第1話への応援コメント
豪雨という災害の急速な緊迫と、父の認知症という遅効性の生活的な緊迫、そして主人公のライフステージ的な緊迫、三つの緊張が現実に即した形で詳細に描かれている素晴らしい作品でした。
特に小説冒頭の濁流の描写は作品世界に一気に緊張感を与えており、孤立した家庭内での方言が漏れてしまう母との会話は本作品が単なる物語ではなく、より人間の生活に根差した深い物語であることを印象付けていると思います。
また、妻との鱧を話題にした対話もこの夫婦を特徴付ける独特な話と機能していながらも日常の持つ「ゆるさ」を有しています。これによって作品に緩急をつけられ、災害の重苦しさに偏重するのではなく生活の豊かさを際立たせていました。
この日常の「ゆるさ」が作品を締めくくる出産の安堵を華やかにしていると思います。
人間の生活全般の重苦しさを丁寧に描きながらも、生活が有する豊かな一面も重みをもって描けている非常に素晴らしい作品でした。
読ませていただき本当にありがとうございます。
作者からの返信
鍋谷葵様、コメントありがとうございます。
これからの僕の「書く」ということに、とてもチカラをいただけました。
こちらこそ、ありがとうございました。
第1話への応援コメント
コメント失礼します。
まずは、優秀賞おめでとうございます。
夏の日の災害も以前に比べて多くなってきていると感じています。環境変化もあるんでしょうか…。
夏の嵐、妻と子、父と母。
離れている家族と今そばにいる家族。妻子の無事を祈る気持ちと両親の心強さなど、ところどころ対比できるような描写があり、魅力的で美しい感じがありました。
父親となった主人公が、自身の父親に導かれるように「竹の道」を通って妻子と会えたところも「家族」のつながりを感じさせ、とても素敵だと思いました。
きっと、子供が少し大きくなったとき、「お前が生まれた時はね…」と、主人公はこの夏の嵐の出来事を語るんだろうなぁと、つい想像をしてしまいました。
素敵なお話、読ませて頂きありがとうございます。
作者からの返信
篠崎時博さま、こちらこそコメント頂きまして、ありがとうございます。
今回の賞は、身に余る賞だと思っています。
読んで頂きまして、嬉しく思います。
近況ノートにも書いたのですが、萩原朔太郎の竹と言う詩の力強さが浮かんできて、家族のつながりに重ねました。父と母と妻と子と僕とへつながる様に。ほんとうに、ありがとうございます。 カッコー。