日の出国って何よ?
第1話 え!?ここはどこ?
ゴードン:あれれ?ここはどこだ?確か…神の国から下界を作る旅に向かっていたはずが…
> 《はぁ・・・何だよこれ。折角神話の世界へ行けると思ったのにさ。高木様と分離したのはいいけど…》
>俺は、茫然としてしまった。
高木神:ゴードン、そんなことを言うものではないぞ。これはこれで楽しめる。分離したのは想定外だがな。
> 《二心同体だったのが、勝手にゴードンと分離するし、行き場所も違う。あいつら手抜きをしたのか?いやそんな事は無かろう。これはこれで楽しむ事としよう。》
>我は、ゴードンに気づかれないように威厳をもって言うことにした。
ナレーション:高木神一行は、”日の出国・神族省観光庁”前に立って茫然としています。周りは、大都会。だけど、その庁舎付近は、緑に覆われており、保護された公園区画なのが見て取れたのです。
ゴードン:俺の気のせいかもしれないけど…。高木様、東京に似ているよね?
>《何なんだ?”神族省”って。一応神々の世界なの?》
>俺は、その疑問も聞こうとしたが、あえてスルーすることにした。
高木神:ゴードンよ、この庁舎変ではないか?”神族省”とあるが、神と別の種族がいるのか?これは、テンプレ世界なのか?
>《この世界は何なのだ?我ら神々でも感知しておらぬ世界だぞ。いや…あの天之御中主神が隠れて作っていたのかもしれぬ。あぁ…戻ったら説教だな!》
>わしは、内心の憤怒を隠してゴードンに質問を返した。
ゴードン:とりあえず、庁舎へいきませんか?行かないと何も始まりませんよ。
>《行動あるのみ!》
>俺は、陽気に答える。
高木神:そうだな。行くとしよう。それにしても!この前振り説明は、何だったんだ?長すぎるぞ!早く我らの話をせぬか!と、中の人に怒鳴りたくなったぞ!
>《ついつい言葉にしてしまった。神であるのに…。我は、ゴードンに影響されたのか?》
>と、他のことまで考えて感情的になってしまった。
ゴードン:中の人の事は…。気にしては負けです。逆らったら何をされるか…。俺、嫌ですよ。いじられキャラ確定にされるの。止めましょう。中の人は触らず触れずが一番です!
>《あぁ、これは絶対ルールだ!魂がルールに従えと言っている!》
>俺は、高木様を説得しようと試みた。
ナレーション:高木神一行は、庁舎の中へ入っていきましたね。神族省とはどんな庁舎でしょうね?お役所なので大して変わらないと思うのですが、どうなることでしょう?次回は‥‥ではなく。まだまだ話は続きます。
職員A:ようこそ神族省観光庁へ。私は、あなた方の担当をする”カヤノーン”と申します。一応神族です。
>《あ~上司が、異界の神とはいえ、高位の神の案内役なんて押し付けて!最悪…》
>心の中を見透かされないように細心の注意をしつつ、話し掛けた。
高木神:あぁ、世話になる。わざわざ出迎えご苦労。子細の説明を頼む。
>《この子も大変だな。大方、他の神から押し付けられたのだろう。》
>我は、威厳を保ちつつ話をした。
カヤノーン:では、こちらの部屋へどうそ。お茶をお持ちしますので少々お待ちくださいね。
>《丁寧に・無心で・丁寧に・無心で・失礼のないように…》
>呪詛のごとく自分に言い聞かせながら私は、行動をすることにした。
ゴードン:ありがとう。カヤノーン。
>《いい子だな。可愛いなぁ。あ、神に対して失礼だな。うんうん。見た目が人と同じでも神なのだから。心も神力で読まれそうだ。余計なことは考えない…気を付けないと駄目だ。》
>俺は、にやけそうになるのを堪えて部屋の中に入りソファーに座った。
ゴードン:ところで、高木様。伊邪那岐命と伊邪那美命は、どうしたのでしょうね?
>《一緒に来たはずなのに何故いないのだろう?》
>俺は、素朴な疑問を高木様に聞いてみた。
高木神:あぁ、多分、転移球体に入るタイミングの問題であろう。あの時、我らは、対面に居たからな。心の繋がりが強いあの二神は、先に現地へ行っているのであろう。
>《それにしても何故逸れたのか?我にも解らぬな。転移球体製造時の不良か?》
>我は、ソファーに座り、横に座るゴードンを安心させるために答えた。
ナレーション:カヤノーンは、急いでお茶の用意をして応接室へ向かっていた。
カヤノーン:お茶、お持ちしましたわ。どうぞ。
>《ドキドキするわ。このお茶、一応高級なお茶なのだけど。お口に合うかしら?》
>不安と緊張で顔が変わらぬように笑って仕事をするカヤノーン。
カヤノーン:では、事情説明と今後の話を提案したしますね。まずは、このような事になった事情から説明しますね。この世界は、様々な神々が、国を作り治めています。各神々の国には、人や動物が住んでいます。ゴードンさんのいた世界と同じような世界ですね。但し、神々が実在しますので、所謂、魔法とか超常現象的なことは、有ります。人が使えないのは、同じです。簡単に言えば、調停者として神々が、世界を統治していると思えばよいのです。ここまでは大丈夫ですか?
>《上手く説明できたかしら?あまり多くを語るなと、上司から言われているけど。最低限この位は言わないとね。》
>カヤノーンは、自分で自分を納得させ、話を進めようと努力した。
高木神:うむ。この世界は理解した。で、事情はなんだ?
>《やはりお役所だな。遠回し過ぎる!はっきり言わぬのが問題だ。》
>致し方ないと諦めつつ、話を促した。
カヤノーン:はい。すいません。事情というのは、我が国の元首が、強力な神力を使って並行する様々な世界へ交流したいと発信したのです。それで偶々転移中の高木様を見つけ引き寄せたという次第です。
>《あ~言わされてしまったわ!だから嫌なのよ。高位の神って神力で圧力が凄いから従ってしまうのよ。》
>私は、自己の不甲斐なさを高位の神の圧力と言い換えて自己擁護して平常心を維持した。
高木神:それなら仕方ないな。あぁ、やや神力が漏れていたようだな。気にするな。悪気はない。
>《この位はよかろう。我は、ゴードンを元の世界へ戻すという責任もあるのだ。》
>我は、感情の起伏をゴードンの為とすり替えてしまう己の未熟さを思い知った。
カヤノーン:ということでですね。交流を図りましょう!という事なのです!高木様達には観光大使として各地を我が国の国費で賄います。そして出来れば高木様達の世界の神々も連れてきて頂ければ嬉しいです。
>《あ~言い切ったわ!これで任務完了よ!もういや!あとは担当へ任せて・・・》
>私は、にこやかに営業スマイル。次に引き継ぐような態度を取って逃げの準備をした。
高木神:そうか。解った。では、事務手続きや詳細な打ち合わせをしたいのだが良いか?
>《面倒だ!ここで終わらせよう。役所仕事だしな。ほっておくとたらい回しにされるぞ。》
>我は、少しだけ神力を込めて逃げられないように話をした。
ナレーション:あ~やってしまってますね高木神!日頃のストレスでしょうか?高位の神も楽ではありませんね。こんな上司…現世でもいますよね?皆さんも実体験あるでしょ?
カヤノーン:は、はい。では、書類をお持ちしますので少々お待ちください。
>《うぅ。。。高位の神は、これだから。あ~見抜かれてしまったわ。上司に代ってもらおうかしら。》
>私は、涙目でその場を後にして逃げるように事務所へ戻っていくことになった。
高木神:ゴードン。我と一緒に旅だな。福利厚生全て付けさせてお小遣いも増やして、豪遊だ!
>《たまにはいいだろう。こんな機会も早々ないしな。》
>我は、楽し気にやや大きな声で言ってしまった。
ゴードン:そうですね♪折角きたのですし楽しみましょう。衣食住付・お小遣い有り♪あ、ホテルも高級なのを頼みましょう。言いたいことは全部いうに限ります!
>《うん。絶対言い切って欲しい。この際、我がままは最初に言おう。》
>割り切ると何でも言えるゴードン。
高木神:そうだな。要望は全て言おう。ゴードンも言いたいことは言うのだぞ。
>《黙って遠慮しすぎた。巻き込まれたのだから要望ぐらいは通して当然だろうに。やはり日本人の血だろうか。控えめだな。》
>我は、ゴードンに対し言い聞かせる。
ナレーション:さて、どうなることやら。要望過多な高木神一行。カヤノーンは、無事に上司を巻き込めるのでしょうか?え?私ですか?介入しませんよ!ナビ子は静観です。あなたにしか見えません♡今回は、ここまでにしますね。またね~。あなたの案内人兼恋人の”ナビ子”でした♪きゃ~はずかしい~💛
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