第20章 「未来への一歩」

 歓声がまだ耳に残る中、俺は静かに目を閉じた。

 汗でぐっしょりのユニフォームが肌に張り付き、重たい息が胸を満たす。


 過去の痛みも、障害も、努力もすべてが今ここに繋がっていると感じた。


 「俺はもう、逃げない」

 心の中で強くつぶやく。

 夢はまだ終わっていない。

 新たな舞台が待っている。


 その夜、坂口さんと話しながら、未来への計画を立てた。

 「まだまだ道は長い。だが、お前ならできる」

 その言葉に背中を押され、俺は胸を張って前に進む決意を固めた。


 義足の重みを感じながらも、それはもはや足枷ではなく、俺の力の象徴だった。


 俺の物語は、ここからが本当の始まりだ。

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