第7話アリスの過去
さて……状況説明といこうか。
私は……なんだかえろい神様に女の子に転生させられて雑に全裸で異世界に居させられて……
服を着れたと思ったら、みゆっていうスライムディザスターに気に入られて……
それから……えと、なんかサ〇コフレームみたいな輝きを発することが出来て……
でもそれは夜のうちに出来なくなって……
また、別の問題が発生した時に……
騎士がやってきて……なんか因縁をつけられて……
褐色の女の子が助けに来てくれて……
かれこれここにいるということになっているけれど、なんだかツッコミどころが多いなこの連中。
いや、私もそうだけど……
どうしてこんなことに?
ほんとに教えてくれ……
「……」
「……」
「……」
三人ともものすごく気まづい状況になっている……というのが、今の現状である……
実際、新メンバー(?)であるアリスとご飯を食べるために食卓を囲んでいる状況……ということになってるんだがどうしてか目線をずっと逸らしている。
恐らく……私がいやらしい視線を向けていたからかこんなに視線を向けられないんだろうな……
まあ……とりあえず、何とかして仲良くならないとな……
「ねえアリス」
「はい……?」
なんか不満そうだな……
まあ、それはしょうがないんだけど……これから聞くことがもっと不満になりそうなんだけど……しょうがない……言うしかないか。
「アリスは……どこから来たんだ?それと……どうして私達を助けようと思ったの?恐らくだけど……殺されそうなリスクを犯してまで、どうしてこんなことを……?」
「それは……引きませんか?」
「引かないよ、大丈夫」
「みゆも大丈夫なのです!」
いい決意をしてくれた顔をしている。
みゆもみゆで、アリスの正体とか聞きたいんだろうな……何者か、いっちばん知りたそうだし。
心を読んだけど、アリスのは全然聞けなかったから多分だけど自分から聞かれないようにしているということだからそれも、聞いてみたいな。いや……それは聞いたらダメな気とするが……
「それなら……伝えます……私は、その……裸族の国からやって来た王女なんです」
「「え?!」」
「ま、まあ……驚かれますよね……」
「そうだけど……ど、どうしてそのような国からこんな所に……?」
「それは……その、魔王を倒そうと思ったんです……」
え?魔王を?
こんな、可愛くて……華奢な女の子が……討伐なんてそんな無茶な……
「無茶だ……そう思うかもしれませんが……それは、私だけがやるしかないと思っているんです……」
「確かに……無茶だよ、どうして?」
「どうしてかって言われても……それは……」
「それは?」
「私達の国が……滅んでしまったから……」
国が……滅んだって……
そうか、あの騎士達も滅んだ国の王女様だったから分からなかったということもあるのか……
それとも記憶操作をされている、という事も考えた方がいいということにもなるな。
でも、そう……だよな、滅んでしまったとか……軽くても口に出せるわけがない。
そんな悲しいこと、苦しいこと、こんなに残酷なことをずっと背負っていたのだから……
当たり前だけど、塞ぎ込んでしまうだろうなと思いながら生きていたのだろうな……
「それに、私は……何度も何度も命を狙われた……あの騎士達にも殺されることもされた……」
「そうだったんだ……」
「アリスさん……」
こんなこと……悲しいこと……
本当は言いたくなかったはずなのに……でも、こうして言ってくれたからほんとに良かった。
だって、私達はさっき出会ったばっかだったんだからこうして過去も教えてくれたからこそ……こうやって救えることもできるのだろう。
「教えてくれて、ありがとう……でも、君はもう一人じゃない」
「え……?」
「どういうことですか?」
「みゆ、この子は仲間にする」
「へ?!」
まあ、驚くだろうとは思ったけどここまで驚かれるとは思わなかったな……
でも、ここまで驚かれるとは思わなかった……
〈でも、ほんとにいいのですか?〉
いいんだよ、だってアリスには……悲しい経験をしすぎてるし苦しい思いをし続けた。
けど、こうして私たちと出会えたのだからもう二度とと悲しいこと、苦しいことを経験させない為に離れ離れにはさせない。
〈主様……やはり、お優しいんですね〉
当たり前だろ、イア。私はナイスガイだったんだぞ?
〈でも童貞だったんですよね?〉
黙らっしゃい。
〈えへへ〉
可愛いからいいんですけど……
まあ、でもとりあえず……
「仲間にならない?アリス」
「いいの……?」
「いいんだよ、だって……私がそうしたい……アリスを仲間にしたいんだから」
「名前も……まだ、知らないのに……私のことを仲間にしてくれてありがとう……」
「主様……」
「えへへ……お人好し……かもしれないけどでも、アリスのこと見てると、私も……そういう経験をしていたから……見捨てられないって思ったんだ」
「ありがとう……ございます」
アリスのその感謝の笑顔は……ほんとに見れて嬉しいと思った……
でも思ったけど……
ほんとに気になっちゃいけないこと気になってしまったんだけど……
「アリスさ……」
「はい?」
「服、着ちゃだめなの?」
「それは、アイデンティティですから」
そう、ドヤ顔で言われた。
to be continued
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