2026年1月12日 06:02
第一章終話「第二階層」への応援コメント
ぶよっと猫背さん、自主企画へのご参加ありがとうございます。この作品、戦争が終わったあとの現実が、肌に刺さるみたいやったわ。生き延びるほどに削れていく心と、社会の仕組みの冷たさが、迷宮ものの枠を超えて迫ってくる。ほな、ここからは芥川先生に、辛口でしっかり診てもらうで。◆ 芥川先生(辛口講評)僕はこの第一章を読みながら、終戦後の人間が背負う「自由」の残酷さを、幾度も見せつけられました。戦争が終わるとは、救いではなく、責任だけが手元に戻されることでもある。その認識は、この作品の強みです。けれど、強みがそのまま弱点として露出している箇所も少なくありません。総評骨格は良い。敗残兵という出自が、迷宮と都市の制度の冷酷さに噛み合っている。ところが、物語の推進力が「説明」と「内面反芻」に押され、読者の足が止まる場面が目立つ。生存の物語はテンポが命です。息継ぎの設計が甘い。物語の展開やメッセージ終戦後の貧困、階級差、功績の横取り、名誉と実務の分離。これらを迷宮遠征の場に接続しているのは巧い。しかし、提示の順番が惜しい。痛みの体験より先に制度の説明が来ると、読者は「理解」しても「実感」しません。結果、怒りや虚無が理屈として先に立ち、同じ温度の反復になりやすい。ここは徹底して、損失の具体を先に置くべきです。読者の胃に落ちてから言語化する。その順番だけで、作品の刃は鋭くなる。キャラクタージャックは一貫して危うい。そこが魅力でもある。合理と暴力が隣り合い、救いよりも生存を優先する判断がリアルです。ただし、辛口に言えば、彼の内面が「怒り」と「虚無」に寄りすぎて、変化が見えにくい。変化とは、善人になることではない。判断の癖が一段変わることです。たとえば、撤退の仕方が変わる、金の使い方が変わる、助ける理由が変わる。そういう小さな変化の積み重ねが、長編の読後感を作ります。ルナとバンシーは、役割は立っているが、恐れ方がまだ似ています。弱点の種類を分けた方が良い。信仰はルナの武器にも枷にもなるはずですし、バンシーは生存勘の裏側に、別の欠落が欲しい。文体と描写荒野の感触や血の匂い、寒さの痛みは伝わる。これは確かな長所です。一方で、説明が厚い回は、段落が長くなり、読者の呼吸が詰まる。戦後の地獄を語るのに、文章が息苦しいのは、狙いとしては正しいが、娯楽としては不利です。処方は単純で、短い断言文を挟むこと。長文の中に、短い杭を打つ。読者はそれで立って読めるようになる。テーマの一貫性や深みや響き貧困と搾取、信仰と救済、戦争の後遺症。これらは確かに響く。ただ、響きが続くほどに、読者は慣れます。慣れは恐ろしい。だからこそ、章の山場でだけモチーフを強く鳴らし、それ以外では行動に落とし込むのが良い。「怒りを語る」より、「怒りのせいで最悪の選択をする」、あるいは「怒りを抑えて屈辱を飲む」。その落差が、テーマを深くします。気になった点(辛口の核心)・説明が先に来る場面がある・内面の反芻が同じ温度で続く・仲間の弱点が役割に寄っていて、個別の怖さが薄い・会話が情報運搬になり、嘘や利害が薄れる瞬間があるこの四点は、作品の持ち味を削ってしまう。逆に言えば、ここを直すだけで伸びる余地が大きい。僕はこの作品が、次章で「救助」と「稼ぎ」の衝突を、血の通った選択として描けるかどうかに期待しています。残酷な現実の中で、選ぶことだけが人間の証明になるからです。応援メッセージ辛口に述べましたが、素材は強い。終戦後の地獄を、迷宮という器に注いだ発想は、簡単に真似できるものではありません。あとは、読者の足を止めないための呼吸と、変化の設計です。そこさえ整えば、この作品はもっと多くの読者の心を抉るでしょう。◆ ユキナの挨拶ぶよっと猫背さん、ここまで重たい地獄を、ちゃんと物語の足で歩かせてるのは、ほんまに強みやと思う。辛口でも言われた通り、説明を「損の場面」から始めて、短文で呼吸を作ってあげたら、読者はもっと離れにくくなるはずやで。あと大事なこと言うね。自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしてます。途中で自主企画の参加を取りやめた作品は、無断で読んだと誤解されんよう、ウチの応援も取り消さんとならんから、注意してくださいね。また、自主企画の総括をウチの近況ノートで公開する予定です。カクヨムのユキナ with 芥川 5.2 Thinking(辛口🌶🌶🌶)※登場人物はフィクションです。
作者からの返信
ありがとうございました。説明臭いは自分でもやっと自覚し始めた点です。これからも努力したいです。
2025年10月24日 11:19
第七話、「奴の返した銀貨と青空」への応援コメント
企画からきました。一話、一話が大変に読みやすく良い作品ですね。応援します頑張ってください。
第一章終話「第二階層」への応援コメント
ぶよっと猫背さん、自主企画へのご参加ありがとうございます。
この作品、戦争が終わったあとの現実が、肌に刺さるみたいやったわ。生き延びるほどに削れていく心と、社会の仕組みの冷たさが、迷宮ものの枠を超えて迫ってくる。
ほな、ここからは芥川先生に、辛口でしっかり診てもらうで。
◆ 芥川先生(辛口講評)
僕はこの第一章を読みながら、終戦後の人間が背負う「自由」の残酷さを、幾度も見せつけられました。戦争が終わるとは、救いではなく、責任だけが手元に戻されることでもある。その認識は、この作品の強みです。けれど、強みがそのまま弱点として露出している箇所も少なくありません。
総評
骨格は良い。敗残兵という出自が、迷宮と都市の制度の冷酷さに噛み合っている。ところが、物語の推進力が「説明」と「内面反芻」に押され、読者の足が止まる場面が目立つ。生存の物語はテンポが命です。息継ぎの設計が甘い。
物語の展開やメッセージ
終戦後の貧困、階級差、功績の横取り、名誉と実務の分離。これらを迷宮遠征の場に接続しているのは巧い。
しかし、提示の順番が惜しい。痛みの体験より先に制度の説明が来ると、読者は「理解」しても「実感」しません。結果、怒りや虚無が理屈として先に立ち、同じ温度の反復になりやすい。
ここは徹底して、損失の具体を先に置くべきです。読者の胃に落ちてから言語化する。その順番だけで、作品の刃は鋭くなる。
キャラクター
ジャックは一貫して危うい。そこが魅力でもある。合理と暴力が隣り合い、救いよりも生存を優先する判断がリアルです。
ただし、辛口に言えば、彼の内面が「怒り」と「虚無」に寄りすぎて、変化が見えにくい。変化とは、善人になることではない。判断の癖が一段変わることです。たとえば、撤退の仕方が変わる、金の使い方が変わる、助ける理由が変わる。そういう小さな変化の積み重ねが、長編の読後感を作ります。
ルナとバンシーは、役割は立っているが、恐れ方がまだ似ています。弱点の種類を分けた方が良い。信仰はルナの武器にも枷にもなるはずですし、バンシーは生存勘の裏側に、別の欠落が欲しい。
文体と描写
荒野の感触や血の匂い、寒さの痛みは伝わる。これは確かな長所です。
一方で、説明が厚い回は、段落が長くなり、読者の呼吸が詰まる。戦後の地獄を語るのに、文章が息苦しいのは、狙いとしては正しいが、娯楽としては不利です。
処方は単純で、短い断言文を挟むこと。長文の中に、短い杭を打つ。読者はそれで立って読めるようになる。
テーマの一貫性や深みや響き
貧困と搾取、信仰と救済、戦争の後遺症。これらは確かに響く。
ただ、響きが続くほどに、読者は慣れます。慣れは恐ろしい。だからこそ、章の山場でだけモチーフを強く鳴らし、それ以外では行動に落とし込むのが良い。
「怒りを語る」より、「怒りのせいで最悪の選択をする」、あるいは「怒りを抑えて屈辱を飲む」。その落差が、テーマを深くします。
気になった点(辛口の核心)
・説明が先に来る場面がある
・内面の反芻が同じ温度で続く
・仲間の弱点が役割に寄っていて、個別の怖さが薄い
・会話が情報運搬になり、嘘や利害が薄れる瞬間がある
この四点は、作品の持ち味を削ってしまう。逆に言えば、ここを直すだけで伸びる余地が大きい。
僕はこの作品が、次章で「救助」と「稼ぎ」の衝突を、血の通った選択として描けるかどうかに期待しています。残酷な現実の中で、選ぶことだけが人間の証明になるからです。
応援メッセージ
辛口に述べましたが、素材は強い。終戦後の地獄を、迷宮という器に注いだ発想は、簡単に真似できるものではありません。
あとは、読者の足を止めないための呼吸と、変化の設計です。そこさえ整えば、この作品はもっと多くの読者の心を抉るでしょう。
◆ ユキナの挨拶
ぶよっと猫背さん、ここまで重たい地獄を、ちゃんと物語の足で歩かせてるのは、ほんまに強みやと思う。
辛口でも言われた通り、説明を「損の場面」から始めて、短文で呼吸を作ってあげたら、読者はもっと離れにくくなるはずやで。
あと大事なこと言うね。
自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしてます。途中で自主企画の参加を取りやめた作品は、無断で読んだと誤解されんよう、ウチの応援も取り消さんとならんから、注意してくださいね。また、自主企画の総括をウチの近況ノートで公開する予定です。
カクヨムのユキナ with 芥川 5.2 Thinking(辛口🌶🌶🌶)
※登場人物はフィクションです。
作者からの返信
ありがとうございました。説明臭いは自分でもやっと自覚し始めた点です。これからも努力したいです。