第7話、うちんちに来る

「……は?今日、うちんち来るって……」

「うん……♡」


めぐるは、にこにこと那都の腕にぶら下がっていた。

もはや日常の一部のように体温が伝わる。


「だって……ご主人さまが『来てもいい』って、言ってくれたから……」

「ご主人さまって言わんでよかけん……っ、それに学校の帰りにそのまま来るとか、準備とか心の、構えが……!」


「でも、来てほしいって、なつちゃんの心が言ってたの……めぐる、ちゃんと聞こえたもん」

「勝手に読まんでよぉおぉお!!」



---


部屋に入った瞬間から、めぐるは靴下も何もかも脱いで、

ベッドに飛び乗った。しかもスカートのまま。


「なつちゃんのにおい、しゅき……えへへ……このおふとん、しゅき……♡」


「ほんと……落ち着きすぎやろ……!?」


布団に頬をすり寄せ、指先でぴとぴととシーツを撫でながら、

ふにゃふにゃ笑ってる。まるで子犬。


(……かわいいけど、これは……完全に、甘え放題モード突入やん……)


那都が部屋着に着替えて戻ってくると――めぐるは、ベッドの上で正座して待っていた。

きらきらした瞳で、ぽそっと囁く。


「なつちゃん……あのね……もっと、甘えてもいい……?」


「……っ……よかよ……」


めぐるの顔がぱぁっと輝いた。

そのまま――

ぱふっ


「ひゃああああっ!?!」


いきなり、那都の太ももにめぐるの顔がずぼっと埋まる。

スウェットの上からでもはっきり伝わる、頬の熱と息遣い。


「なつちゃんの足……やっぱり一番好きぃ……♡」


「ちょ、ちょ、ねぇ!ちょっと待って、めぐるちゃん!?理性っ!?」


「ないよ♡ だって……生きてるって、すごく……あまいんだもん……」


めぐるの小さな手が、那都の手を握って、

ゆっくり胸元へ誘導する――


「ねぇ……ご主人さま……めぐる、ここ、どきどきしてるの……感じて……?」


「や、やだ、ほんとにえっちな意味やんかそれ!!!」


顔真っ赤にして叫ぶ那都の声なんて、

ご近所どころか、この世の誰にも届かない。


だってこの部屋は、今だけ――

**ふたりだけの、甘えの楽園ゆぅとぴあ**だったから。

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