【朗報】幼馴染をチャラ男に寝取られた俺、寝て起きたら爆速レベルアップできる能力で1年後には人生逆転できた模様〜大バズりしたチャラ男復讐配信をきっかけに世界を救う事になりました〜
第24話 世界VS葛嶋、命運をかけた視聴者参加型アンケ―ト
第24話 世界VS葛嶋、命運をかけた視聴者参加型アンケ―ト
そして、現在に至るという訳だな。
傷が消え、体力も元に戻った様子……美香が回復させたのだろう。
俺は目を少しだけ動かして視線を美香の方へと向ける。
俺を裏切り、うわべだけの力に縋った人間の末路。
追い詰められ、逃げられなくなった人間が最後に自我を捨てて最後の希望に縋る。
今の彼女にとっての
昔の可愛らしかった面影など何もなく、その醜い有様に哀しさを通り越して見るに堪えなかった。
だが、選択は選択だ。
彼女がそう決断したなら、それ相応の責任は必ず取ってもらう。
もうじき楽になるだろう。色々な意味でな。
「く、葛嶋っ……! お前はもう終わりだ……!! これ以上無駄な抵抗をするのは止めろ!!」
出血する左耳を抑えながら、鈴木が葛嶋に向けて鋭い視線を向けて叱責する。
「ふっふっふっ……」
鈴木の発言に葛嶋は静かに笑っていた。
「無駄な抵抗だぁ? 俺がそんな三下みてぇな
その言葉と共に葛嶋は自身の身体から殺気を部屋中に充満させた。
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葛嶋茂がスキル【畏怖】を発動しました。
発動対象が必要レベルに達していない為、圭太様への影響はありません。
スキルの解析に成功しました。
【畏怖】:対象に向けて殺気を放ち、自身のレベル以下の生物を恐怖状態にさせる。
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なるほど、紅葉も持っていたスキルか……これで、鈴木やぴよこを寝返らせようとしてるな?
最後はスキルでしか抵抗できなくなったとは汚い奴だ。
とわ言え、状態異常はスキルやアイテムでしか回復しない。
世話がやける奴らだが、助けてやる方法を見つけてやるか。
どれどれ、何か役立つアイテムあったかな。
あ、そう言えば護法ノ霊薬に書いてあったスキルの詳細って知れるのかな?
俺は護法ノ霊薬の詳細情報から【
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【護法ノ神】の詳細情報を【解析鑑定】で取得しました。
以下に情報を記載します。
……
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(……どうやら、解答が引けたようだな)
俺は思わず口元が緩んだ。
その一方で。葛嶋のオーラを見た鈴木や東雲姉妹、そしてぴよこの顔色が変わり、真っ青になっていく。
3人は葛嶋の殺気に耐えきれず、思わず顔を下げた。
皆の中にある葛嶋の根本的な恐怖心が肥大化され、立ち上がった心はすぐに折れてしまったのである。
「お前ら、最後にチャンスをくれてやる。今、俺の元に来れば命だけは助けてやる。さぁ……ド ウ ス ル?」
(胸が痛い……どうしてだ……、せっかく決意したのに。殺されると、思えば思うほど……怖い。俺達はもう……奴の言いなりになりたくないのに……糞っ!!)
鈴木が脂汗を垂らしながらも抗う為に顔を上げようとするが葛嶋に対して自分は遠く及ばないと思えば思うほど、更に畏怖の効果は増大していく。
「この世は力が全てだ!! 力が強い者に……弱者は逆らえねぇんだよ!!!!」
そうだ、その通り。どんなに言葉で言っても、結局怖い物は怖い、結局……根本的なトラウマなど克服できないのだ。
鈴木を含め、誰もがそう思った。だが、その緊張感漂う中で俺はだけは思わず吹き出してしまった。
「……ぶふぅっ!! はっはははははははははははははははははっ!!!!」
よくある、お葬式とか笑っちゃいけない時に笑いたくなっちゃうやつだ。
その時って一度、吹き出すと止まんなくなっちゃうと思うんだよね。
「け、圭太君?」
思わず、鈴木が訪ねるように俺の名前を呼んだ。
誰しもが笑うことのできない状況で、笑う余裕のある愚者が1人。
そんな異様な人間に誰もがくぎ付けになった。
「……てめぇ、何笑ってやがる?」
「はははっ……いやーーごめん。お前らって揃いも揃って馬鹿ばっかりだなぁと思ってさぁ!!」
俺は笑い崩れた顔を元に戻し、鈴木やぴよこがいる方へと歩み寄る。
「お前らさ、俺に助けられて……このままじゃいけないとか、あいつを許しちゃいけねぇって思って画面の向こうの1000万人の前で罪を告白し、暴露したんだよな? それをたかがスキルの一つや二つで心が折れるなんて……本当に情けないな」
俺はスキル【アイテムボックス】を使用し、取り出したのはキラキラと青く輝く丸薬。
これこそ、護法ノ霊薬である。
それを俺は口に投げ入れ、即座に飲み込んだ。
喉を鳴らし、霊薬が身体の中へと入って行く。
そして、俺の身体が一瞬光るとAdamが反応を示した。
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【護法ノ霊薬】が使用され、「【護法ノ神】」を取得しました。
スキル:【
レア度:EX
基本効果:護法四天王を倒した証、護法ノ霊薬を呑むことで得られるスキル。
多くの護法神たちを配下に置くその神の力の一部を使用できる。
以下のスキルが使用できるようになる。
・【無限結界】Lv.MAX/Lv.100
自身が現在受けている全ての攻撃と状態異常をかき消し、全ての耐性が1段階上昇する。防御力が【Lv*50】増加する。
・【完全防御】
発動すると、一度だけあらゆる攻撃を無効化する。一度使用すれば8時間後に再使用可能となる。
・【効果拡大化】Lv.MAX
スキル・魔法の効果範囲を拡大させ、範囲内に居る生物を好きに対象にできる。
・【天罰】Lv.MAX
単体に耐性無視効果の電撃属性攻撃を行う。レベルが上がるほど、耐性無視効果と範囲が上昇する。
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【護法ノ神】が無事に取得できたのを確認すると俺は早速スキルを使用して見せる。
「【無限結界】!」
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【無限結界】と【スキル効果拡大】を併用して使用できます。
対象を選択してください。
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対象は葛嶋と美香以外の全員に設定する。
すると、俺を含めて対象に取った者の身体が点滅した後、紫色の膜につつまれた。
俺は至って変化はないが、著しい変化に気が付いたのはあいつらだった。
「あ、あれ? 恐怖を感じない……寧ろ、力が湧いてくる……?」
鈴木の言葉は俺のスキルを受けたもの全員に当てはまったことだろう。
俺のスキルの効果で、葛嶋が奴らにかけた『状態異常:恐怖』を解除してやったんだからな。
「なっ!? なんだと!? 俺のスキルが……かき消された?」
葛嶋も目の前で起こったことに驚きを隠せていない様子である。
状態異常を回復させた奴らに向けて俺は改めて話をする。
「スキルの効果はかき消してやった。そのうえで、お前らはどうしたい? ここで俺を裏切り、葛嶋に寝返るか……俺を信じ、外へ出る準備をするか? 俺からも最後に選択させてやる」
素面に戻った皆の意見に合わせて、俺は行動に移すと決めている。
「はーーい♡ 私は圭太様に従いまーーすぅ♡ 圭太様を陥れたあの屑人間を成敗するお手伝いがしたいです♡」
前に出て真っ先に声を上げたのはぴよこだった。
鈴木たちは周囲を見渡すと目を合わせてうなずく。
「俺達も君を信じる。だから、あいつを黙らせる手伝いをさせてくれ」
俺はその言葉を聞き、鼻で笑ってから葛嶋に目線をもどした。
「だってさ葛嶋、もうお前の周りにはもう味方はいない。あ、いたか、そこに。都合の良い味方様が」
「くぅっ……」
葛嶋が額から汗が流れ出ているの俺は見逃さなかった。
到頭、ここまで追い詰めた。
あとは、最後の仕上げをするだけだ。
「おい、葛嶋。スマホだしてDチューブを開け。お前の運命を……世界に決めてもらう」
「なにぃ?」
葛嶋は美香のズボンのポケットから無理やりスマホを取り出して、Dチューブをひらいた。
「ぴよこ、お前視点のカメラに切り替えて、俺を映せ」
「かしこまりました!♡」
ぴよこは手早い設定で配信カメラを切り替えると俺の横へ来て、俺の姿を映した。
「この配信を視聴してくれてる1000万人以上のみんな、はじめまして。俺が小川圭太だ。さっきの配信であいつらが言っていたように、俺は殺されかけた。だけど、俺は運よく生きられてここに居る。みんなも聞いたと思うがそこにいる葛嶋茂という男と篠原美香という女は2人でこれまでに極悪非道なことしてきた。それを公表したら、俺達全員を殺したいと言い出している。さぁ、ここで俺から君たちに向けてちょっとした参加型の企画を用意している」
俺はぴよこの近くへ行き、耳打ちで指示すると予備のスマホを取り出し、すぐに配信に反映してくれた。
配信画面に表示されたのは配信者が企画などで使用する視聴者が投票できるアンケートシステムだった。
配信画面には2つの選択肢が表示されている。
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①葛嶋を許す
②葛嶋を完膚なきまでに叩きのめす。
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「せっかくここに1000万人も居るんだ。画面の目の前に居る君たちが葛嶋をどうしたいか少し聞いてみたくてね。俺はあまり争いたくはないんだが……みんなはどうしたい? 想像するんだ、君たちの目の前に屑人間が現れた時、屑人間がどうなってほしいのかを……」
「それじゃあ投票開始♡」
ぴよこが投票開始ボタンを押すと、アンケートの数値がどんどん上昇していく。
この配信を見ている者達の殆どがアンケートに票を入れていく。
どんどん膨れ上がる投票数に、思わず葛嶋が生唾を飲み込んだ。
数分が経ち、集計が完了した。
「解答ありがとう、それでは結果を発表する……結果はこうなった」
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①葛嶋を許す 0.01%
②葛嶋を完膚なきまでに叩きのめす。 99.9%
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結果は圧倒的だった、言うまでもない。
これで決まったな、世界がお前の破滅を望んでいる。
葛嶋を見ると画面を見て顔が真っ青になっていた。
「そうかぁーーみんな野蛮だなーー!! 本当はやりたくないんだけど、世界が決めたならしょうがないよね。OK……それじゃあ、やるか」
俺が目でぴよこに合図すると、素早い仕事で配信タイトルが切り替わった。
”【閲覧注意】色欲の大悪党『葛嶋茂』を同接1000万人の前で分からせてみた”
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