第102話 岡田の判定方法

「おれは生きてるほうだよぉ。沢に投票したの、おれだもん」

「そっか、岡田くんがショーマにいれたんだね」

 斉藤が寂しそうにつぶやいた。恨み怒りがあると思っていたけど、斉藤の言い方はしかたない、と言うように聞こえる。

「ねぇ、岡田くん。まずは土屋くんと金子くんについて教えてくれない?」

 宮部が話題を切り替えるように岡田へ質問する。

「あの2人は死者だよ」

 岡田はきっぱりと言い切った。

「どうしてわかるんだ?」

「マックだよ。沢もそれでわかった。斉藤も死者だろ?」

「そうですけど……マックでなんで?」

 斉藤が驚きと困惑の混じった顔で岡田に聞き返す。

「値段だよ。なんでかみんな購入金額がちがかったんだ。最初はよくわからなくて、鈴木のあとに『死者は死んだ時の年代で持ち物や認識が止まっています』ってヒントでわかったんだよ」

 なるほどな。マックは確かに値段が一気に上がったし、安かった時代の人間はすぐわかるってわけか。

 オレが印刷機で見抜いたのと同じ理屈だ。

「岡田の判別方法はわかった。それでひとつ気になるんだが」

 オレは隣の岡田から宮部に視線を向ける。

「ヒントって他にでたのか? 山岸んたちんときに」

「話してなかったかしら? 死者は名前に共通点がある。ってことだったけど」

「なんだそれ?」

「いろいろ検討したけどなにもわかんなかったんだよぉ」

「共通点なんてみつけられなくて……」

「死者である僕自身にもさっぱりのヒントでしたから、もう忘れてました」

 それぞれがそれぞれで返事をくれる。

 ヒントにならないヒントっていいのかそれで。

「まあ、そのヒントは後で個人で考えるからいいとして。明日以降のことを話し合わないか? 岡田も加わったわけだし」

「え、おれ、加わっていいの?」

「もちろんよ。岡田くんひとりを放っておくとまた閉じ込められてしまうかもしれないし」

「だ、だよな。よかったぁ」

 岡田が体の力を抜く。アウェイの中で緊張してたみたいだ。

「よし、まず明日の投票についてだけど……今のままじゃまた宮部が危険だ」

「枠が2人だもんね。6人で分割して土屋と金子に投票しても、3、3で、きっと宮部にも3は入るもんね」

「そうね。残り3人の動向次第ってとこかしら」

「完全にギャンブルですね。3人を味方につけられれば簡単ですけど」

 残りは樫村たちのところだ。林のことが頭に浮かぶ。今なら、いいタイミングかもしれない。

「実は……」

 オレはみんなに林のことを話して聞かせた。死者かもしれなくて、味方になってくれるかもしれない。と。

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