第5話 (シェルside)
わたしはマリンたちと別れてAグループの待ち合わせ場所に行く。
班は二人と別れちゃったんだよねぇ〜。二人とはいっしょがよかったよ〜!
「シェルちゃん!?よかった、同じ班で」
「るーちゃん?」
るーちゃんは別のクラスの友達。よく恋愛の相談にのったりしてて、今朝もお菓子作りのアドバイスをしたんだ。
そんな仲良いるーちゃんと一緒……嬉しい〜!
「うん。シェルちゃんと同じ班とか絶対楽しいじゃん!よろしくね!」
「うん、楽しもうね!」
そうこーしてる間に先生が来て話し始める。わたしたちAグループがまず行くのは浜辺だからしおりの注意事項を読んでるのかなぁ?それ、今朝みなみに聞かされたんだよねぇ……けっこう長いし。
「ふぁ〜」
小さくため息をつく。たいくつだよー!
「みんなもうこんなの読んでるのにねー」
るーちゃんもおんなじ気持ちみたい。
「ね。もっと短くなんないのかなぁ?」
「あの先生まじめだからね……難しいんじゃない?」
「そっかぁ……」
ばれないようにコソコソ話した。
はぁ……本っ当に長い……!せんせーまじめすぎぃ〜
なんて、みなみが居たらこんな事言うと怒られちゃうけど。こんなに長いし、マリンが居たらいねむりしてるかも。わたしは今回ばかりはマリンの味方かなぁ……
う〜!そんなこと考えてたら眠くなってきちゃうよぉ……
「先生!そこからは『海での注意』なので、もう読まなくていいと思います!」
誰かがそう言い出すと、みんながコクコク頷く。
「では、ここで終わりにしましょうか。」
やったぁ〜!先生優しい〜!
列になって歩き出すと隣のるーちゃんが小声で切り出す。
「ねっ、今の見たぁ〜?ゆーくんが言ってくれてたよ〜!もうほんっと優しくてぇー勇気あってぇーかっこいい!!」
テンションが上がったるーちゃんはわたしと繋いでる手をぶんぶん振る。
「ちょっとストップ!嬉しいのはわかるけどおちつこうよぉ〜!」
二人で息を合わして深呼吸すると、少しは落ち着く。
るーちゃんはゆーくんが好きだからこーなる気持ちはわかるけどね。
「ゆーくんは今ごろ何してるんだろな……
あ〜、私も五年生になってゆーくんと一緒にアクティビティしたかったー!」
そっか、五、六年生は四年生とやる事違う別行動だもんね。寂しくなっちゃうよね。
「あ……でも、来年はいっしょだよ?」
「それは嬉しいけど〜!」
できればずっといっしょが良い、ってのも確かにわかる。
「そういえばゆーくんのためにいっぱい貝がら拾うって言ってたよね。がんばろーよ!」
そう応援するときらっとるーちゃんの瞳が輝く。
「そうだよね!ゆーくんのために頑張らないと!」
「わたしもいっぱい拾いたいし、負けないよっ!」
「「えいえいおー!」」
二人の声が重なったのが面白おかしくて、自然と笑顔になった。
<あとがぎ> 今回はシェル視点で書いてみました!
ふわふわした感じを表すのは難しかったけど、
頑張って書いたので、楽しんでもらえたら
嬉しいです!
追跡) 色々重なって2週間遅れてしまいました、、、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます