第21話 彩香vs美月 アイドル歌手の決闘 昭和のキャットファイト番組

# 華麗なる舞台の泥沼の争い

昭和のキャットファイト番組の企画で人気絶頂のアイドル歌手同士が男の取り合いで満員のコンサート会場のステージで取っ組み合いの決闘をすることに。


コンサート会場は熱気に包まれていた。数万のファンが集まり、華やかな舞台装置が設置されたステージは眩いばかりの光に照らされている。しかし今、その輝きを放つべき主役たちの姿は全く別の形で観衆の注目を集めていた。


甲高い叫び声が静寂を切り裂く。センターに立つ2人の美女が睨み合っている。片方は長身のスレンダー美女、もう一方は小柄ながらもグラマラスな体型の持ち主だ。両者ともに日本の芸能界を代表するトップアイドル──美月(ミツキ)と彩香(アヤカ)だった。


観客席からはざわめきが起こる。しかし誰も止めに入る者はいない。それはそうだろう。2人が争っているのは他ならぬ恋愛沙汰なのだ。


「だから言ったじゃない!あの人は私を選んだのよ!」


彩香の声が会場中に響き渡った瞬間、観客たちは息を呑んだ。数万人規模のコンサート会場。煌びやかな照明の中、美しいドレス姿の2人のアイドルが向かい合っている。しかし、その表情には怒りと憎しみしかなかった。


美月は冷たい微笑を浮かべた。「選ばれたのはあなたじゃなくて私。彼の目を見てれば分かるでしょ?」


彩香の目が怒りに燃えた。「嘘つき!彼の心を奪ったのは私だわ!」


次の瞬間、彩香が飛びかかるようにして美月の胸元を掴んだ。美月も負けじと彩香の長い黒髪を鷲掴みにする。


「この嘘つき!」「泥棒猫!」2人の罵詈雑言が飛び交う中、観客はただ呆然と見守っていた。


ドレスの裾が引き裂かれ、肩の部分が露出する。互いの爪が相手の肌に食い込み、紅い痕を残していく。


「ずっと彼のことを見ていたのは私なのよ!」


彩香が叫びながら美月の腕に噛みついた。美月の悲鳴が上がるが、すぐに反撃に出る。今度は彩香の背中に指を立てて強くひっかく。


取っ組み合いが続く中、2人のメイクは崩れ始め、輝く舞台化粧が汗と涙で溶けていく。しかし2人とも気にする様子もない。目の前の敵を倒すことだけを考えているようだった。


「あなたみたいな計算高い女に彼を任せられないわ!」


美月がそう言い放ちながら彩香の耳を噛む。痛みに顔を歪ませながらも、彩香は決して手を離さない。


「あなただって彼を利用してるだけじゃない!」彩香も負けじと言い返す。


会場からは悲鳴と怒号が入り混じる。だがスタッフも警備員も止める様子はない。まるでこのショーの一環であるかのように。


「あの人には私が必要なの!あなたのようなくだらない女には理解できないわ!」


美月が叫びながら彩香の頬を叩いた。乾いた音が静まり返った会場に響き渡る。


「私のほうが彼を愛してるのよ!」彩香も応戦して美月の頭を床に押しつける。


髪が引き抜かれる音、肉が打たれる音、そして2人の泣き声と怒声。華やかなアイドルのイメージからは想像もできない醜い光景が繰り広げられていた。


「あなたなんかに負けるわけがない!」「私が彼にふさわしい女なのよ!」


次の瞬間、彩香が飛びかかるようにして美月の胸元を掴んだ。観客席から悲鳴が上がる中、美月も即座に反撃に転じる。長い黒髪を鷲掴みにされても微動だにせず、逆に彩香の二の腕に爪を立てる。


罵詈雑言が飛び交う中、ドレスの裾が引き裂かれ肩の部分が露わになる。互いの爪が相手の肌に食い込み紅い痕を刻んでいく。


彩香が叫びながら美月の二の腕に噛みついた。鋭い痛みに顔を歪ませながらも美月は引かない。むしろ更なる反撃に出る。彩香の背中に指を立てて強く引っ掻いた。


「あんなチャラチャラした男!本当に見る目ないわね!」


「黙れ!私の方が先に好きになったのよ!」


2人の争いは舞台上を離れ床へと移行していく。四つん這いになって組み合い押し倒し合う姿は滑稽であり恐ろしくもある。華やかな衣装は完全に乱れ下着まで覗いているが、2人とも気にする余裕などない。


「あの人には私が必要なの!あなたのようなくだらない女には理解できないわ!」


美月が叫びながら彩香の頬を平手打ちする。乾いた音が静まり返った会場に響き渡り、観客席からは息を呑む気配が伝わってくる。


「私のほうが彼を愛してるのよ!」


彩香も負けじと応戦して美月の頭を床に押しつける。髪の毛が引き抜かれる音と同時に苦痛の呻き声が漏れるが、それでもどちらも手を緩めようとしない。


取っ組み合いは続く。ドレスはすでに原型を留めず、観客席からは悲鳴と怒号が入り混じっているにも関わらずスタッフや警備員が止めに入ろうとする気配はない。これは演出ではなく現実だと皆分かっているはずなのに誰も動けずにいる。


「あなたなんかに負けるわけがない!」「私が彼にふさわしい女なのよ!」


お互いのプライドを懸けた壮絶な攻防戦が繰り広げられている中で2人のメイクは徐々に崩れ始めその美貌すら失われていく。それでも2人とも決して手を緩めようとはしない。それどころかより一層激しさを増していくばかりだ。


そんな中ついに決定的な瞬間が訪れる。疲れ切った表情で息切れしながらも睨み合う2人の視線が交差する。


「これで終わりにしてあげる」と呟いたかと思うと突如として立ち上がった美月はそのまま勢いよく飛び込んで行った。


「うわぁああ!!」


激しい衝撃音とともに床に叩きつけられた彩香を見てようやく周囲の人間たちも動き出す。慌ただしく駆け寄っていく者たちの中で唯一冷静さを保っていたのはやはりこの場の支配者であろう美月であった。


「どうせ何もできない癖によく吠えるわね?」と嘲笑しつつ乱れた髪を整えながら立ち去る後姿さえ美しいと思った時には既に遅かったことだろう……


「この嘘つき!」


彩香の叫びと共に美月の髪が強く掴まれた。ステージ中央のスポットライトが二人の顔を青白く照らし出す。


「あなたこそ!私から彼を奪おうとして!」


美月も負けじと彩香の長い黒髪を鷲掴みにする。二人は互いの髪を引き合いながら前後に揺さぶり合う。髪の束が何本か引き抜かれ、ステージ上に散らばる。


「許さない!絶対に!」


彩香が体重をかけて押し倒そうとする。美月は必死に抵抗しながら足を絡ませる。二人はバランスを崩し、ステージ上に設置されていた小さな台の上に倒れ込んだ。


「きゃっ!」


台の脚が折れて二人はステージの床へと転がり落ちる。観客席からは悲鳴が上がり、照明がチラチラと不安定に点滅する。


「くっ……!」


床に仰向けに倒れた彩香の上に馬乗りになった美月は、すぐさま彩香の首に手をかける。しかし彩香も諦めない。両足で美月の腰を挟み込むと、力いっぱい振りほどこうとする。


二人は激しく体を動かしながら取っ組み合いを続ける。時折スポットライトが二人を捉え、髪の乱れた二人の顔が浮かび上がる。汗と涙でメイクは崩れ始めているが、それでも二人の瞳は怒りと執念で爛々と輝いている。


「あの人には私が必要なのよ!あなたなんかより!」


美月が叫びながら彩香の顔を殴ろうとするが、彩香は巧みに頭をそらして避け、逆に美月の鼻に噛みついた。鋭い痛みに美月の顔が歪む。


「痛っ……!このぉ!」


美月は彩香の髪を両手で掴み直すと、力いっぱい引き寄せる。彩香も負けじと美月の背中に指を立てて引っ掻く。二人の肌にはすぐに赤い痕がいくつも刻まれていく。


「絶対に負けない!」


二人は再び体をひねり、取っ組み合ったままステージ上をゴロゴロと転がり始める。豪華なセットを押し倒し、マイクスタンドを薙ぎ倒しながら二人の体が激しく擦れ合う。


「この……しぶとい奴!」


彩香が上になり、美月の首を絞めようと手を伸ばす。美月は両手で彩香の手首を掴み、全力で押し返す。


「やめてぇ!」


突然彩香が叫び、美月のドレスの襟元を掴んで引き裂いた。美月の白い肌とブラジャーが露わになる。


「きゃあああ!」


美月の悲鳴が上がり、客席からは大きな歓声と悲鳴が入り混じった声が上がる。しかし二人は構わず互いの髪を掴み合い、服を引き裂き合う。


「こんな汚い真似をして!」


美月も反撃に転じ、彩香のスカートを捲り上げる。下着が露わになり彩香の顔が羞恥で真っ赤に染まる。


「いやぁ!」


彩香が暴れ出し、二人は再び取っ組み合って転がり始める。豪華な舞台装置が次々と崩れ落ち、二人の体は血と汗と埃まみれになっていく。


「絶対に許さない……!」


美月の目に涙が溢れるが、それは敗北ではなく執念の証だった。二人の取っ組み合いはさらに激しさを増していく。髪が絡まり合い、服が破れ、肌に傷が刻まれていく。


女同士の容赦ない取っ組み合い。華やかな舞台の上では想像もできない泥臭い闘いが続いていく……。


二人の取っ組み合いはさらに激しさを増していく。彩香は美月の髪を掴んだまま引きずるように引っ張り、美月は彩香の首筋に噛みついた。


「痛い!やめて!」


彩香の悲鳴が上がるが、美月は構わずさらに強く噛みしめる。二人の体は再びステージ中央へと転がり、今度は彩香が下になった。


「あなたなんか……あなたなんか……」


美月は息を荒げながら彩香の胸元に手を伸ばす。ボタンが弾け飛ぶ音と共にドレスが開け、彩香の胸が露わになる。


「いやっ!見ないで!」


彩香は両手で胸を隠そうとするが、美月はその隙に彩香の髪を掴んで引き上げた。痛みに顔を歪める彩香の唇を舐めるように近づけ、


「こんな姿……ファンが見たら幻滅するでしょうね」


と冷たく囁く。


「あなたに言われたくないわ!」


彩香は全身の力を込めて美月の体を押しのけた。二人は再び対等な体勢になり、互いの髪を引っ張り合いながらステージ上を転がり回る。


スポットライトが不規則に点滅し始め、照明の故障なのか観客の混乱なのかわからない騒音が大きくなっていく。しかし二人の耳には届いていないかのように取っ組み合いを続ける。


「あなたなんか……あなたなんか!」


彩香が叫びながら美月のドレスの裾を踏みつける。美月はバランスを崩し、床に膝をついた。その隙を逃さず彩香は美月の上に馬乗りになり、


「あなたなんて最初から眼中になかったのよ!」


と吐き捨てながら美月の頬を平手で叩いた。


「嘘!」


美月は叩かれた頬を押さえながら反撃に出る。彩香の足首を掴んで勢いよく引っ張り上げると、二人の体は回転しながらステージ袖へと転がり落ちていく。


暗がりの中でも二人の髪と服の乱れ具合がよくわかる。彩香の髪は解けかかり、美月のドレスはほとんど原型を留めていない。


「このまま終わらせないわ!」


彩香が再び襲いかかるように美月の胸元に手を伸ばし、さらにボタンを引きちぎる。美月の白い肌が露わになり、


「いやぁ!やめて!」


と叫びながら彩香の肩を押し返そうとするが、力及ばず体を捩るばかり。


「観念しなさい!」


彩香は美月の髪を掴んだまま体を回転させ、今度は自分が上になるように押し倒した。二人の体は縺れ合いながらステージ中央へと転がり出てくる。


「こんなの……こんなの認めない!」


美月が叫びながら彩香の髪を掴み返す。二人は互いの髪を引っ張り合い、引っ掻き合いながら再びステージ上で取っ組み合いを開始する。


スポットライトの光が二人の乱れた髪と肌の傷を浮き彫りにする。観客席からは悲鳴と歓声が入り混じった声が上がり続けているが、


二人の耳には届いていないようだった。女同士の熾烈な闘いはまだ終わらない……。


二人の取っ組み合いはさらに激しさを増していく。彩香は美月の髪を掴んだまま引きずるように引っ張り、美月は彩香の首筋に噛みついた。


「痛い!やめて!」


彩香の悲鳴が上がるが、美月は構わずさらに強く噛みしめる。二人の体は再びステージ中央へと転がり、今度は彩香が下になった。


「あなたなんか……あなたなんか……」


美月は息を荒げながら彩香の胸元に手を伸ばす。ボタンが弾け飛ぶ音と共にドレスが開け、彩香の胸が露わになる。


「いやっ!見ないで!」


彩香は両手で胸を隠そうとするが、美月はその隙に彩香の髪を掴んで引き上げた。痛みに顔を歪める彩香の唇を舐めるように近づけた


彩香は全身の力を込めて美月の体を押しのけた。二人は再び対等な体勢になり、互いの髪を引っ張り合いながらステージ上を転がり回る。


スポットライトが不規則に点滅し始め、照明の故障なのか観客の混乱なのかわからない騒音が大きくなっていく。しかし二人の耳には届いていないかのように取っ組み合いを続ける。


「あなたなんか……あなたなんか!」


彩香が叫びながら美月のドレスの裾を踏みつける。美月はバランスを崩し、床に膝をついた。その隙を逃さず彩香は美月の上に馬乗りになり、


「あなたなんて最初から眼中になかったのよ!」


と吐き捨てながら美月の頬を平手で叩いた。


「嘘!」


美月は叩かれた頬を押さえながら反撃に出る。彩香の足首を掴んで勢いよく引っ張り上げると、二人の体は回転しながらステージ袖へと転がり落ちていく。


暗がりの中でも二人の髪と服の乱れ具合がよくわかる。彩香の髪は解けかかり、美月のドレスはほとんど原型を留めていない。


「このまま終わらせないわ!」


彩香が再び襲いかかるように美月の胸元に手を伸ばし、さらにボタンを引きちぎる。美月の白い肌が露わになり、


「いやぁ!やめて!」


と叫びながら彩香の肩を押し返そうとするが、力及ばず体を捩るばかり。


「観念しなさい!」


彩香は美月の髪を掴んだまま体を回転させ、今度は自分が上になるように押し倒した。二人の体は縺れ合いながらステージ中央へと転がり出てくる。


「こんなの……こんなの認めない!」


美月が叫びながら彩香の髪を掴み返す。二人は互いの髪を引っ張り合い、引っ掻き合いながら再びステージ上で取っ組み合いを開始する。


スポットライトの光が二人の乱れた髪と肌の傷を浮き彫りにする。観客席からは悲鳴と歓声が入り混じった声が上がり続けているが、


二人の耳には届いていないようだった。女同士の熾烈な闘いはまだ終わらない……。


動画はこちらhttps://x.com/nabuhero

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