第35話 立てこもり犯に占拠された家 2日目 その1
【ゴウダサイド】
~36時間前~
「おい、お前何をしている」
ダダダダダダダ
「うおおおおー」
銃声が鳴るのも関係なく、ワシは目の前の植え込みに向かって走る。ワシの筋肉は鋼の如し、じゃが当然撃たれれば死ぬ。人より1、2発多くは耐えられるかもじゃが、その程度じゃ。
植え込みはワシの高さ以上の木が生い茂り、向こう側を窺い知ることはできない。構わずワシは突っ込んだ。
ガサッ
そのまま地面を転がる。
地面は、超えてきた植え込みと同じように芝生のようじゃった。銃声は聞こえてこなかった。
「ここはどこじゃ?」
見渡してみると、目の前に一軒家があり、周りを植え込みで囲まれている。芝生だけではなく、何もかもが超えてきた植え込みの向こうと同じ構成になっておった。
とりあえず、家に近づこうと動くと
「動くな」
背の低い覆面姿の者が家の中から銃を突き付けてきた。
~現在~
あれからどれくらいたったんじゃろうか、ワシは覆面と覆面をしていない高校生くらいの女子と共に紐で両手を縛られた状態で家のリビングに座らされておる。紐を千切るのは容易いが、そうすると覆面に銃で撃たれるじゃろう。
これではさっきまでと状況は変わらんではないか。窓はカーテンもなく陽光が差している状態じゃから停電などが起こっても状況は微塵も変わらんじゃろう。
覆面と高校生は時折眠ったりしながらも窓の外の様子に注力しているようで、ずっとリビングから外を見ている。
「なあ、オヌシら一体何者なんじゃ?覆面は向こうの長身の覆面と仲間なんじゃないのか?なぜこの家も占拠しとおるんじゃ?」
「うるさい、オッサン黙れって何遍言わせんの?」
ガンッ
これで何度目か銃底で殴られる。大して痛くもないが質問に答えない事にも変わりはない。
こうなったら、強引に動くしかないかのう、と腰を浮かしかけたその時、
ガサッ
植え込みから物音が聞こえた。
すかさず銃を構える高校生。
ん?というか銃を持っているのはいつの間にか覆面ではなく高校生になっておるのう。
植え込みの向こうから現れたのは
4人の背丈の違う覆面じゃった。
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