神様は!恋する乙女が!大好きじゃ!!
むささび
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蛇。
は虫類。ウロコがあり、体表が湿っていて、飲まず食わずでもしばらく生きられるらしい変温動物。
ある種はカラカラと尻尾を鳴らしてマングースと戦う見せ物に使われ、またある種はペットとして人気のある生物。
大小様々な種類はいるが、
死ぬことさえなければ、蛇は脱皮を繰り返し太く、長く、そして強くなっていく。
この脱皮を繰り返す姿が復活や子宝を連想させることから、蛇を縁結びの神として信仰する考えもある。
一方で、
神の使者としての蛇が、イケニエを人間界から連れ出すべく丸呑みにする描写もある。
蛇は、イケニエになる条件を満たした者に、神の力をもってキバをむくのだ。
言わばたたりにもなり得る存在だとはつゆ知らず、小学生だった頃の俺は、道端で干からびていた小さな蛇にイタズラをした。
見つけた時は珍しい死体を観察し、触る方向によって表面をツルツルに感じたりザラザラに感じたりするのを不思議に思っただけだった。だが周囲に人目がないとわかると、残酷な好奇心が湧いてくるままに踏みつけ、近くの石を押し付けて解体し、白い肉はパサパサしているなとか、胴の中心にだけ内臓らしき赤い部分があって、そこはまだ湿っているんだとか、生物としての蛇の尊厳を徹底的におかすような暴虐の限りを尽くした。
当時の俺は、うだるような夏の暑さと周囲のバカな大人に対するイライラから、そんなことをしてしまったのだ。
そして、そんな所業すら翌日には忘れ去るぐらい、俺は毎日を楽しんでもいた。
そうして俺は日々のストレスを吐き出して、自分をコントロールしていたのだ。
「神のハラカラ」を粗末に扱ったために、
恐ろしい体験をするとも知らずに。
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