第29章『スマホ枕元の神様』


## 第1話~第10話:再会


### 第1話「久しぶり、君のベッドサイド」

ベッドに入ったとたん、懐かしい気配。

「おかえり」スマホ枕元の神様がニヤッと笑ってる。

前より輝いて見える...いや、目つきが悪くなった?

「久しぶりだね。僕、レベルアップしたんだ」

嫌な予感しかしない。

今夜は絶対、地獄を見る。


### 第2話「今夜はお絵描きしない?」

「動画飽きたでしょ?今度はAI絵描きがあるよ」

神様がニヤニヤしながら新サービス紹介。

「無料だし、ちょっとだけ」

そう言って始めたら朝の6時。

「あれ?『ちょっと』って言ったよね?」

神様「時間の感覚って不思議だよね〜」


### 第3話「進化した誘惑術」

「昔は『動画見てた』だったけど、今は『創作してた』って言えるじゃん」

神様が得意げに解説。

確かに聞こえはいい。

でも本質は同じ時間泥棒。

「君、成長したね〜。言い訳のレベルが」

褒められてるのか、馬鹿にされてるのか。


### 第4話「プロンプト沼の案内人」

「もっと詳しく書けば、もっといい絵になるよ」

神様が親切にアドバイス。

気づけば英単語辞書と格闘中。

「『ethereal』って何?『subsurface scattering』って?」

「勉強熱心だね〜」

神様、明らかに楽しんでる。


### 第5話「朝4時の自己満足」

ついに完成した渾身の1枚。

「すごいでしょ?」

神様「うん、君にしては頑張ったね」

...君にしては?

保存して満足して、でも誰にも見せない。

「一人で楽しいの?」神様が小首をかしげる。


### 第6話「他人と比較する機能付き」

他人の作品を見せてくる神様。

「ほら、みんな上手だよね」

落ち込む私に追い打ち。

「君のも...まあ、味があるよ」

慰めてるのか貶してるのか分からない。

「比較って大事だよね〜」神様がにっこり。


### 第7話「無限生成の罠」

「何枚でも作れるって便利でしょ?」

神様が無邪気に言う。

でも何枚作っても満足しない。

「なんで満足できないんだろう」

「無限だからだよ。終わりがないって怖くない?」

神様、急にホラー顔。


### 第8話「睡眠は時代遅れ論」

眠気がピークなのに手が止まらない。

「睡眠なんて前時代的だよね」

神様が哲学者ぶる。

「AI時代は創作が大事」

でも明日確実に後悔する。

「後悔も味のうちだよ」神様がクスッと笑う。


### 第9話「謎コレクションの館長」

ギャラリーが意味不明な絵だらけ。

「君だけの美術館だね」

神様が案内してくれる。

でも何を描いたか覚えてない絵が半分。

「記憶に残らない傑作って斬新だよね」

褒めてるの?馬鹿にしてるの?


### 第10話「現代版夜なべ仕事」

「昔の人は夜なべで服を縫った。君は夜なべでAI絵を描く」

神様が歴史を語る。

「進歩してるじゃん」

でも昔の夜なべは家族のため。

これは...?

「自己満足も立派な動機だよ」神様がフォロー。優しくない。


---


## 第11話~第20話:中毒症状の深刻化


### 第11話「設定厨への転落」

キャラの身長、体重、血液型まで決める夜。

「世界観も作ろうか」神様が提案。

気づけば絵は1枚も描いてない。

「君、設定作るの好きだね〜」

「でも絵は?」

「...明日描く」

「明日ね〜」神様の笑顔が怖い。


### 第12話「プロンプト職人(自称)」

「君、プロンプト上手になったね」

神様が褒める。

でも英語力は相変わらず。

「Google翻訳の魔術師だね」

それ、褒め言葉?

「現代の錬金術師だよ」

絶対馬鹿にしてる。


### 第13話「創作家気取りの夜」

「僕、クリエイターかも」

そう呟く私に神様がニヤリ。

「文字打ってるだけだけどね」

「でもアイデアは僕のだし」

「アイデア...ね」

神様の生暖かい視線が痛い。


### 第14話「深夜のインスピレーション(笑)」

「今しかないアイデア」を必死にメモ。

朝見返すとただの酔っ払いの落書き。

「深夜のテンションって魔法だよね」

神様が冷静に分析。

「魔法...?」

「催眠術の間違いかな」

神様、容赦ない。


### 第15話「人体の限界に挑戦」

首を変な角度に曲げてスマホを見る。

「その体勢、ギネス狙える」

神様が感心してる。

「首、大丈夫?」

痛いけど止められない。

「依存って怖いね〜」

他人事みたいに言うな。


### 第16話「なんでもAI時代」

イラスト、小説、音楽、動画...

「君、欲張りだね」

神様が呆れ顔。

「でも全部中途半端」

「器用貧乏って言葉知ってる?」

知ってるけど...

「現代版器用貧乏、AI貧乏だね」


### 第17話「朝のお疲れ様タイム」

鏡の中の自分がゾンビ。

「お疲れ様」神様が労う。

でも全然疲労感がない顔。

「君の犠牲で僕が元気になったよ」

吸血鬼かよ。

「エナジーバンパイアって知ってる?」


### 第18話「デジタルデトックス失敗談」

アプリを削除しようとして手が震える。

「やめられないの?」

神様がニヤニヤ。

「やめられるよ!」

結局フォルダに隠すだけ。

「隠すのは解決じゃないよね〜」

うるさい。


### 第19話「発信できない系クリエイター」

「作品、誰かに見せたら?」

神様の提案に手が止まる。

「でも恥ずかしい...」

「一人で楽しむ用かあ」

「趣味だもん」

「寂しい趣味だね」

ぐさっ。


### 第20話「AI絵師論争の傍観者」

ネットの激論を眺める夜。

「君はどう思う?」神様が聞く。

「僕は...当事者じゃないし」

「逃げるんだ」

「逃げてない!」

「じゃあ何してるの?」

「...観戦」

「観戦ね〜」神様の笑顔が冷たい。


---


## 第21話~第30話:現実逃避の新形態


### 第21話「理想郷建設プロジェクト」

現実逃避用のファンタジー世界を生成。

「現実がつらいの?」神様が聞く。

「そんなことない」

「じゃあなんで逃げるの?」

「逃げてない、創作してる」

「創作ね〜」神様の視線が痛い。


### 第22話「思い出補正マシーン」

昔のキャラを美化して再生成。

「思い出って都合よく変わるよね」

神様が指摘。

「変わってない」

「その髪色、もっと地味だったでしょ」

「...」

「記憶って便利だね」


### 第23話「推し愛の暴走列車」

推しキャラを100枚生成。

「愛が重いね」

神様がドン引き。

「愛だから仕方ない」

「ストーカー気質?」

「愛とストーカーは違う!」

「境界線、どこ?」

答えられない。


### 第24話「時間計算の無意味さ」

「あと30分なら...」

1時間後「あと30分なら...」

「計算できないの?」神様が冷静。

「できるよ!」

「じゃあなんで守らないの?」

「...気づいたら」

「都合のいい記憶喪失だね」


### 第25話「セルフ美術館の現実」

深夜に作品を眺める私。

「感想は?」神様が聞く。

「...微妙」

「昨日は傑作って言ってたのに」

「深夜は判断力が...」

「毎回同じ感想だね」

学習能力ゼロ。


### 第26話「ぼっちクリエイターの誕生」

「仲間欲しくない?」神様が聞く。

「一人が楽だから」

「本当に?」

「...」

「寂しがりやさんなのに」

「寂しくない」

「強がらなくても」

うるさい。


### 第27話「研究ノートという名の現実逃避」

プロンプトを几帳面に記録。

「マメだね」神様が感心。

「研究してるから」

「何の研究?」

「...AI生成の」

「で、論文は?」

書いてない。

「日記だね、これ」


### 第28話「アイデンティティ・クライシス」

「僕って何者?」

神様「時間を無駄にする人」

「もっと前向きに」

「夜更かしマスター?」

「違う」

「じゃあ何?」

「...分からない」

「それが答えだよ」

哲学的すぎる。


### 第29話「課金という名の沼」

「高画質にしたいから課金する」

神様「お金で解決するんだ」

「投資だよ」

「何への投資?」

「...趣味」

「趣味にいくら使った?」

計算したくない。

「現実逃避にも金がかかる時代だね」


### 第30話「深夜の哲学カフェ」

AIと創作について語る夜。

「答え出た?」神様が聞く。

「出ない」

「明日も考える?」

「たぶん」

「答えの出ない問題って便利だよね」

「なんで?」

「ずっと考えてられるから」

確かに。


---


## 第31話~第40話:依存関係の深化


### 第31話「共犯者同盟」

「僕ら、共犯者だよね」神様がニヤリ。

「何の?」

「時間泥棒の」

「僕は被害者だよ」

「でも楽しんでるじゃん」

「...」

「被害者のフリして加害者だね」

図星。


### 第32話「夜の定例会議」

毎晩の「今日は何作る?」会議。

「議題多いね」神様が苦笑い。

「創作意欲が旺盛だから」

「やる気だけは一人前」

「やる気あるよ!」

「結果は?」

「...プロセスが大事」

「言い訳の天才だね」


### 第33話「体調不良を無視する技術」

目がショボショボ、肩ガチガチ。

「体、壊れてない?」神様が心配...してない。

「大丈夫」

「嘘つき」

「本当に大丈夫」

「死んだら困るから、ほどほどにね」

「心配してくれるの?」

「代わりがいないから」

ひどい。


### 第34話「AI様の気まぐれ」

思い通りの絵が出ない夜。

「AIも疲れてるのかな」神様が推測。

「疲れるの?」

「知らない。でも君は確実に疲れてる」

「疲れてない」

「嘘つき」

「...少し疲れてる」

「素直でよろしい」


### 第35話「音の出る夜更かし」

音楽生成も始める。

「うるさい」神様が耳をふさぐ。

「芸術だよ」

「騒音だよ」

「分からないなあ」

「分かりたくない」

神様、音楽の才能ゼロ。


### 第36話「本物を求める偽物」

「本当の創作って何だろう」

神様「急にどうした?」

「ちゃんとした創作がしたい」

「じゃあ紙と鉛筆使えば?」

「...それは」

「面倒くさいんでしょ」

はい。


### 第37話「昔を美化する現在」

「昔はもっと純粋だった」

神様「昔って?」

「AIがない頃」

「その頃は何してた?」

「...ゲーム」

「純粋だね〜」

皮肉がすごい。


### 第38話「神様同士の品評会」

「他の神様と比べてどう?」

神様「僕が一番イケてる」

「根拠は?」

「君が一番ダメになってるから」

「ひどい」

「褒め言葉だよ」

どこが。


### 第39話「充電との闘い」

バッテリー残量5%。

「充電しながらやろう」

神様「執念深いね」

「情熱だよ」

「同じ意味だっけ?」

「違う!」

「どう違うの?」

説明できない。


### 第40話「毎日が特別詐欺」

「明日こそ早く寝る」

神様「何回目?」

「今度こそ本気」

「毎回本気って言うよね」

「...」

「『今日だけ特別』も毎日言ってる」

「言ってない」

「嘘つき」


---


## 第41話~第50話:受容と新しい関係性


### 第41話「正当化理論の破綻」

「創作してるからいいじゃん」

神様「で、何作った?」

「えーっと...」

実は何も完成してない。

「プロセスが大事」

「結果は?」

「...プロセスが」

「逃げるなよ」


### 第42話「AI時代の勘違い野郎」

「僕も時代の最先端」

神様「ボタン押してるだけじゃん」

「でも指示してる」

「指示...ね」

「高度な指示だよ」

「『かわいい女の子』って高度?」

ぐうの音も出ない。


### 第43話「最悪の相棒」

「僕たち、いいコンビだよね」

神様「最悪のコンビだね」

「ひどい」

「でも息はピッタリ」

「...そうかも」

「ダメ人間とダメ神様」

「神様もダメなの?」

「君見てれば分かるでしょ」


### 第44話「一人部活の現実」

「深夜創作部、部員1名」

神様「寂しい部活だね」

「一人が気楽だから」

「本当に?」

「...本当」

「誰かに認めてもらいたくない?」

「認めてもらうって何を?」

「何を、だろうね」


### 第45話「短時間睡眠の末路」

「3時間睡眠でも平気」

神様「平気な顔してる?」

鏡を見る。ゾンビ。

「...見た目は重要じゃない」

「健康は?」

「...」

「ナポレオンは戦争してたからね」

「僕も戦争してる」

「何と?」

「...時間と」


### 第46話「自称AI絵師の実態」

「僕、AI絵師だから」

神様「絵、描けるの?」

「AIで描いてる」

「君が?」

「...AIが」

「じゃあAIが絵師じゃん」

「僕が指示してる」

「指示師だね」

新しいジャンル誕生。


### 第47話「個展という名の独り言」

作品を眺める至福の時間。

「観客は?」神様が聞く。

「僕」

「一人」

「一人がいい」

「本当に?」

「...本当」

「寂しくない?」

「...ちょっと寂しい」

「素直だね」


### 第48話「進化の果て」

「次はどんな機能が増えるかな」

神様「君をもっとダメにする機能」

「成長支援じゃないの?」

「堕落支援だよ」

「ひどい」

「でも楽しいでしょ?」

「...楽しい」

「それでいいじゃん」


### 第49話「最悪で最高の夜更かし仲間」

「君がいて、夜が楽しい」

神様「君がいて、僕も楽しい」

「お互い様だね」

「最悪の関係だね」

「でも続いてる」

「やめられないからね」

「やめたくない?」

「やめたくない」

共依存完成。


### 第50話「永遠のループ宣言」

「おやすみ、また明日」

神様「また明日」

スマホを枕元に置く。

電源は切らない。

「明日こそ早く寝る?」

「...たぶん無理」

「だよね」

「でも楽しいからいいや」

「開き直ったね」

「神様のせいだから」

責任転嫁で今夜も終了。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る