ケンジが教えてくれた情報をもとに、タケシはある建築会社に目をつけた。代表は再開発推進派の実業家・黒岩。

「この黒岩が怪しい。『雉も鳴かずば撃たれまい』って感じで、沈黙を貫いてるが、あまりに“きれい”すぎる。」

そこでタケシはリョウと共に、黒岩の周辺を探り始める。

その途中、町役場の職員・サクラが現れる。彼女は学生時代、タケシの初恋相手だった。

「久しぶりね、タケシくん。相変わらず“裏をかく”のが得意ね。」

彼女もまた、内心では再開発計画に疑問を抱き、密かに資料を集めていた。

「公には動けない。でも、あなたが“探偵”としてなら、私にはできないことをしてくれるんじゃないかと――」

タケシは微笑む。

「『渡りに船』ってやつだな。」

サクラの協力で、再開発計画の裏に隠された巨大な不正契約の証拠を掴む。それは、公共事業の水増し請求と裏金の流れを示すもので、『黒岩グループ』と役場の一部職員が結託していた証だった。

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