その27 あれ?俺またなんかやっちゃいました?

 さてと、食事も終わり、また動き出しますか。

 こいつ、このデッッカイ扉を守ってたんだよな?

 一体この先には何が、、、?

 物体感知も、なぜかこの先には、なんの反応もないし。

 地面も、壁も、空気すらないってことだぞ?

 そんなことある?

 いや、ない。

 多分、この扉が物体感知をジャミングでもしてるんじゃない?

 ま、この先に行ってみれば全部わかる。

 てことで!行ってみよー!

 巨大で重厚な扉を、重力磁場を使用し開ける。

 その先に待ち受けていた物とは、、、



 


 「ッ!?リミットブレイク!」

  

 さらに超重領域を発動!


 ドゴォ!

 

 瞬間、周囲を超重力が襲う。

 ふぅ。

 危ない。

 なにがあった、って?

 扉を開けた瞬間、物体感知が復活したんだ。

 それはいい。

 その次だ。

 動物反応、しかも強い反応が大量に出た。

 二十体は居るかな。

 だから咄嗟に超重領域を発動し、制圧。

 しばらく考える時間ができた。

 魔孔眼を発動、さらに鑑定!

 ふむふむ。

 全部烈風龍か。

 でもそんな強くなさそう?

 ・・・ちょ!?

 魔法撃つ気だコイツら。

 相殺の用意を、、、

 ・・・ちょっと実験してもいいよね。

 無数の魔法が射出される。

 それに対応して、魔人化。

 さらに、抜刀。

 および波動を発動。


 ズゴゴゴゴゴゴ!


 撃ち出された魔法が全て弾き飛ばされる。

 うん。できた。

 考えてたことが出来るってことは、コイツら雑魚だな。

 てか魔人化と超重領域の相乗効果で何匹か潰れてるじゃん。

 かわいそうに。

 他のヤツらも送ってやらないとなぁ?

 まず、跳躍。

 標的の密集地帯の中心に着地する。

 はい、超重領域解除。

 ここで、剣戟球プラス重力磁場プラス波動!


 ズガガガガガガガン!!!


 よし!

 範囲鑑定!

 

 烈風龍の死骸

 ×26


 勝った!

 色々解除じゃい!



 ふぃー。

 なんというか、、、あっけなかった。

 こんなもんだったっけ?

 一応鋼鱗持ちだから一万クラスの防御はあってもおかしくないんだがね。

 俺も強くなった、ってコト!?

 まあそれは置いといて。

 なんだったんだ?この扉。

 扉の前に瞬嵐龍、開けたら烈風龍の群れって。

 俺、リミットブレイク習得前は烈風龍一体に苦戦してなかったっけ?

 明らかに戦力がおかしいよなぁ。

 普通なら即死してそう。

 何か裏があるのか?

 でも、探究するには情報がなさすぎる。

 異世界なんだしもっと考えず行きたいもんだよ。

 


 違和感。

 それは、烈風龍の群れを瞬殺した後ぐらいから感じ続けていた。

 その感覚は徐々に強まる。

 では、一体どんな違和感なのか?

 それは、、、


 ほのぼのとしている!

 

 ・・・いやね?

 なんか、扉の前ぐらいまでは、そもそも空気が張り詰めてる感じだったんだよ。

 それが、今は圧倒的平和。

 今までは龍結晶もよく見てたのに、見当たらないもんね。

 強い龍がいないってことでしょ?

 実際くっそ弱い魔物しかいないし。

 あんまりダンジョンで平和なんていうのも失礼かもしれないけど、実際平和だし仕方ない。

 そもそも魔物が素のパンチで死ぬってなによ、、、

 ほぼ力入れてないからね?

 ほんと、ある意味おかしい。

 そら、ほのぼのもするよね。

 しかし、ダンジョン内でこんな雰囲気ガラッと変わるもんなんだね。

 実は階層が変わったとか?

 ありそー。

 壁鑑定してみるか。


 龍迷宮第一層の壁: ほぼすべて武窟岩によって構成されている。

 

 おん?

 第一層?

 下層じゃなくて?

 やっぱり階層変わってたか、、、

 この層なら出口あるかな?

 まあまた探索だなー。

 マップ埋めつつ進むかー。

 なんか気が乗らないなぁ。

 緊迫感もないし、目新しいもんがあるわけでもない。

 こういう作業が一番嫌いなんだよね。

 


 んん?

 なんだあれ?

 人が寝てる、、、?

 いやでも動物反応がないんだけど、、、

 もうちょっと近づいてみるか。

 かなり近づき、顔を覗き込む。

 ・・・うわ。

 骸骨だ。

 でも、服着てる。

 ここでへたり込んでるってことは餓死でもしたんだろうか、、、

 縁起悪いなぁ。

 てか前世で見た骨格と、結構違いあるな。

 角もあるし。

 というか、骸骨ですら服を着てるのに俺は一体、、、

 あ。

 この服剥ぎ取ったらいいのでは???

 罰当たりかもしれないけど仕方ないよね?

 さすがに下に布巻いただけ姿で外を徘徊するわけにもいかないし。

 だって完全に変態じゃん。

 え?そもそもなんでそんな姿なんだ、って?

 進化の時に服なんて弾け飛んだんだよ!

 幼児サイズに合った服着てるのに、進化して大人サイズになったら、当然着れなくなるよね。

 でもさすがに全裸はまずい、ってことで服の残骸を腰に巻くようになったわけ。

 てことでその服頂戴しまーす!


 ゴソゴソ、、、ゴソゴソ、、、


 よし!

 全部もらった!

 着心地は、、、さすがに幼児期の服よりは悪いね。

 それは仕方ない。

 でもこの服、動きやすいな。

 戦闘の感覚もそんな変わらなそう。

 ありがたいね、戦闘が生命線だからね。

 さ、そろそろ進もう。

 手だけ合わせておくか。

 南無南無。

 服は受け継いだ。

 安らかに眠れ。

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