7日 AIについて

 創作者同士のやり取りに疲れた私だが、小説を書く上で挿絵やキャライメージの絵は非常に欲しくなる。

 モチベーションも変わるし、読者にとってもイメージ共有が出来るし、読んでみようというきっかけにもなりうる。


 ただイラストにはお金がかかる。

 何万円分の依頼量とイメージ共有のやり取りもめんどくさい。

 と言うかしんどい。

 本当にイラスト依頼はしんどい。

 もう自分で描く時間も練習し直す気力も無い。

 読まれていない私にとってもかなりほしい要素だった。


 そして時間が経ちAIイラストが爆誕した。

 非常に画期的だった。

 思い通りには出ないがだいたい近しいのはすぐ出せるツール。

 絵の難しい所がAIも苦戦していて、なんか懐かしい気分にもなった。

 イラストを依頼しなくてもイメージが伝えられるのは本当に凄い技術だ。


 出た当初……

 AIイラストを悪い方向に使う人間がすぐに現れ、自分がAIで描いた絵を自分が描いたように振る舞ったり、AI絵師と名乗ってクリエイターを名乗ったりと人間の醜い部分が沢山出てきて、もはや今ではAIを使う人物は犯罪者みたいな認識もいる。

 著作権の問題が難しいのでこういったAI技術による賛否の話になりますが、私はAI技術は発展していくのは面白いよねと言う賛成派です。

 新しい技術は必ず何かしらの問題が出てくる。そこは法律を考える人達が法整備していく話なので、私達が出来るのは法律とモラルと現在定められたルールを守って使用するのが当然ではないかと思います。

 まあ、絶対守らない奴も出来るだろうけど……


 とりあえず、私はとりあえず現状のルールとモラルを守って遊んでいるし有効活用させもらっている。

 なぜかと言うと便利だからである。

 AI小説は活用していないがAIイラストは近況ノートのイラスト欄を埋めるのに便利だし、さっき話した挿絵とかキャライメージをすぐに作れるのがありがたいからです。


 今後AIが発展してクリエイター業界がAIに食い潰されるかというと、私はたぶんそうはならないと思います。

 それは反AI思考と思想が生まれ、どれだけAIが発展しても人力のみで作った物に対する価値が上がっていくと思います。

 AIイラストと言うと、絵の上手さよりも個性やAIの特徴を理解した上でのが評価される。

 絵が上手い人達も線がどれだけ現実に近づくかよりも、などの人間的限界の湾曲した切り抜け方に注目される。


 AIはいわゆる基準点にはなるだろうから、AIが真似できないがあるかないかで今後のクリエイターの価値は変わると思っている。


 私も絵は描けないけど描く知識があるのと自分の好きな絵柄というのがわかっているから、絵を描いた事が無い人よりそれっぽく出せるし、これはAIじゃ表現出来ないんだなっていうのも理解出来る。

 便利だし調整はしているけど出力したAIイラストを自分の作品だと思っていない。

 AIで出力したこれらを自分の作品だと主張するのは、創作をした事が無い人なんだなと思ってほっとく。


 AI小説を使わないのは、私の面白いの段階が高く機械の能力ではそれを再現出来ないからである。

 AIを使いたくないからではなく、使う意味が無いからである。

 AIイラストを使っている絵師が少ないのも、反発ではなく必要が無い人が多いからだと思っている。


 辛辣な言い方だけれど、AIを話の議題に上げる人は絵も小説も描けないし書けない人達が出来る人達そっちのけで騒いでるように見えてしまう。

 だが、描ける人の絵や文を無断で取り込んで自分のものだと主張するのはただの盗作で犯罪だからこれは別の問題である。


 結局AIツールは道具である事に変わりなく、それが良いか悪いかはクリエイターではなくその時代の読者や消費者で決まり、それに合わせるのか背くのかを判断する選択の時代なのである。


 AIイラストやAI小説を使ったって本人の技術が上がるわけでは無い、それを押し通すのか捨てて自分で掴むのかも選択。


 因みに私が思っているAIイラストを使ったもっとも大きなデメリットはわかっている。

 それは、今後絶対に「ファンアートが来ない事だ」と思っている。

 やはりAIイラストは絵描きに嫌煙されるのは今の時代納得出来る。

 それに絵が用意されているなら良いかってわざわざ時間と労力を使って描こうという気持ちにもならないだろう。


 この考えは根本にある自己肯定感の無さから「そもそもAIイラストを使わなくても私宛にファンアートは来ない」と思っているからだ。

 絵描きの友人達から「小説の挿絵描いて上げようか?」と言われたりした。

 ありがたいが別に私の作品が好きで描くのとは違う。

 お金もかかる。

 そしたら、ファンアートは来ない前提で読者に少しでも想像しやすく、また楽しんでもらう為の作品として全体のクオリティを上げる道具として、割り切って私は使っている。


 それが物書きとして考えた私の選択だ。

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