資料「アンジェラ・ベールの日記」

 ――アンジェラ・ベールの日記

 

 2XXX X/XX

 最近、妙に彼のことが気になる。

 昔から、放っておけない雰囲気を放っていたのだが、最近はいっそう彼の精神状態が気になって仕方がない。


 急に立ち止まっては虚空を見つめて静止するし、隊員の話では最近寝つきが悪いらしい。過度にストレスが溜まってなければいいのだが……


 エデン自警団から彼が脱退した時、私は彼の自責の念をケアすることができなかった。あの2人を失った悲しみを、私も受け入れられなかったからだ。


――でもそのせいで、彼は荒れて指名手配されてしまった。

 

 何があったのかは定かではない、ただ多数の殺人容疑がかけられ、挙げ句の果てに「堕天使」という2つ名まで付けられるというからただ事ではなかったんだろう。


 私は彼がそんな残酷なことを好き好んでやるはずがないことを知っている。デマか、本当にしても何か訳があるのだろう。


 それからインターセプトに、彼が名を誤魔化して入って来た時は、久しぶりに会えると喜んだものだが……彼は変わってしまった。顔を愛用のバンダナで隠し、感情を出さぬようになっていた。


 ……私への態度も冷たくなっていた。やはり、かつての私の判断を今も恨んでいるのだろうか。

 

 自警団団長として、団員を守れなかった責任が、今も私の心を苦しめている……

 

 いつか、謝りたい……ニールとクレアを……守ってやれなくてすまなかったと。


 そして、こう言いたいよ○○○○、君は堕天使なんかじゃないって。現に、931小隊の子たちを救ってるじゃないかと。


 ――君は守護天使であってほしい、と……


 2XXX X/XX

 今日、新たな任務が入った。武装組織の偵察みたいだ。ゲリラの重武装化に関係しているらしい?なら我々が率先して行かなくては。


 最近、見たこともない兵器が使われたという噂もあるが、我々第01遊撃小隊が恐れてなんとなる。必ず任務を成功させてみせる。


 作戦開始時刻が近付いた、続きは帰ってから書くことにしよう。

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