第18話 自分以外のターゲット

 オレはその光景に言葉を失っていた。


 オレ達が試験開始して即座に倒しに来たそのターゲットは、オレの仲間を次々となぎ倒していく。


 オレの仲間は消して弱いわけではない。


 何にせよオレの仲間にはAランクや、オレと同じBランクのやつらがいるからだ。


 だと言うのにそのターゲットは、平然と倒していく。


 時々、青白い何かを体中に、まとったと思えば、その姿は消え、仲間の背後に現れる。


 オレはそれを眺めることしかできなくて、気がつけばもう残っているのは、たったのオレ一人になってしまった。


 思わず腰を抜かしてしまった。


 そんなオレに構わず歩を進めてくるターゲットにオレは言う。


「たっ、頼む見逃してk」


 そこでオレは、体に激痛を感じながら意識を失っていくのだった。


 俺は、そいつらを適当に適当になが倒した。


 今回、俺は今まで拳にだけまとわせていたエネルギーを全身にまとってみた。


 先生と戦った後からずっと考えていたのだ。


 そして実戦使ってみたが、どうやらこれは体力を消耗するのがやや早いようだ。


 そんなことを考えながら、俺は学園の外を眺める。


 やはり外にも生徒は何人かいることを確認することができた。


 今回の試験の範囲は学園内ではなく、学園の敷地内である。


 そしてこの学園の敷地内には生徒の寮だけでなく、生活に必要な日用品の売っているスーパーや床屋、飲食店も存在する。


 つまりこの学園の敷地内は1つの町と言っても過言ではないのだ。


 そんなことを考えながら俺は超能力を発動させ、屋上から飛び降りる。


 そしてそれから俺はあるものを目指し歩き出す。


 それからも度々、襲ってきた生徒をなぎ倒しながら進んで行く。


 そしてやがてその場所へたどり着く。


 そこには俺と同じ制服を着た生徒が、回りを警戒していた。


 俺の目的は、俺以外のターゲットと合流し、共に生き残ろうとしていたのだ。


 今回は次々に敵がやってくるため、協力するのがいいと考えての事だ。


 学園長の事だ俺以外にも仕組んだターゲットはいるはずだ。


 そうなると、必然的に実力が高いと言うことになる。


 そして俺はそのターゲットに話しかける。


「お前は俺と同じターゲットだよな?」


 するとそのターゲットはこちらにすごい勢いで振り返り、倒れたと思ったら動かなくなった。


 ここで放置するのも違う気がするので、起きるのを待つことにした。


 数十秒してからそいつは起き上がった。


 どうやら目が覚めたようだ。


 するとそいつは俺に言う。


「あの、君はボクと同じターゲットに選ばれた生徒だよね!」


「ボクを助けてくれませんか!」


「ボクは弱いから戦うのは怖いし、逃げ続けるにも限界があるだろうし、だから助けてくれませんか!」


 どうやら学園長は無作為に選んだ生徒もターゲットにしていたようだ。


 そして俺はコイツは足を引っ張ると思い、断ろうとしたその時、後ろから複数人の声が聞こえて来るのだった。












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