始まりはやっぱり出会いだろうか?4

ちょっと直ってない黒い髪の寝癖がチャームポイントと自負してる俺こと四宮 矢木は委員長こと三谷 與と共に買い出しに来ていた。


のだが、気がつけば逸れていた。


いやぁ、うっかりやってやったぜ!


あ、それだとわざとになるな。


「うわぁ、ヤベェな。俺はともかくあいつは現状をまだ教えてないし急がないと」


そう愚痴っても状況が変わるわけではないのだけど、まぁ軽くやるか三谷なら多分大丈夫…うん多分…多分?


いや、別の問題がある!


俺は走って商店街を走りまわる。


随分と久々の商店街だが記憶の通りの場所であるため難しくはないと思いたいのだが…


「お、坊主!」

「…っっ!な、なんすか魚屋のおっちゃん」

「…お、すまん知り合いに似てて声を掛けちまった」

「そ、そうすか。あ、後で買いに行くんで負けてくれよ」

「あぁ!いいぜ!間違えちまった詫びだ」

「さすが親父!ところで俺と同じ黒髪の女子見てないか?」

「あーそれなら珍しくて覚えてるぞ近道しようと裏路地通ってたしよ」

「ありがとうございます!」


俺は走っていくけど正直、今すぐ帰りたい。

いや、だってさ路地裏なんて問題の宝庫じゃん。


いや、現実で言うなら余程治安が悪くない限り何もないよ。


でも…さ。


なんか、あるじゃん。

一度起きれば二度起きるってやつ。


要するに面倒事を一度引けば二度目三度目も引くってやつ。



故に路地裏についた俺はため息を吐く。


「殺った?」

「失礼な言い方しないでちゃんと生きてる」


三谷の周りには五人ほどのチンピラが倒れていた。


どうやら、感電したみたいでちょっとピクピクしてる。

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