異世界の戦国時代で陰陽師に拾われたんですが、素のステータスがオール1って終わってませんか?(ただし、スキル『ゴールドイズパワー』があるので最強です)
ネギネギ
1章 陰陽師編
第1記 起きたら森の中だった件
プロローグ
「お兄ちゃんは人生で一番楽しかった事は何?」
白髪の少女からの問いに数秒悩んだ後
「人生そのものかな~」
と腰掛けていた、岩に立ち上がって言った。
「うっそだぁ~、それじゃ一度も悪い事がなかったって事?」
「いいや辛い事も悲しい事もいっぱいあったよ」
「だったら.........あ!?」
言葉の途中で森から巨大影が飛び出した。
「お兄ちゃん、こいつ牛鬼だよ早く逃げないと!」
少女の焦りとは裏腹に青年はゆっくりとした言葉で
「大丈夫」
そう言って袋から銀を取出して言った。
「
その言葉に銀は泡のように消え、代わりに体中から黄金のオーラがにじみ出た。
その様子を黙ってみるわけが無く、顔は牛体は蜘蛛の怪物はかぎ爪の様なもので攻撃した。
「教えてあげるよ俺の強さ」
その言葉と同時牛鬼が爆散した。
「な、何をしたの?」
「いや、殴っただけだよ?」
これが
しかし、ステータスはオール 1 !!
*
俺は目を覚ましたら森にいた。
うん、何言ってんだこいつはと思うかもしれないが俺だって意味が分からない。ホントに気が付いたらパジャマ姿でここの森に飛ばされていた。
「よーし、良ーく思い出せ俺何してたっけ?」
俺はダチョウ並みの記憶力で昨日の記憶を探った。中学校から帰って家で面倒見てもらっている梅子さんと一緒に夕飯を作っていた。
そして、無事にカレーライスを食べ終わって食器を片付け、お風呂に入って寝床に入って起きたら森の中..........
「「「「いや、おかしい所が一つも無いだろがァァァ ! 」」」」
俺の悲痛な叫び森は何も返してはくれなかった。
当たり前ではあるが俺以外は動物しかいない。
「うーん、ワンチャン夢って可能性もあるからちょっとつねってみるか.........あ、普通に痛い.......」
夢の可能性にかけてみたがどうやら現実らしい。
「はぁー、何で寝ていたら別の所にいるんだよ.......... ! ? 」
そう言った瞬間ガサっと鳴った瞬間体に緊張が走った。
もし、この場所に肉食動物がいれば体育の成績が3と言う中途半端な人間が何もできるわけが無い。俺が危惧した動物などではなく出てきたのは角の生えた兎だった。
「いや~何だ普通の......あれ?ウサギに角ってあったけぇ....て !? 」
間の抜けた声にいきなり火の玉が自分の頭上ギリギリに飛んできた。
「ハハ......ハ....夢だよ、絶対悪夢だよこれ、だってウサギに角生えてないし火の.....!!」
俺の言葉を終わらす前にまた、火の玉が飛んできた。
(((ウサギに火の玉が出せるわけねえだろぉぉぉぉ ! ! )))
そう心の中で絶叫しながら思いっきり右によけたが、残念ながら足に直撃した。足に感じる熱や痛みは現実逃避から現実に引っ張り出すには十分な程の威力だった。
「痛ってぇぇぇぇ ! 」
言ったて痛みが消えるわけでは、ないがそれでも体の信号に無視できるほど我慢強くない。そんな思考をよそにウサギが凶暴な角でこちらに突貫してきた。このまま何もしないと間違いなく串刺しになってしまう。
(考えろ、どうすればこいつに....いや勝たなくてもいい、こいつの動きを止めれば良いんだ。)
その思考をはじき出した俺はバックダッシュをした、自分の首が刺さるギリギリの所で右に転がった。
ダン!!っと何かがぶつかる音がした。
音の方見ると作戦通りに木の幹に刺さっている哀れな動物?がいる。
安心するのはまだ早い、こいつにまた火の玉を出されると木の幹何てダンボール並みの耐久力と一緒だ。俺は慌てて手頃な石を持ってウサギの頭にフルスイングでぶつけた。
グシャと何とも耳障りな音に不快感を覚えながら、何度か殴った後完全に動きを止めたそれを見た。見た目は完全にウサギだ、しかし明らかに違う点が目が赤い事と角が生えている事だ。
前者はまだしも、後者は明らかに俺がいた現代では絶対にいなかった。
「もしかして、これが俗に言う異世界転生.....いや、パジャマ姿って事は異世界召喚の方か?」
そう言って何気なく持っていた石を後ろに投げた瞬間「ブギィ! ?」と言った鳴き声が聞こえた後ドシン、ドシンと言う嫌な音が聞こえた。
(あぁー見たくねぇー)
しかし、見ないと言う選択はあり得ないので思いきって振り向いた。
そこにいたのは、周りの木々と同じ位の大きさのイノシシだった。
いや、そんな事はどうでもいい、問題は相手の鼻息が明らかに荒い事だろう。
「あ、コンニチハー、スミマセーン失礼しま.....」
「ブギぃぃぃぃぃ」
俺の友好的な挨拶と見事な脱出作戦を快く思わなかったのか雄叫びを上げながら突っ込んできた。
「あ、ちょっと待って、その巨体マジではシャレにならん! ?」
(あ、死んだ)
そう思った時さっと右から黒い影が現れ怪物に切りかかった。
黒い影の正体は人間で黒をベースに所々紫の花模様が刺繍された着物を着ていて、猫の面を付けて身長的に言えばおそらくは年は近い感じだった。
「君は......?」
俺が言葉をかけようとした瞬間、手を出して静止した。
「説明は後、私が呪術で火の球を出すからその隙に北の大きな岩に行って、私もこの物の怪を倒したら直ぐに向かうから」
そう言ってスッと両手を三角形にして呪文のような物をもごもごと言っている
「い、いやちょっと待てくれ、足を怪我......」
「第四...ってちょっと呪文の途中でしゃべり...きゃ.....! 」
どうやら呪文の途中で喋りかけると暴発するらしく、その場で爆発して後ろに吹っ飛ばされた。
「お、おい君!?」
彼女の方に足を引きずりながら、近づくがどうやら頭を打ったらしく血を出して気を失ってしまった。
息をしているか手を口に当てたので大丈夫だったが、それでもこの場で一番戦えるはずの人が最初にダウンするのは明らかにヤバい。
どうやら、この世界には呪術と言う魔法みたいな物があるらしい。
それは、さっきのウサギも出していたし何なら人間も出せるみたいだが、もちろん生まれて一回も魔法も呪術も放った事が無いので戦うのは絶望的だ、やはり一番は彼女に戦ってもらう事が最善だが気を失っている人間に戦えと言っても意味がない。
逃げる事も最初に考えたが、足をやられている自分が逃げ切れる自信は残念ながら無い。
「ブギィ」そう言って角を構えて何やら魔法陣の様な物が空中に浮かんだ。
「は、はは、こりゃーゲームオーバーだな」
俺は力なくその場で座り込んだ。
俺は最後に相手の顔を見て死んでやろうと思いイノシシの顔を見た。
笑っていた、そう笑っていたのだ絶望した表情をちっぽけな生物が自分に完全に屈しているのを笑っていたのだ。
悔しい、その言葉が来る前に腹の中にドロドロしたものが溢れ出す。
チャリン、何故か分からないがそんな音が聞こえた。
聞き違いと思い後ろを振り向くとおそらくは彼女が持っていたであろうコインが散乱していた。
ゆっくりと持ち上げたそれは、まるで意思があるかのように頭に語りかけた。
(チカラ ガ ホシイ カ)
その問いには、答えずただ握りしめた。
拳のコインはそれがYESと思ったのか
(ナラバ コウ イエ )
「1文:身体強化チャージ」
俺は頭の中の言葉に誘導されるがままに言ったのとのとイノシシから巨大な火の玉が放たれたのとほぼ同時だった。
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