⚫︎主人公

　榊原智哉（さかきばらともや）－－東京の会計系コンサルティング会社勤務、四十歳

・地方創生プロジェクトでこの街と関わり、地元保守系改革派の市議に声を掛けられ、市長選への出馬を要請される。

・政治経験はゼロであるが、誠実な性格。論理的で実行力があり、数々の先進的な成功事例を各地で創出してきた。

・真の地方創生の実現のためには、外部からの提案では限界があり、予算権限を持って、直接自ら着手したいと考えるようになった。

⚫︎舞台

⚪︎⚪︎県⚪︎⚪︎市－－中山間地の地方都市／人口九万人／高齢化率五十五%／公共事業予算への依存度がとても高い

・木工業など伝統産業の街として知られるが、市の税収を支えるのは自動車関連や産業用部材の製作所（工場）である。

・若者の流出による少子化と高齢化が深刻で、人手不足、老齢福祉、社会インフラの老朽化など課題が山積している。

・優秀な若者は大学進学時に都会に出てしまい、若い女性は就職や結婚のタイミングで街から離れてしまい、戻ってこない。

・市議会議員は保守系が守旧派と改革派で割れており、改革派の筆頭格（良識的な若手事業主）が智哉を市長選に推す。

・過去二十年以上、保守系守旧派の元市長（現県議）と建設業協会、農林系組合が核となって、市政＝公共事業を差配している。

・十二年前の選挙では、保守系改革派が革新系の現市長を推して当選。三期十二年務めるも、支援者らの期待通りではなかった。

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