第18話 ミコちゃん、ちょっと爆発しちゃうの〜♡
ミコは、唐突に口を開く。
「ミコちゃん、ちょっと怒ってるの〜♡」
ミコがぬいぐるみをぎゅっと抱きしめながら、空気を震わせた。仮設拠点の床が、ミコの感情に合わせて微かに揺れてる。
「え、ちょっと待って、また爆発するの!?」
カイが慌てて距離を取る。レナは笑ってる。
「大丈夫、今回は“ちょっとだけ”だから」
「ちょっとだけって何!?爆発に“ちょっと”とかある!?」
センセーは壁にもたれて、やる気ゼロの顔で言った。
「……放っとけ。爆発しても、どうせ誰かが片付ける」
「先生!それ教師のセリフじゃないです!」
「俺、教師って肩書きだけだし」
「開き直らないでください!」
ミコは、ぬいぐるみを掲げながら言った。
「ミコちゃん、存在を肯定されたいの〜♡」
その言葉に、空気が一瞬だけ止まった。俺は、ミコの顔を見た。笑ってる。喋り方も変わらない。でも、目が――泣きそうだった。
「ミコちゃん、今みたいにね、いつも爆発しそうになって、離れられちゃうの〜♡」
「そ、それは……」
「昔ね、誰にも“いていいよ”って言われなかったの〜♡……だからね、笑ってくれる人がいると、嬉しいの〜♡」
感情爆弾が、少しだけ揺れた。でも、爆発はしなかった。センセーが、ぼそっとつぶやいた。
「……俺も、昔そういう奴を見た。笑えないまま、誰にも肯定されずに消えた」
ミコが、俺に向かって口を開く。
「レンくん、笑ってくれなくてもいいの〜♡でも、ミコちゃんのこと、いてもいいって思ってくれるなら、それだけで嬉しいの〜♡」
ミコは眉根を下げて優しく笑った。
「……いていいよ。お前がいると、みんなちょっと怖いけど、ちょっと楽しい」
ミコが、ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。
「ミコちゃん、爆発しないの〜♡」
カイが叫んだ。
「よっしゃああ!レンが笑ったぁ!」
レナが拍手してる。センセーは寝そうになってる。
「センセー!寝てどーすんすか!」
「……起きてる。心は寝てるけど」
「それもう寝てるじゃないすか!」
ミコが呟いた。
「ミコちゃん、いていいって言われたから、もうちょっと頑張れる、いきてあげれるの〜♡」
そして、次の戦いが始まる。
でもその前に――センセー、早く起きて。
「……無理。俺、戦闘は午後からって決めてる」
◇◇◇◇
いつもありがとうございます!
おかげさまで200PV、達成できました!
引き続きこれからもよろしくお願いいたします。
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