収入入手の為に

迷宮内 ゴブリン通路の奥 無限鉱脈エリア


そこには冒険者があふれていた。


カン カン カン



「ふぅ こんなもんか、鉄だいぶ取れたぞ~」

「よくやったじゃ帰るぞ。」




カン カン カン


「いつもの鉱山、カン じゃ中々取れないから、カン 護衛雇ってきて正解だったな。 カン」


「ご依頼ありがとうございます、望まれた通り、護衛と荷物運びを全力で尽くさせていただきます。」



カン カン カン


「おい! そこの場所だいぶ掘っただろ交代しろ」


「はー? 早い順だろここは鉱脈が集まってて効率がいいんだよ!」


「だからどけって言ってるんだよ!!」


カン カン カン




ジーーー


その光景を見る者たちがいた。


「いやー高かったけどおいて正解でしたね。」

「そうだな人がたくさん来て、たくさんDPが入ってくる。」


「すげーSFみたいなホログラムディスプレイだ、これライブ映像?」

被鮫が初めて見るものに興奮して質問する。


「ライブ?」

「この映像が現在進行形かってこと。」

「そうか、そういうことならこれはライブ映像だ、見ろ今証拠にあの場にゴブリンでも湧かせよう果たしてどうなるかな?」


ダンジョンコアは空中をタップすると映像越しで、無限鉱脈のとなるところから光が現れそこからゴブリンが出現する。



そろりそろりと、

ゴブリンがゆっくりと炭鉱者の後ろにまわる。


「よーしそのままそいつを殺せ。」



ゴブリンが短剣を振りかぶると、護衛の冒険者がゴブリンを察知し、止めようとするが距離が離れてて手出しできない。


「依頼主様!!後ろ!!」


「へ?」

「シネー!!」



「ほい」スッ 「エッ ヨケタ?」

炭鉱者は冷静に攻撃をよけ、反撃にツルハシをゴブリンの脳天にぶちかます。


「ふん!」 「グギャァ!!」

ゴブリンは倒れてドロップアイテムを落とす。


「私…というか護衛いりましたか?」

「いる」







「炭鉱者ごときに負けるとは、せめて一撃与えてくれるば危機感がわいたものの。」

「ねぇダンジョンコアこれあのゴブリン無駄死にしただけじゃない?かわいそうだよ。」

被鮫が憐れむ。



「そんなことないぞ、この鉱脈エリアで魔物が湧くとしたらあの炭鉱者…は強かったが大した実力を持たないものは護衛を連れてこないといけない、そしたら人が増えて入手できるDPが増える、だからあの者の死は無駄じゃない。」


「あーねそういう事かなんかあれだな、魔物たちを置いたり罠作るだけじゃなくて相手の考えを読んで行動するのめっちゃ頭使うな。」

「ああまあ確かに頭を使って大変だがうまくいったら最高の気分になる!特に人間どもを手のひらで躍らせた瞬間は最高だ!」

ダンジョンコアは高らかに笑う。


「おっおうそれは良かったな…そう言えば無限鉱脈を置いたけど次は何するんだ?そもそもお前らは目的かなんかあるのか?」

被鮫は少し引きつつ今後の予定を聞く。


「私はダンジョンコアこのダンジョンの化身だ、生まれた時からダンジョン運営をする存在だ、だからこのダンジョンを大きくしたいってこと以外はないな。あっ8億DPのことは忘れてないぞ。」


「硬派~」秘鮫が軽口を飛ばす。


「え?当面の目標は私の目的を進めつつ、この迷いの森にある別のダンジョン『夜明けの鳴き声』をつぶしたいって言ってませんでしたか?」

ヴィーノが横槍を入れる。

「えっそれマジそんな侵略したい危険思想あったのか、まあ危険思想というかそう言う思想は前からあったが…」


「人を殺したいのは本能のようなものだ、そして目的はまあ確かにあのクソ鳥が運営してるダンジョンはつぶしたいが…でもとりあえずの目的はダンジョン拡張で多くのそれも多種多様の魔物が欲しい、そうすれば私の目的もヴィーノの夢をかなえられる。」


「じゃあもっと通路掘れってことね頑張るわ。」

被鮫が力仕事に気合を入れていると。


「それも重要だが被鮫貴様には一つ重要な仕事をしてほしい。」

ダンジョンコアの雰囲気が変わり真剣に話す。


「何?」

「今現在被鮫のポーションのおかげでなんと被害が昔と比べて断然少ないんだ、そのおかげでスポナーからのやつら等が進化して自我を入手し強くなったり、スキルを覚えたりして一人一人が強くなっているんだ。」


「良かったね、てかスポナーからの奴進化したら自我芽生えるのか、あいつらが死んだら少し嫌になったな。」

「だったら全力で生かしてやれ長く生き進化すれば自我が芽生えて難しい仕事もできるようになったから、別の仕事でもさせようと思っていたんだ、それに進化すれば種族が変わってスポナーが数が減ったと認識し新たな魔物を生み出す、戦力が増えれば利益しか生まないいいことづくめだ。」


「利益しか生まない?食費とそれを作るのは誰だよ。」


「ふふふふ…話を戻すが。」

高らかに笑いだし話を戻す誤魔化す

「おい」

「でだ話を戻すと貴様のおかげでみんなが長生きし強くなって戦力も勝手に増えてる、それをもって強くしたいのだ仕事とは街に行って無限鉱脈の鉄で装備や武器を入手してきてほしいあと出来ればアクセサリーもだ、前回はゴブリンジェネラルのために近接のみに絞ったが今回は何でもいいから沢山の種類のアクセサリーが欲しい、いいな。」



目的を聞き被鮫は二つ返事で答える。


「了解、じゃ取り敢えずアクセサリー前買ったので1つ金貨10枚とかしたからかなりの分の金くれ。」

「無理」

被鮫が困惑して聞き返す。

「は?」


「だから無理なのだ。」


「なんでだよ!買って来いって言ったのお前だろ俺金ないの知ってるだろ。」


「ああ知っているだが無理なものは無理だ。」

「何で無理なの。」

被鮫が呆れて聞く。


「被鮫がいない間ポーションはDPで生み出すそれが高いのだ。」


「でもゴブリン達もポーション作れたよなそれも8人あいつらじゃダメなのか?」

被鮫が首を傾げ聞く。

「あいつらにはダンジョン拡張をしてもらってるしそれに作るポーションの質が低いのだ。」

「あーね理解した。」

「だからポーションはDPで生み出す、それでDPを多く使用するから今回は金銭をDP生み出せない。」

「あーだからって、え?DPで金生み出してんの?」

被鮫が驚く。



「ああそうだ、そして話をまた戻すが一応冒険者の死体から剝ぎ取った金銭はこういう時のために残している金貨12枚だ、それを渡すから街に行って商売をしてくれ。」


「商売?」

被鮫はきょとんとする。

「そうだ商売それで金銭を稼いできてほしいのだ、スキルレベル上げれるのにも使えるからな、特だ。」


「商売...商売かぁ商売ねぇ...商売かぁー」

被鮫が嫌なことを思い出すように顔を引きつらせる。


「何か嫌なことがあったのか? まあ被鮫の実力なら心配はないさ。」


「まあ飲食だろうがポーションだろうが自信はあるんだが...」


その時被鮫は昔のことを思い出す。











~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コンビニで働いている被鮫。


カランコロン

「いらっしゃいませー」


「ロッドスター2箱。」

「番号は何番でしょうか?」

「ロッドスター2箱。」

「…ご希望のタバコの番号は何でしょうか。」

被鮫が聞き返す。

「ロッドスター2箱!!」


「ですから何番でしょうか?」


「だからロッドスター2箱!!」


「だから何番だよ!!」

「ああなんだ客に向かってその態度口も態度も悪いのかここの目つき悪い店員は。」


「あ?」



そして殴り合いのけんかまで発展し...






「店長、話って何ですか?」


「いや~被鮫君えーとこの前のことなんだけどね被害者のおじs」

「加害者」

「え」

「加害者」


「...まあそのおじさんが被鮫君のことがこわi...高校生のしたことだから許そうって言ってて賠償金とかはないんだって。」


「それはよかった。」


「でもうちのお偉いさんが被鮫君を首にしろって圧力がかかってて...」

「...そーですかじゃあ首でいいですよお世話になりました。」

「ごめんね被鮫君せっかく沢山シフトは言ってくれて助かったよ。」


「どういたしまして、じゃあさようなら店長。」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「商売か~」


「そんなに嫌か?」

「いやまあここなら大丈夫だろ頑張るわ、スキルもあるしな。」


被鮫は仕事を請け負う。

「じゃあ早速で悪いがスーワを連れて行ってくれ、スーワには鉄鉱石と金貨が入った荷車を用意させたから二人でいってきてくれ。」


「了解」

被鮫は料理道具一式と調合道具一式を持つとスーワの無限薬草畑に向かい歩みを進める。



スタスタスタ


「おーいスーワいる?」

スーワを呼ぶ遠くからトコトコ、歩く音と何かを引く音が聞こえた。

「あっ被鮫さんいま丁度準備が終わりましたぁ」

奥からは大量の鉄と薬草、金貨の袋を入れた荷車を引いたスーワが現れた。

「よっ それ重くない?」

「はぃ たいして重くないですぅ それよりも被鮫さんは準備終わりましたかぁ?」



「おう、終わったぜじゃ街に行こうぜ。」

「はぃ」


トコトコ、コロコロ


2人は人目につかないようにダンジョンを出て街に向かう。


トコトココロコロ












「ー 次の人! 目的をどうぞ。」

検問官が叫ぶ。


「はーい 冒険者でダンジョンでとれた鉄を加工してもらいに来ました。」

「そうか、失礼するぞえーと鉄にこれは金貨か後は薬草が少し、よし問題はないな通行料冒険者手当でお前は大銅貨8枚、奴隷は変わらず銅貨5枚だ。」

検問官は荷車を漁った後に問題がないことを確認して通行料を請求する。


「はいどうぞ金貨で。」被鮫は荷車の袋から金貨を取り出すと検問官に渡す。


「はいじゃあ銀貨9枚と、大銅貨1枚と、銅貨5枚のお釣りだ受け取れ。」

ジャラララ

検問官は硬貨を取り出すと袋に入れる。


「はい、あと聞きたい事があるんですが、商売の許可ってどこでもらえたりしますか?」


「商人ギルドか役場で土地を借りれば商売は自由だ、もちろん違法な物は売ったらダメだがな、ここから近いのは商人ギルドで広場の噴水から右行って奥の方だ、目印として赤い屋根と袋の模様の看板の建物だ。」



「ありがとうございますでわ。」

「でわぁ」

2人は検問所を突破すると教えてもらった場所まで行く。


トコトコ、コロコロ







「えーとここだな商人ギルドは。」


2人は目的地に着くと扉を開け中に入り受付に声を掛ける。


「すみません、商売のために土地を借りたいのですが。」

「あら歯が鋭い嚙みついてきそうな怖そうな人、奴隷売買は許可書が必要でーす。」


「...は?」

(まずぃ あの人被鮫さんの逆鱗にぃ)

スーワは逆鱗に対して問題が起きないか心配になる。


「うわっ、嚙みついてきたww」


「奴隷売買じゃなくて、料理を売るために土地が欲しいんだが...」


「あっそうですかwwそれはすみません、顔がいかつかったものでハハハハハハ」


「...で土地はある?」


「ありますよとびっきり住宅街と市場の境目が珍しく空いてます、高いですけど沢山人が通りますよ、怖がられない限りwww」










「...んじゃ意味ねーじゃねーかハハハハハハww」

「wwwww」

突如2人は長年の友達のように笑いあった。


「えっ 怒らないんですかぁ」

その光景にスーワは困惑し首を傾げる。


「まあまあ相手も冗談みたいな感じだし、謝ってもらったしな「それはすみません」ってな。」


「その程度でいいんですねぇ」

スーワが胸をなでおろす。


「いやーほんとに冗談でかつ謝罪があればいいんだよ...ほんとに。」


被鮫の顔が笑顔が消え、真顔に変わる。

(何があったんでしょぅ)


「でだその土地いくら?」


「さっき言った通りいい土地なのでね、1日で銀貨1枚2週間で金貨1枚です」


「高いなまあいいか、とりあえず2週間で」

そういい被鮫は袋をあさり金貨1枚を取り出して渡す。


「はーいじゃこれにサインしてくれればその土地は君のもんだよ、あと文字は何でもいいけどかけないなら代筆するよ。」

受付嬢は異世界語がびっしり書かれた紙を出してサインを書くためと思われるスペースを指さす。


「何でもいいんだな文字はじゃ『東瀬被鮫』っとこれでいいな?」カキカキ

被鮫は日本語で名前を書くと受付嬢に渡す。

「うーん初めて見る字だ、うんこれでいいよじゃもう終わりバイバイ~あっ後最後に、買った場所は市場と住宅地の間の場所の果物屋と野菜屋の間の店だよ、最初から料理できるところがあるから今からでも始めれるよ。」


「完璧じゃーんありがとなバイバイ。」

「さようならですぅ」

ガチャ 被鮫とスーワは土地を借りると商人ギルドを出る。












「いやー実に面白い人でしたねあのギザ歯の人。」


「そうねあと受付嬢なのにタメ口でしかも怖そうな人と呼ぶ受付嬢がいるんだけど気になる?」

「ヒェッ いっいつから。」

受付嬢の顔が恐怖に染まる。


「あんた!! 受付嬢なのにあの態度はどういう事よ!!」

「ヒェーお助けぇ~」

















トコトコ、コロコロ


「これであとは食材だなかった場所見るついでに市場に行って食材を買おう。」

「わかりましたぁ」


「一応聞くんだがこっちの人間は実はゲテモノ食いだったり、偏食したりしないよね?」

「? 人間の基準は詳しくないですがぁ ダンj...ヴィーノ様が好きなものはほかの人間も好きなはずですぅ

というかぁ人肉を除いて被鮫さんの料理全部大丈夫なはずですぅ」


「そうか大丈夫ならいい、と言うか人肉料理したことねーよww」

「そっそうですねぇ 食べ物と言えば被鮫さんなのでぇ勘違いしてしまいましたぁ」アセアセ

スーワがぎこちなくなり誤魔化す。


「そうかじゃとりあえず市場に行こう!」

「はぃ!」












ワイワイ ガヤガヤ


「おおここが市場かにぎわってんな~こいつらが客になるのが楽しみだぜ。」


「人も売り物もたくさんで美味しそうですぅ」

「最初は俺らの土地探すか住宅地の間だからこの辺で...あった果物屋と野菜屋の間ここだな。」

自分の土地に近づくととなりの果物屋が声をかけてきた。


「おうあんちゃん、果物はいるか新鮮でうまいぞ~」

「おいしそうだがいらん俺はお前のお隣の土地を借りた人だ隣同士よろしくな。」


「なんだ客じゃないのか、まあよろしくな俺に迷惑かけんなよ。」

「むしろ大量に客が来るからそっちも売り上げ上がるぞ。」

その言葉に果物屋の店主は笑って。


「ガーッハッハッハそれは助かる。」

被鮫は野菜屋にも挨拶をすると借りた土地を見る


「あの受付嬢が言った通りいい土地だな、人がたくさん通るし最初から屋台がついてきてる。」


借りた土地は布が木の棒で支えられ天井があり目の前には大きな鉄板がある。


「わぁ大きな鉄板 これで何作るつもりですか被鮫さん?」

「俺の好物でもある串料理を作る、焼き鳥とか串カツとかまあいろいろだ。」

「串カツゥ! それってヒレカツみたいなものですかぁ?」

スーワが目を輝やせながら声を荒げる。


「そうだぞ。」

「それ作りましょぅ! 私オークボさんとコア様から聞いてぇ 存在だけは知ってたんですけど食べれなくてずっと気になってたんですぅ。」


「そうだったのかというか食べるの好きなんだね。」

「というよりもずっと薬草ばっかり食べてるからぁ 他の食べ物に対する執着が強い感じですぅ」


「なるほど、じゃ要望もあるみたいだし串カツとあとせっかく鉄板があるから串焼きとかも作るか。」


「じゃ市場を回って材料を買いましょぅ」

「了解」





────────────────────────────────────

無限鉱脈エリア


名前通り無限にとれる鉱脈とれる物資は鉄だけだがそれ以外の無限鉱脈も存在する


場所はボス部屋の手前の手前ぐらいの距離奥にあるから帰りのために多く持ち帰れないから案外回収されない

エリア内にはゴブリンのスポナーが設置された



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