第10話 ユキチャン
”ノースセス”の居酒屋
とめどない、話をしていると急に
ルドーさんの体が輝きだした
「「「あ」」」
3人は、声を上げる
「そろそろ、俺は、エンディングを迎えるみたいだ」
「そんな感じなんですね」
「そうみたい、そうだ、さらに南に迎えば大きな街があるでも気を付けた方がいい山を越えることになるが、そこで大きな大蛇を見た」
「わぁ、その子、白かったですか」
「あぁ、白かったが…」
「やっと会える!、そうだ情報お礼にお経を唱えましょうか」
「常備してるんだ、んじゃ頼む。と、これ食事代払っといてくれ」
「あ、分かりました、そしたら、原文ママで…」
居酒屋の隅の光に周りの客が注目する
エンディングを迎える、この現象を知っているらしく
驚きの声は上がらないが、全員が手を合わせ祈りを捧げている
体の形をしていた、光が徐々に丸くまるで魂のような形になり
ゆっくりと天に昇っていく、その情景は、とても神秘だった。
「昇っていきましたね、リョクさん」
「うん、僕らも先に進もうか、今日はもう寝るけど」
翌日、この世界の設定と、次の目的地を得た2人は、さらに南に歩を進める
”ユニオン”の時と違いちゃんとした山道があり、
一定の間隔でガイドポストが置かれている
急で険しい道には、ロープがかけられて
各所に木製のベンチにテーブル
何人かの冒険者とすれ違う
リアルワールドより、整備が行き届いている
何より空気がうまい
「私が飛んで探しましょうか?」
「大丈夫、実は、さっき左目がズキズキと反応して、近くにいます」
「中二病の人が目をうずかせるのってそういうレーダ的なアレだったんですね」
「多分、そうです、おっ!ここに、山道を横切るように、何かが通った痕跡がある」
「じゃ、私が…って」
その痕跡をたどるように、素早く降りていく
「ミチルさんついてきて」
「早!」
空気が変わる
透明な水蒸気で風景が揺れて見える
そこに近づくにつれて
それが白い色を持ち霧のように僕を纏う
沢に出る
その方は、木の上でうとうとしていた
こちらに気づき目をぱちくりとする
あぁお労しい、髪の毛がボロボロだ
少し不安そうにこちらを見つめている
「白蛇様?」
その声に反応しそのお体を体に巻き付け
強く抱きしめ始めた
「ああ、やっとやっと会えた!」
「うぎぃ、なんで私まで!」
”ユキチャン”は、その体で2人に巻き付き喜びをあらわされた。
初めて、この世界に来て不便だと思った
この世界にシャンプーとトリートメントがないということに
自分の事をずっと探し続けておられたのだろう
肌がカサカサで、髪の毛もぱさぱさしている
リアルワールドから持ってきた鞄からヒアルロン酸入りの日焼け止めを
取り出し、そのお顔に万遍なく塗ってゆく
お目をぱちくりと、不思議そうに、見ている。しかし、自分に身を任せるように
じっとしておられる
髪の保湿!
「ミチルさん卵を!」
「はっ?はぁ?!」
「昔、映画で見たんです、髪の毛をトリートメントするのに卵を使ってました」
「あっ」
赤面するミチルさん
「?」
「あ、ありますよ、鶏の卵ならあります」
6つほど割り、卵黄と卵白に分ける
柔らかく湿った苔の絨毯のに寝かせ
髪を広げる、セミロングでカールがかかっている
その色は、白銀でグラデーションがかかっており、
髪先に行くほど黒くなっていた
丁寧に卵白を塗り、いったん馴染むを待つ
その間、卵黄をお口に運ぶ
不思議と唇に触れる前に
卵黄は、スッと消えてしまう
その表情は、とても満足げだ
ちゃんと、摂っておられる
沢の水で卵白を流し、
お肌も元の張に戻り
お腹も満たせた
ユキチャンは、目をつぶり
右手の人差し指と、中指を立てて胸の前に上向けて構え
左手も同じ印を作り下を向けた
リョクもそうする
お互いの気を確かめ合っているのだ
「湿度が、高すぎですよ」
ユキチャンそのお姿は、
童顔だが、20代くらいで、
ほわほわした雰囲気を放つ
巫女服とパーカーが服を召し
ぴったりと体にフィットしている
ロングのスカートからは、
艶めかしい鱗で覆われたお体が
伸びている
人の姿になったとしても
180センチは、ある
とても、大きな方だ
今、2人の前に立ち
ミチルさんの方を見て
首をかしげている
”あなたとリョクの関係は?”
とおっしゃっているようだった
少しの緊張が走る
ただの”使い”と答えるだけでいい
だが、ミチルさんの出した答えは
意外なものだった
「私は、リョクさんお友達です!」
友達か
リアルワールドじゃいなかったな
ユキチャンは、両腕を広げた
自然と二人は、前に出る
今度は、2人に優しく抱き着いた
あぁ、もうここで、エンディング迎えてもいい
魂がふわりと、ユキチャンへ向かうのが分かる
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ノエルダ君この距離からいけそう?」
「あー結構距離ありますねギリギリです、それに霧で正確な位置が分からない、晴らしてくれませんか」
「分かった、白蛇様と合流したんだ。簡単には、死なないだろ」
”ユニオン”の中心にある石塔の頂きからジェニスは、真南に拝み
パン パン
2泊した
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霧に無理やり光がねじ込まれる
ちりとほこりが、はっきり見え
天へと昇っていく
今までの空気が変わるとそんなレベルじゃない
世界が変わる?
異変に気付いたユキチャンは、2人を抱えその場から
すごい速さで離れる
シュゥン!
霧が切断された、太陽光というナイフで
その切断面は、
ちりちりと木々が蒸発している
が、不思議と炎は上がらない
周りの霧が完全に晴れた
そして今度は、別が脅威が現れた
「うぅぅぅぅ!」
その脅威は、
人のような顔を持ち肉食動物の体にサソリのような尻尾のようについていた
「ぬえか?ユキチャンいったん降ろして」
ストンと、着地しナイフを構える
「ミチルさん多分、飛ばない方がいい、ターゲットにされる」
「…」
「ミチルさん?」
横目で見る震えて固まっていた
まだ、敵の方は様子をうかがっている
僕は、ナイフを咥えミチルさんの肩をたたく
「(正気に戻って!)」
仲間に気を取られている、そのすきをぬえは、見逃さない
一気に間を詰めて自分の飛び掛かれる間合いに入る
いや
入ろうとした、寸前リョクが気を放った
さっき仲間から取った、怖気を
一瞬ぬえの動きが止まる、それをリョクは、見逃さなかった
ぬえはリョクの間合いに、侵入していた
口のナイフを右手で逆手に握り直し
標的の首元へもぐりこんだ
左手の甲で首を振らせ、地にしっかりと足を踏み込ませ
その一撃を決めた
身が後ろに引かれる、ユキチャンだ
さっき自分がいた場所にぬえの
かぎ爪が軌跡を描く
助かりました。これから安心して戦えそうです。
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ノエルダの一言
「キメラなんだけどなぁ…」
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