第26章 「勝利の夜に」

試合後のロッカールームは、歓声と笑い声で満たされていた。

汗と泥にまみれた仲間たちの顔には、疲労以上の達成感が浮かんでいる。


俺はベンチに腰を下ろし、義足を外して深く息をついた。

その時、坂口さんが隣に座り、静かに話しかけてきた。


「お前、本当に変わったな。諦めなかった結果だ」


俺は照れくさく笑いながらも、胸の奥が熱くなった。


「ありがとう、坂口さん。みんなと一緒にここまで来られてよかった」


その言葉に坂口さんも頷き、二人で未来へ向けて小さく拳を握り合った。


外では夜風が吹き、星が静かに輝いていた。

俺たちの夢はまだ続く。

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