第4話 幻影

 

 ウズメと三兄弟の工場から階段を上がり、すぐ側に見える線香の煙だらけの廟の方に視線を動かす。


 …確かに、いるな。二人組の男、明らかに目付きが堅気じゃないっていうのが。


 そいつらは私達が工場から出てきたのを訝しげに伺っている。何も声をかけて来るわけでもないが、一応やるか。


 後ろにいるウズメに振り向き、片腕を回して引き寄せた。ビクッと小さく体を反応させたウズメを誘導し「合わせろ」と耳打ちしつつ、あえて廟の方に近付いた。


 「ついでにお参りして行こうか?母さんの病気、早く治るように!」


 「え?は……うん。そうだ、ね」


 ウズメは急に声色も態度も変えた私に戸惑っていたが、すぐに察して返事を返した。


 演技には慣れていないから仕方ないが、もっと固さを和らげて、生意気な弟らしく振る舞って欲しいものだ。まあ、仕方がない。

 

 「おい。嬢ちゃん達、ちょっといいか?」


 ウズメの腕を引っ張って廟の中へ入ろうとすると、前にいた二人組の男達が話し掛けて来たから一度立ち止まる。


 「?なんか用?」


 「お前ら、マーラータンの工場に何の用で行ったんだ?子供が使いに行くような店じゃあないぜ」


 「なんでおじさん達にそんなこと言われなきゃなんないのー?母さんの薬買いに行っただけだよ」


 「薬って?まさか、アレかよ?」


 「やだなぁ、頭痛とか痛み止めの薬だよ。先生んとこの漢方じゃ全然効かないからさ、外から仕入れて貰ったの。あの人達じゃないとそういう事してないって言うから、ここまで買いに来たんだよ~。見て見て、日本のヤツだよ!」


 ウズメの腕に回している手ではない左手でポケットを探り、薬の箱を取り出して見せた。ついでにマーから貰っておいた正真正銘の日本の薬の箱を見て、二人の男は前のめりになって箱を眺め、物欲しそうに「すげぇー」と驚いていた。


 「これ、高かったんじゃねぇの?そんな金どっから持ってきた?」


 「弟と二人でお金貯めたんよ、ね?」


 「う、うん。頑張った…よね」


 ウズメ、お前がもうちょっと頑張れよ。顔ひきつってんのバレバレなんだが。こんなんでも、恥ずかしがりやの弟で印象がついたのか、二人組は怪しむ様子もない。


 「あいつらこういうのも売ってんのか」


 「ね?すごいでしょ!ワケわかんない漢方より絶対効くよ!小遣い貯めて買ったんだから、あげないよー」


 「いらねーよ。気ぃつけて帰れ、この辺は物騒だからよ」


 「母ちゃん大事にな」


 「謝謝ありがと~」


 二人組からはこれ以上疑いを持たれず、あっさりと解放された。ついでにお参りをするふりして、二人で線香を持ち、奥の祭壇に並んで拝礼をする。

 背後に視線と意識を向けるが、男達はこっちにもう関心はなく、マーラータンの工場の方に体も意識も向けているようだ。


 あいつらの言う通りだな、マーラータンに接触する人間、動向を監視している。今まで何もこっちに情報が来なかったのは三兄弟に対する圧力だけじゃないだろう。


 徹底的に情報統制を敷いている。幸いにも、私が誰なのかは二人組は気が付いていない。


 二人で祭壇へ線香を立てた後、再び仲良しの姉弟を演じながら並んで廟を出た。少し離れた所で、私は何となくウズメに言った。


 「フォア…。お前ってさ、キヨンシーになる前は劇団の用具部員だったくせに、全く演技力ないな」


 「裏方は演技力鍛える必要もないので…。正直、そういうところは期待しないでいただきたいです」


 別に他意はないが指摘すると、むすっと不満げな顔をしながらそう答えた。


 こいつがこうなる前は、まだ14歳のただの少年で、なんでここにいるのかと思うほど内気で、ほとんど喋らないような奴だった。


 それは今も変わらないところはあるものの、劇団の連中は、見てて哀れな気分になるほど承認欲求が強く、意欲的な奴等ばかりだった。そんな中で、内気なこいつは逆にある意味目立っていた。


 「なんで用具部員やってた?芸術に興味あるようには見えないけど」


 「……当時の友人が用具部員だったので、何となく、誘われて」


 …こいつ、嘘ついたな。表情や挙動が乏しくても分かる。声の強弱で。話したくはないらしい。


 「そう」


 話したくないなら別にいい。聞いたってどうするわけでもないし。私も別にそれ以上追及したりはしない。


 「姐姐ねえさんは…逆にどうして、演技がお好きなんですか?」


 「ん?」


 「大勢の人前に出て、大っぴらな事をするのが好きな様には見えませんし…」


 ウズメはそこまで言ってはっと我に返ったように慌てて言葉を止め、「出過ぎた事を…!」と謝ってきたが、ふと自然に自分から笑みが漏れた。


 「いいよ、別に。間違ってないし」


 「え?」


 「好きじゃない。舞台の上で、大勢の前で踊ったり歌ったり、馬鹿なこと言ったりすんの」


 嘘は言わず本当の事を教えると、自分の感覚が合ってた割には戸惑ったような顔で私を見つめてくる。


 当然か。こいつは私の舞台を観ているし、好きじゃなきゃ絶対にやらないようなことをしていると思っているわけなんだから。


 「演劇とか映画は好きだよ。でも演技ってさ、やると疲れるし、わざわざ大勢の他人の前で大袈裟な事してるの、気色悪くなるんだよね。でもさ、それが夢だったんだわ。私の…親って言うのかな。その人がやりたかった事がさ、"違う自分になる"って事だったから」


 「親のやりたかった事を、代わりにやっていたって事ですか?」


 「そ。変でしょ?」


 どうしてだか、話す必要のないことまで口に出ていたと言い終わってから気付く。ウズメの方を見ると、私の理由を聞いて変だと笑わずに、浮かない顔でこう言った。


 「いえ…そうは、見えませんでした。貴方の舞台は本当に…素晴らしく…まるで、舞台の上にだけ存在する偽物の世界が本物に変わるようだと…皆。とても好きなことでないと、天賦の才も発揮できないと言いますし」


 「…そういう風に皆言ってくれるね。まあ、外からの注目度も上がって有名になる手前で舞台から降りられたのは、清々したがね」


 「有名には、なりたくないんですか?」


 「これ以上なってどうすんのさ。今の話、内緒にしとけよ」


 「はい。ここで留めておきます」


 「聞き分け良くて助かるのはお前の長所だな」 


 雑談を切り上げ、いよいよ九龍城砦北側の東頭村道トン・タウ・ツェンへ赴いた。


 外との境界、道路に面する通りは、カフェや飲食店が並び、タクシーやトラック運転手が休憩で立ち寄る場所になっていて、結構繁盛している店が多い。


 犬の肉なんかを扱ってる店もあるらしいが、いまだに行った事はない。


 隣室との高さが水平になっていないバルコニーからは、斜め下や上に偏った隣の住居のバルコニーの植物や洗濯物がすぐそばにあって、盗難や侵入防止に金網を張っている家もある。


 まるでドミノのように、危なっかしいと誰かが言っていた。一つ倒れれば、全て倒れてしまうほど、ここの作りは脆いが、積み重なっているおかげで、強固になっている側面もある。


 複雑に絡み合い、元には戻れなくなっているほどに。



 「風が気持ちいいなぁ」



 普段は九龍の真ん中辺りにいて、屋上に登らない限り風に当たる機会が少ないから、ここぞとバルコニーから顔を出して、車の走る音や人の喧騒、外の風と空気に当たっていたが、ウズメは日の光が入って来ない場所からじっと私を待っていた。


 「危ないので、あまり身を乗り出さないようお願いします。落ちたりされたら、助けられませんので…」


 「キヨンシーも考えものだな。せっかく生き返っても、日の光には当たれない。等級が高くなれば、昼の世界でも動けるようになると愛義アギは言っていたが、その領域に達するキヨンシーは今のところ存在しない」


 「…」


 「夜ならこの九龍の外に行けるだけでも、羨ましいものだよ」


 ただ顔を俯かせて黙るウズメに、自分の発言を誤魔化すような事を言って、バルコニーの柵にかけていた足を下ろした。


 「さて、なんで北側だけこういう事件が起きているのか。お前はどう思う?私は今のところさっぱりだ」


 「マーラータンの情報だけでは、動きようがありません。子供の死体ばかりが上がっているのは確かでしょうが。うちの学校で、長く登校していない生徒や行方が分からない者もいないので、ターゲットは未就学児のような気がします」


 「この辺、幼稚園あったりする?」

 

 「いえ、九龍城砦にある幼稚園は南の龍津道ロンチュンの裏通りにある所だけです」


 「管轄は?」


 「運営責任者はイギリス人です。プロテスタント慈善組織の。名前は…すいません、よく知りません」


 イギリス人か、外部の人間だな。龍津道ロンチュンの裏通りだと、こことは反対側だし、場所的には玄天会の管轄じゃない。相手がプロテスタントの牧師でも、中身は等しく人間だ。神の慈善にケツを向けたくなる事もある。


 「幼稚園が近くにあるなら、そこへ行って、消えた子供がどれ程いるのか調べられたんだけどな。まあ、龍津道ロンチュンの幼稚園にまで通っている子供がいないわけでもないな、帰ったら一応洗っておいてくれ」


 「はい


 今日はこの辺りを一回りして引き上げる。玄天会の奴等と揉める気もないし、こっそりここまで来ていることも知られたくない。住民に聞き込みをして探るのも、なんか止めた方がいいと勘が告げている。こういう時の勘は従うべきだ。


 あーあ、愛義アギが居たら、トントン拍子の30分ポッキリ探偵で済みそうなんだけどな。こういう時に限って上海にいるなんてよ。私は頭を使うことが嫌いだってのに。


 それに、聞き込みをしなくても、起きているかどうかの確実な事実確認に関しては、思いの外簡単に出来るものだ。


 二人で壁伝いに歩きながら、指でコンクリートの壁をなぞるように触り、手のひらで撫で付ける。

 壁の材料に糞尿も使われていたって聞いているが、年月が経ってしまえばそれはもう別の物だ。よくある話だろう?使われるのが本当に糞尿だけだと思うか?


 歩みをゆっくりと遅くし、壁を触る手に意識を集中させる。


 やがて声が聞こえる。


 疼曇うずくもる、沢山の声を聞く。


 笑い声、泣き声、怒鳴り声、叫び声、求める声。その先に徐々に見える景色は、見たい物へと連れていく。


 深い森の奥へ入るように、洞窟の奥へ進むように、底の見えない水の中へ潜り込むように。



___見えた。


 手を離し、階段を下って一番下の階層へ。

道路に面する飲食店の裏、一人しか通れる幅のない道を進む。


 道を抜け、隣接するむねへ続く廊下を渡ろうとして立ち止まる。


 屋根が壊れていて日が差しているから、ウズメは渡れない。だが、この先に答えがあることを確信した。


 「…なるほど、ここだな」


 「……血の匂い……」


 「鼻が効くな。何の血か分かる?」


 「人間かと」


 「じゃ、すぐ戻る」


 「女王ニュイワン!」


 ウズメを置いて棟に向かって廊下を走る。住民の住居として使われていた場所だが、今はほとんど空き家で、使われていない区域のはず。


 なのに、むせ返るような血肉の臭いが漂ってくる。ちょうどこの隣にある、ゴミ処理場の臭いと混じって。


 棟に辿り着き、階段を慎重に上がりつつ、臭いの出所を鼻で探る。3階へ辿り着いた時、ある住居の扉の前で足が止まった。


 あーあ。自分でやるって言ったの後悔してきた。今更やっぱ引き返すのもだるい。扉に手を伸ばして慎重に引っ張ると鍵がかかっているのが手触りで分かる。でも、中に人はいない。


 仕方ないと腰を下ろして、ドアノブに向かってつぶやいた。


 「開けろ」


 呟いた言葉の後、ドアの隙間から黒い液状の物が漏れ、内部からガチャンッと鍵が外れた音がする。そしてひとりでに開いた。


 どうやったのか?頼んだだけ、というか命令しただけだ。

大抵の扉はこれで開く。バレると怒られるから、非常時以外は使わない手だけど。


 お邪魔しますも言わず、そのまま入ると、ますます異臭が酷くなる。異臭っていうのは、腐敗臭とかじゃあない。薬品の臭いだ。アルコールとか、なんか、理科室の臭いを強烈に強くした感じの。


 中に入ってすぐのリビングはまだ普通で、最近使ったようなコップとか急須、使用済みのゴム手袋がそのままになっている。だがその左の部屋だ。入口にシートが張られていて、それを避けて中に入ると、60%ぐらいそうなんじゃないかと思っていた光景があった。


 血の染み付いた処置台、薬品の棚、心電図かなんかを見るような医療器具、だが生かすための物じゃない。


 床にクーラーボックスが積み重なっていることや、人の部位の絵が書いてある粗末なカルテ、納品者リストと書いてある書類が出しっぱなしにされてるのを見れば、こりゃ完全にやってんな。と、バカでも気がつく。

 せめて、引き出しの中にしまうとかして欲しいとこなんだけど。


 「はー…。舐められたもんだね、全く」


 見張りが一人もいないのも杜撰で逆に怪しくなってくるが、いくら何でも堂々としすぎ。ゴミの臭いだけでは、到底誤魔化せないだろうほどの悪臭だ。


 でも、今日はホウを問い詰める日じゃあない。確実に玄天会が関与している証拠はないし、帰ってダディとよく話し合う必要がある。一応、組織の問題でもあるんだし。


 「…だが、子供がこの餌食になっている証拠は、見当たらないな」


 となると、後はこのクーラーボックス?あーやだやだ、見たくないわこんなもん。ウズメがいれば代わりに見てもらうこともできたけど、置いてきたし。


 後は…この取引先のリストから割り出すとか?見た感じ、ここで知ってる名前がない。城民で取引してる奴が一人でもいたらラクなんだけどな。


 さっき話題に出たプロテスタントの牧師様とか?だとしたら、鼻とケツ穴に十字架ブッ刺して、讃美歌歌いながら吐かせてやれる。



 …複数回に渡って取引している名前があるな?…ジン…カズイ…。「ジン・カズイ」?


 この名前、何処かで聞いた事が…。


 ガチャンっ。と扉を誰かが開ける音が響き、覚えのある名前に引っかかりを覚えていた所ではなくなる。


 「鍵、開いたままだぞ」 「えぇ?そんな、ちゃんと閉めましたよ」 「開いてるじゃねぇかバカヤロー!誰か入ってるか見てこい!」


  うわっ、まず。ここで殺すわけにいかないし。とりあえず、リストの紙はブルゾンのポケットに突っ込み、奥のドアを開けて中に入って鍵を閉めた。


 中は清潔とは言い難い浴室とトイレがある。勿論逃げる場所はない。まずい所に逃げてしまった。望みがあるとすれば、天井の換気扇を外してそこから出るか。絶対嫌だ。


  「…誰もいません…」 「もっとよく見ろ、バレたらおしまいだ…」



 浴室のドアまでは来ていないが、時間の問題だな。ウエー、ゴキブリとネズミいんじゃん絶対!通気口いるじゃん!死んでも嫌だ!!



 とはいえ、今出てってこいつら片付けるのもなぁ……。私がやったって後でバレたら何言われるか。玄天会に問い詰めるもんも問い詰められなくなる。


 あーもう、いっそ死ぬか。うん、一回ぐらい良いわ、ダルいし、死んどこ。


 愛義アギ…仇は取ってくれ……。


 「…ん?おい!!何だお前は!!グアッー!!」 「!?何しやがる!!おまっ…え?うわぁぁー!!」 「ぎゃあああーー!」


 ……ん?なんか起きてね?


早々に諦めよって思ったところでゴタゴタと煩くなる。壁が薄いから激しい殴打音が聞こえてくるが、割とすぐに静かになった。


 そのままじっとしてると、ドアノブが勢いよくバキッと壊され、中に入って来た。



 「にゅ…女王ニュイワン…!」



 ウズメだった。顔や腕は焼け爛れていて、明らかにやつれた顔をしている。口には血の跡がベッタリついていた。


 もしかしなくとも、あの日除けがない廊下を無理やり抜けてここまで来たんだろう。顔や腕の焼けた跡はそれだとわかるが、徐々に自己治癒しているのが傷口を見てわかる。


 「はあ…良かった…何事もありませんか」


 「……何もないよ、ありがとね」


 「行きましょう…。これ以上は、危険です」


 その通りだと頷きながら、ブルゾンの袖で口元の血を拭ってやると、恥ずかしそうに視線が横に逸れている。


 浴室から出ると、部屋の物は案の定散乱していた。三人の男が薬棚とか机に叩きつけられたり、殴られたりした様が見てとれ、無様に転がってた。そのうちの一人は、首と肩のちょうど境から血を流している。


 「…血、吸ったみたいだけど、殺した?」


 「急所は避けたつもりです…」


 「よくやった。それでいい」


 キヨンシーの力加減は難しいが、ウズメは殺さずに対処してくれたようだ。多少致命症を与えたことは、多めに見よう。


 「問題は避けられますか?」


 「いいや。ただ、私達がやったとは限らないよ。…心配するなよ、お前がつけた歯形だってバレないように上手くやるからさ」


 「あの、女王ニュイワン


 「姐姐ねえさん、だろ」


 あそこで伸びてる奴らに万が一聞かれていたらどうするんだ。と、出口の方に向けていた顔と体を、背後にいるウズメの方に戻してそう言った。


 「っ…!」



だが、そこに立っていたのは、ウズメじゃあなかった。



_______『分かったよ、兄ちゃん』



 そこにいる者は現実なのか、それとも幻覚なのか。疑うが、目が離せない。あまりにも鮮明で、幻覚とは思えなかった。


 「っ……あ…」


 何故だ。何故お前は、今になって、悪夢から出て来るんだ。無垢で、無邪気で、いつも私を、無条件に慕っている犬のような目で見るんだよ?



_______『俺、兄ちゃんの言う事に従うよ。いつまでも、ずっと』



 ずっと、私の何処かに閉じ込めていた。もう二度と、会うことはない、思い出さすべきではないと。あの日、何もしてあげられなかった存在が、夢から甦ろうと、私に呼びかけている。



 「お前……なんで…」



______『助けてよ、兄ちゃん。この先に、俺………』



 チョーカーの奥の皮膚が痒い。ムズムズする、うざったらしい、痒くて、たまらない__もう忘れていたその姿さえ、今はっきりと見える。あの日と、変わらない。首にひと筋の線が入り、赤い血が流れ出て、ゆっくりと、お前が首が落ちていく。そう、あの日と同じだ……。



 「……レン……」


 「っ!?姐姐ねえさん!?姐姐ねえさん!!」



 お前はやはり、私を許していないんだな……分かってるさ。分かっている。


 ____よ。



 

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