローブユニットは転移した体から離脱できるはず・・・う~ん、こりゃあ、ベータのプローブと、俺、アルファのプローブでは能力が違うのかもしれんな。俺が持っている能力を持っていない。逆に、ヤツが持っている能力を俺が持っていない可能性もある」と言う。ムラーでもわからないことがあるんだね。全知全能ではないってことか。


「アイリスの記憶、知識が必要ね。できれば、全部」と私が言うと、アイリスが「それは身体接触で受け渡しができると思います・・・」と答えた。

「身体接触?」

「例えば、セックスとか・・・」


 スケベな知性体、いや、オリジナルのムラーの元々の性向なのか、ムラーはニタニタしだして、「そうか。それはいい考えだ。やろう!知性体がいる同士、心置きなくやれるぞ!」と言う。


「ムラー、あなたねえ、クレオパトラの妹とやるの?このスケベが!」

「絵美、お前も参加するんだよ。ジュリアとやって、経験があるじゃないか?昨日はソフィアとジュリアとやってるし。でも、俺はアイリスとやった記憶がないが・・・」

「ハイ、ムラー様。あなたとしたのは、私が買われてきた最初の時だけです。それ以来、目立たずいまして、あなたとも宦官たちともしていません。ですので、私の経験は、最初のムラー様との1回だけです。その代わり、姉のペトラを目立たせて、あなたや宦官に犯させました」


「アイリス、なんでまたそんなことをしたの?」

「身体接触をできるだけ避けないと、いつ転移が起こるか、私にはわからなかったものですから。だから、ムラー様と絵美様が来るのをお待ち申し上げていました」

「なぜ、私たちが来るのを知っていたの?」

「ベータ本体が知っていたからです」

「・・・つまり、クレオパトラも知っているってことなの?」


「そうです」

「ということは、クレオパトラは、私たちが邪魔をする、と想定できるってことなの?」

「そうですね」

「じゃあ、武器庫を襲うなんて、あっちも待ち構えているかもしれないでしょ?」

「そういうことになりますね」

「・・・アイリス、あなた平然としてるじゃない?」

「なるようになれってことです。すべて運命の導きです」

「やれやれ・・・」


 ムラーがニタニタして「ほほぉ、絵美だけじゃなくて、アイリスまで、俺としかできないって状況だぞ、これは。俺も安心してできるのは絵美だけだったが、アイリスとも安心してできるってことだな?」


「このスケベが!」

「いいじゃないか?なんせ、アイリスはクレオパトラの妹だぞ」

「私の歴史知識では、クレオパトラは、実の弟を夫にして、これからジュリアス・シーザーをたらしこもうとして、子供を作って、その後、シーザーに邪険にされて、アントニウスに乗り換えたのよね」


「絵美、知ってるか?エジプト王は神と言われている。全ての神々の始祖となる創造神アトムは、蛇。脱皮によって再生と死を繰り返す不死の存在だった。アトムは、オーガズムを得るために自分のペニスを握り、オナニーをした。そしてアトムの精子から、大気の神シュウと湿気の神テフヌトが生まれた。アトムは、見た目は男性の体だが、右手は女性器。こういう伝説があるから、代々の神の子のファラオは、ナイル川のほとりでオナって精液を川に流すという祭祀をしているんだ。エジプトはエロいんだよ」


「女王の時はどうしたのよ?」

「そりゃあ、誰か男とセックスして、あそこからたれる精子をナイル川に流したんじゃないか?」

「・・・なんだかなあ・・・」

「だから、クレオパトラの妹のアイリスもペトラもその流れている血は、スケベなんだ」

「アイリス、あなた、3年間私たちを待っていた、というのは、クレオパトラの陰謀を阻止するだけじゃなくて、私たちとセックスしたいので待っていたの?」


「・・・そうとも言えます・・・」

「このスケベ女が!」

「だって、3年前にムラー様にやられて以来、ご無沙汰ですもの。隣で、姉のペトラが毎晩宦官に犯されてアンアンしているのを悶々と我慢して見てましたから・・・」

「やれやれ」


 この小娘、だんだん腹立ってきた。無茶苦茶にしてやろうかしら?ソフィアに張り型を借りて、突っ込んでやろうかな?グチャグチャにしてやろう。


 え?エミー?なんですって?このキレイな王族の子に私のあそこを舐めさせたいって?何いってんの?え?エジプト王家の娘とやるなんて、めったにないって?このドスケベのコーカサス女め!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る