第6章:『一寸の虫にも五分の魂』

町では、再開発計画反対の署名運動が起こり、ついに住民説明会が開かれた。


サトウさん、ケンジ、リョウ、ユミ、サクラ――みんながタケシの後ろに立っていた。


「俺たちは『たかが一市民』かもしれない。でも、『塵も積もれば山となる』ってこと、あんたらも知ってるはずだろ?」


タケシは証拠を提示し、黒岩を追い詰める。


「『悪事千里を走る』、あんたのやってきたこと、もう止められないぜ。」


騒然となる会場。黒岩は最後に、淡々と言った。


「……『能ある鷹は爪を隠す』。俺はやりすぎたようだな。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る