第二十八話 不穏な影の見え隠れ
男の後を追いかけると大岩が先程から落とされていた位置まで辿り着いた。
男が2人の少女を近くに寝かせ大愛に話しかけてきた
「うちの隊長2人がすっ、すみませんでしたぁ!」
大愛的に普通にしていればかなりモテそうな顔をしていた男だったのだが、情けない声でそれはそれは見事なお辞儀をしてきたので大愛は少々引いてしまった。
だが、大愛に申し訳ないという気持ちと誠意がとても感じられたので大愛は「いえいえ、大丈夫ですよ!誰にでも間違いはありますから顔を上げてください」と男に言って聞かせると男はゆっくりと顔を上げ少し泣き崩れながら「ありがとう、ござい、ます」と言ってきたのを見て大愛はまたしても少し引いてしまった。
!!(⊃ Д)⊃≡゜ ゜
「大愛さんが噂の全能力者だったんですかぁ、どうりで色んな能力の気配がした訳だ…そういえば!隊長たちが招待状をおくったんでしたっけ?」
少しゆっくりした後に大愛は 第二部隊副隊長、五月雨響也 と名乗った男と夏祭りの休憩時間で大岩を落としていた崖の上でお茶と茶菓子を嗜みながら会話をしていた、まず最初にお互いの自己紹介から始まり大愛のことを全能力者と知った響也は大愛が思っていたよりもかなりすんなりと聞き入れてくれたことに驚いたため、自分が全能力者ということに驚かないのか聞いてみた。
「響也さんは俺が全能力者なのに驚かないんですか?」
するとその返答は全く予想していない物だった
「まぁ、僕は実際に他の全能力者を見たことがあるし、確か名前は
風紀委員に自分以外に全能力者が居たという過去がある事実にも驚いたがまさかこんな所で他の全能力者について聞くことができることにも驚いた。
大愛がその全能力者について響也に聞こうと「その全能力者について教えてくれませんか!」と言ったが響也はその全能力者について話すのにあまり乗り気では無く、顔を顰めながら大愛に聞いた
「それは話さなきゃダメかな…いや君には迷惑をかけたからなにかお詫びをしなきゃとは思っていたんだけど…」
大愛は無理に話させるのも申し訳ないと思ったため、そんなに無理に話さなくても大丈夫な事と無理に話させようとしてしまったことに詫びを入れた。
そこから無言の気まずくとても長く感じる時間が流れ夏祭りの休憩時間が終わった。
2人の少女は未だにぐっすりと寝ていたためそれを見守るように響也から頼まれたためその日は夏祭りには参加せずに少女等の子守り?をしていた。
その後2人の少女はその日の終了時間まで起きることは無く、結局響也が2人を送っていくことになり大愛はその日何もすることなく帰路に付いた、帰路に帰る時大愛は一人で響也が言っていた全能力者について考えていた
『俺以外の全能力者…今もどこかで…』
その日の天気はあまり良いとは言えないような物だった
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