第15話わくわくの水晶かざし、呼び出されたんだが
「えっと……Hランク……?」
「はい?えっと、その……何か問題ありましたか?」
「いや、問題無いわけじゃないですけど……その、それが低ランクってことなんですか?」
「ああ、そういうことですか〜」
なんか、すごい軽いんだけど……絶対気のせいじゃないからこそ不思議なんだけど……
いや、もしかしてこれで……転生者とかバレたということか?!
それだったらとんでもない事になる……
「この場所、初めてきました?」
「ええ、まあ……」
「ですよね、そういう反応をされると大体は分かりますよ」
なるほど……多分数多の冒険者を排出してきたからかわかりやすいということか。
というかだけど……どういうことなんだ?Hとかそういうランク付けの意味があんましよく分からないんだが……
「ええと、ここを訪れたことの無い五人の方にお教え致しますと……この、冒険者のランクはですね……下から、H、M、S、E、X、SS、EE、XX、SSS、EEE、XXX……と」
ああ……なるほど。
こんな、多くあるとは思わなかったというのは言ってはいけないんだろうけど……
これは……覚えきれるのだろうか……
なんでくだらないことを考えつつ……私はこのランクはほんとに意味があるのだろうかと思ってしまうけれど……
まあ……大丈夫なんでしょう、知らないけれど。
「それでは、皆様にランクを授けることにします」
「ランクを授ける……?システムが変わったのか?」
「はい、ライカ様。ライカ様がここを離れた時にシステムを変えて、最初から素質のある方にそのランクになってもらい昇進してもらう制度……ということになったんです」
なんかよく分からないけれど……
でも、早く出世したい人間からしてみれば楽にはなるのか……
「よく分からんが、わかった」
「そうですかっ、それならよかったっ♪」
え?!それでいいの?!
なんか軽くない?!いや……軽すぎるにも程があるでしょ……
まあ……この世界に来てから軽いって思うこと沢山あったんだけどね……
特にギルドが一番ヤバイんじゃないのだろうか……絶対気のせいじゃない……
気のせいじゃないからこそ恐ろしいのがここの世界のあれなのだろうか……
「それじゃあ、まずはそこの小さい女の子からお願いしますっ」
「み、みゆですか……わかりました」
なんか小さいって言われて些か不満そうに思えるのは絶対気のせいじゃない。
まあ……みゆはこういう所が可愛いと思うからこそ私はいいと思うんだけどな〜
いや、なのかな……
気になる。
「ここに手をかざしてください」
水晶に手をかざすタイプか……転生もの……特に異世界ものではよくある定番のやつ……
それにみゆは手をかざした。
その瞬間……辺り一面は水色に輝き始めた。
どうやら……魔力によって反応してるって事なのかな?
しかも、みゆの場合はディザスターだからだいぶ抑えないと水晶壊れるんじゃ……
「おお……すごい、こんなにも膨大な魔力エネルギーを秘めているとは……」
「え、す、すごいのですか?」
「ええ!!凄いもなにも、こんなにも持ってるのはXXX級の方しかいませんから……」
ということは、もういきなりやっちゃいました系のやつになるってこと?!
それだけ今みゆチートになれたってことだよね?!
マジかよ!!
いいなぁ……
「いいんですか……ね、それなら……みゆも嬉しいんですけど……」
「すごいことなんですから!誇っていいんですよ!!」
「は、はいです……」
困惑してるけど……こういうのって、すごく素敵なことだしいい事なんだぞみゆ。
まあ、こんなふうになって欲しくないからとりあえず……うん、困惑したままで頼むな。
いやそれにしても……ずるい……いや……ズルすぎるなぁ。
「それでは、お次はそこの女の人」
「わ、私ですか?」
「はいっ!」
どうやら、私の番のようだ。
アリスの番かと思ったんだけど……まあ、いいでしょう。
さて……私にはどんな力があるのかな〜
「それでは、ここに手をかざしてください」
「はい!」
私が手をかざした瞬間……
なにかよく分からない空間に連れていかれた。
え?
ここって……黒い……空間。
しかも、下は白いタイル……なんだここ……
なんか、まるで精神と時の部屋みたいな感じに見えるけれど……
まあ、そんなことはいいんだ、とりあえずここはどこだというのか……
「混乱、してるようですね」
「そりゃするよ……って……あれ?あなたは……誰ですか……」
そう言い、振り返るとそこには……天使がいた。
いや、天女……というのだろうか……金髪ロングに胸が大きくてって、髪で胸隠してんの?!
腰がキュッとしてて、尻がでかいようにも見える……しかもだいぶ露出してる感じがするんですが……それは、どうでしょうか?
でも待った、この声どこかで聞いたことがあるような気がする……
「まあ、分からないですよね……ここは、なんと言いますか……精神と性の部屋です」
「性……?」
「ええ、まあそれは……冗談として……お話があります」
「お話?」
「ええ、お話です」
お話……お話か。
というか、いきなり来させられたからかよく分かってないんだけど……
まあ、いいか。
「で、なんのお話さ」
「単刀直入に申し上げますが……服を脱いでください」
「は……?」
「もう一度、申し上げますか?」
いやいやいやいやいや!!
なんでいきなり服脱げと?!絶対それは意味無いやん!!
というか、ここでなんで私の服を脱がす必要があるのさ!!
「んー、理由を申し上げますか?」
「いや……別に……でも、気になるかも……」
「なるほど、それなら脱いでからお伝えしますよ、なんせ今のあなたは神の御加護がないのですから」
「神の……御加護……?」
「ええ、それも失ってはいけないものをあなたは失ったのですから……あなたはそれをもう一度つけなきゃいけないんですよ」
失ってはいけない……
あ!!
もしかして……あれのこと?
「そうです、あれでございます。なので、それを取り戻すため……そして、あなたの記憶を復活させてネーム変更をさせないと」
「は?」
to be continued
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