夢の内容を話してから親友の様子がおかしい
ポンビン
夢を思い出すまでの話
プロローグ
私の前を走っている自分より少し背が高い子供が転んでしまった。そう…今は鬼ごっこ中だった__
「大丈夫?__ちゃん膝から血が出てるよ」
そう私はその子の目の前でしゃがみ、心配するように聞いていた。
「大丈夫だよ。こんなのかすり傷だもん」
その幼い子供はそう言った__
ただまあ……痩せ我慢というのがすぐ分かるのが子供というものだ。その子は目に涙を貯めて必死に笑顔を取り繕っていて、嘘なんだとすぐに分かった。
「大丈夫じゃないよね?そっか……わかった!私がおんぶしてお家まで送り届けてあげる。鬼ごっこの続きはタクシーごっこだね!」
私はなるべくその子に罪悪感を与えないよう明るい声で言った。その子は最初は「まだ遊べる」と意地を張っていたが、段々と膝が痛くなってきたのか「ごめんね」と一言いって、おんぶの体制を取っていた私の背中に乗り、私はその子をおぶったまま歩き出した
少し体格差があってすぐ近くにあるはずのその子の家が遠く感じていた。疲れていたのがその子にも分かってしまったのか、申し訳なさそうにその子は言った
ごめんね
そう聞こえると同時に私の視界は暗くなっていった__
☆
「んぁ〜」
夢から覚め、意識が
今の夢に既視感を感じる。ただそれを考える気力が今は無いから後でまた、夢の内容まだ覚えていたら考えることにする。
「
下の階からお母さんが私を呼ぶ声が聞こえた。
今日も怠い1日が始まる──そう思うと憂鬱で仕方がなかった。
というのも前の話。
最近の学校生活は前より、より良いものとなっている。それは学校でよく話している友達…いや親友なのかな───
まあその親友がいるお陰で学校生活が楽しくなっていた────
☆
「おはよ」
そう私はいいながらその子に抱きついた。
毎朝抱きつく度に思うのだが、やはり女の子の体はモチっとしている。小さい頃にお父さんに抱きついたことはあったがその時は、男らしい触感──男らしい触感ってなんだろ……まあがっちりとした感じだった。
抱きついたら、その子が身体をビクッと震えさせ、顔をこちらに向きながら言った。私はその時その子の頬がほんのりと赤くなっているのに気づかなかった。
「渚ちゃん急にぎゅーってするのやめてっていつも言ってるじゃん」
「あはは、ごめんごめん毎朝反応が面白くってさ」
いつもその子───
「ねえ柚、じつは今日夢見てさ」
実は登校中ずっと夢の中ことを考えていて、まだ夢覚えてた。ここで夢を忘れていて、「やっぱなんでもない」なんて言われたら私なら気になりすぎてその日一日中その事について考えているだろう。
「へぇー?」
「なんか小さい頃かな。5歳くらいの時の夢だと思うんだけど、目の前走ってた子どもが急に転んじゃってさ、それでその子の家まで運ぶっていう夢」
けどそのことを聞いた瞬間、柚は目をまん丸にして身体が固まり、驚いたような顔をしていた。
「へ、へぇ……そっか。そうなんだ!」
かと思えば急に笑顔になり、嬉しそうな声音で手をモジモジさせながら、そう柚は言った。
「びっくりしたかと思ったら、急に嬉しそうにしちゃってどうしたの?」
気になり、そう聞いてみると柚は急に戸惑って「え、え、あれ忘れてるのかな……」なんて独り言を言っていた。
「いやなんでもないよ……夢の話の続きは?」
「いやーなんかその夢が懐かしく感じてさ」
多分あれは実際にあった事が夢で出てきたんじゃないかと思う。
あの背の高い子って今どこで何してるんだろう。多分私の事なんて忘れてるだろうな……私も忘れてたくらいだし───
「あの子って結局誰だったんだろ……」
「どんな子だったの?か、可愛かった…?」
うーんと私は言い、考え始める───
顔は何故か見えなかった。あの子の後ろを走ったり、怪我をして俯いたりと顔を見る機会がなかった。でも雰囲気は可愛かったような……雰囲気可愛いってなんなんだろ。
「うーん……顔は見えなかったんだけど背が高くて雰囲気が可愛い感じの女の子だったと思う。」
「そ、そっか可愛い……」
「まあただの夢なんだから、そんなにその女の子に固執しなくてもいっか」
そう言ったところで、ホームルームを合図する音が鳴り始め、次々と皆が座っていった。
ただそんなことが気にならない位、私が気になったのは、私が「ただの夢」と言った瞬間、柚が急に傷ついたような顔をしたことだった────
☆
なぜあの時、柚は傷ついた顔をしていたのか……夜になり、ベッドに潜り込んで考えていた────
「もしかしたら夢の詳細が気になってたとか?いやないない……」
でも本当にそうなのかもしれない。やたらと夢の事を聞いてくるから……
「だとしたらタイミングが悪かったなぁ……あの後柚も普通だったし…一応様子見かな」
そう結論が着いた時、丁度よく私に眠気が襲った───
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