有名配信グループとの遭遇

「ユイ!回復いけるか!?」


男が女に聞いた。

彼らはイレギュラーに巻き込まれ、Sランクモンスターのドラゴンに襲われていた。


「ごめん!魔力切れ!」


「そうか…。オレらもここで終わりか…。」


その様子を見て、もう1人の仲間が声をかけた。


「おいダイキ!リーダーなら最後まで戦いきれ!」


応えるように、女が言った。


「そうよ!あたしだって最後まで粘ってやるんだから!」


《コメント》

:なんかやばい!!!

:ユイちゃん魔力切れだって!

:魔力切れか…

:ダンジョン管理局に通報済みだよ!

:Dトラベラーズのみんな頑張って!!


一一一

【緊急!DトラベラーズがAランクダンジョンでイレギュラーと戦闘中!】



たまたま配信サイト見てたらニュース流れてきたけど、へーDトラベラーズ …って登録者120万人!?

Aランク3人のグループなんだー。

えっと、メンバーは

・リーダーで大剣使いのダイキ

・回復+補助魔導師のユイ

・攻撃魔法と短剣使いのタクヤ

だってさ。


AランクダンジョンでSランクイレギュラーのドラゴンねぇ…


そのとき、俺の脳内にはあるひとつの単語が浮かんでいた。


‘’好機”


もし今、彼らを助けたらーー


俺の体は既に動いていた。


ーーー

「やべっ!!」


「「タクヤ!!!」」



《コメント》

:タクヤが…

:おい!管理局まだかよ!!

:誰か助けてあげて!

:2人だけでも生きて!!


「タクヤを見捨てては行けない…!」

「そうよ…耐えるわよ!」


敵は強大だった。

彼らの攻撃はとどく気配がなかった。


「うがぁっ!!」

「きゃあっ!!」


ダイキとユイは吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。


「オレらも終わりか… 届いてるかわからねぇが、みんな見てくれてありがとうな。ユイとタクヤもここまでついてきてくれてありがとう…」


彼らは全てを諦めたように天を仰いだ。


ドラゴンは彼らを仕留めるため、ブレスを撃つ動作をした。


《コメント》

:なんで救助来ないんだよ!!

:あぁ…

:推しの最期なんて見たくないよ…



「少し手助けを。」


謎の声が響いた。

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