08.全身私がほぐしてあげる:ボディメンテもお世話のうち
(寝室)
//一仕事終えた感じで
「お顔と頭皮のマッサージ終わり! 続いて第二ラウンドの始まりです♪」
(自分で拍手する貝塚さん)
「水分補給もしたし、今度は体のマッサージするよ?」
(空になったグラスを端によけると、貝塚さんはベッドに上がってくる)
//うっとりした感じで
「まだ頭ポヤポヤかな? むふっ、いいよ、このままで。えいっ♪」
(起こしていた半身を貝塚さんに押されて、あなたは仰向けに押し倒される)
//上から見下ろす角度からの声
「はーい、さっきと同じ体勢になって。早くしないと凄いこと、しちゃうかも?」
(大人しくうつ伏せになるあなた)
(先程より体重を預けて馬乗りになる貝塚さん)
//少し物足りなそうに
「……マッサージをご希望ですか~」
//マッサージ師の真似るように
「それじゃあ、肩と腰回りを中心にほぐしていきますねぇ」
(首筋から肩甲骨にかけて、背中をなでていく貝塚さん)
//気の毒そうに
「うわ~~、カッチカチだね」
(上から下へ、手の平で押し込むようにあなたの肩をほぐす貝塚さん)
//軽く力んで
「……ん、しょ」
//呆れ半分に
「ほんとに固いな~」
(同じ要領でマッサージを続ける貝塚さん)
「ん~、これは肩甲骨の方からやった方がいいかな?」
(貝塚さんの両手があなたの肩甲骨に添えられ、紙を引き延ばすように前後する)
「うん、コッチの方が手応えあるね」
(押し当てられた手が前後するたび、貝塚さんの吐息と衣擦れ音が小さく響く)
「おっ、これは……? ゴリゴリ、発見かな?」
(あなたの背中から筋張った音が伝わる)
//先程より力んで
「んっ……よっ、よいしょっと……!」
(背中の筋張った音が大きくなる)
//動きながらなので、途切れ途切れに
「声、出たね? 痛く、ない?」
「痛気持ちいい? じゃあ、続けるね?」
(大きくなる貝塚さんの吐息と衣擦れ音)
(あなたの右肩をトントンと叩く貝塚さん)
「こっちの腕、一旦下ろして。ゴリゴリをほぐしてくから」
(言われるまま腕を下ろしたあなたの手に貝塚さんの脚が触れる)
//ビクッとしながら
「んっ!」
//気を取り直して
「手の平に体重かけて押していくね。今回は痛いかもだから、そのときは言って」
//より力を込めて
「ふぅー、ふぅ~~!」
(背中からごりっ、ごりっ、と鈍い音がする)
//力んだまま
「んっ! う~ん……!」
(鈍い音とともにあなたに痛みが走る)
//不意打ちを食らったように
「ひゃあ……‼」
「えっ? なになに? ええ?」
(キョロキョロする貝塚さん)
//恥ずかしさ半分、怒り半分の感じで
「ちょっと! どこ触ってんの⁉」
(気づけば、あなたの手は貝塚さんの体を掴んでいた)
//徐々に冷静さを取り戻しながら
「痛くて……思わず掴んでた? それなら、まあ……いいけど」
(あなたは慌てて手を放す)
//唇を尖らせながら
「……やっぱりダメ。このままじゃ、許せません」
(貝塚さんはそのまま完全にあなたに覆いかぶさる)
//耳裏から吐息を感じながら
「もう、どういうつもり?」
//小さく涙声で
「人の気も知らないで」
//拗ねた声で
「それなら、こうだ……!」
(貝塚さんがあなたの右耳を噛む)
//やや怒りを伴った甘噛み
「はむっ、んぐ、んぐ……ぷはぁ」
//まだ怒っている
「ふぅ~! 次、やったら……歯ぁ、立ててやるからね?」
(荒い鼻息を鳴らしてから、あなたにのしかかる貝塚さん)
「このまま一回休憩!」
(あなたの耳を貝塚さんの荒い呼吸がくすぐる)
(息が整ってきたところで、貝塚さんがベッドサイドから垂れ下がったあなたの手を持ち上げて、ベッドの上に戻す)
//怒りに呆れ交じりで
「まったく……!」
(あなたの手の甲を軽く
//気分がやや沈んだ結果、ヤケクソ気味に
「あのね、マッサージもだけど、あなたにはボディメンテが必要だって思ってたの。それこそ初めて会った日から」
「どういうことって? 自覚ないみたいだけど、血色悪いよ? あのとき、元カレがあっさり引き下がったのは、きっと顔の白いあなたを気味悪がったからだよ」
「それこそ助けてもらってアレだけど、当時は私も他人のことより自分の心配しなさいよって思ったもん」
//心配半分、怒り半分な感じで
「まったく、もう……! 本当に…心配なんだから」
(背中越しの貝塚さんの体のこわばりが少しほどけていく)
(マッサージの要領であなたの手を揉みだす貝塚さん)
//なにかに気づいて、テンションがリセットされる
「あっ……!」
(あなたの背でもぞもぞ動く貝塚さん)
//探りを入れるように
「ねえ……? マッサージが終わったらさ……?」
(半身を起こした貝塚さんがあなたの手を取る)
(伸びたあなたの爪に彼女の指先が触れる)
//いたずらっぽく
「次のお世話は……爪切り、だね♪」
「そしたら、許してあげる」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます