前のエピソード――【閑話・過去編】レオ(9歳)お姉ちゃんを『姉貴』と呼んでみる（後編）

第1章末時点の情報に基づいた紹介です。

●レオ・グリムソード(13歳、元エンブレイズ王国の新米騎士)

　幼少期に両親を失い、唯一の家族である姉アリアを3年前に戦死で亡くした少年騎士。姉の影を追い、10歳で騎士学校に入学し、優等の成績で卒業した。戦場で姫騎士アリシアと出会い行動を共にするが、アリシアを銃弾からかばった際に川に落下してしまう。その影響でアリシアと出会った記憶を失ってしまった。目覚めた時にアリシアを姉と誤認する。

　純粋で優しい性格だが、姉の喪失による深いトラウマを抱え、死にたがりな一面も持っていた。剣技は姉の訓練を受け継ぎ、年齢の割に優れている。姉との再会を喜び、新天地で共に暮らすことを夢見る。

● アリシア・オルテリア(18歳、オルテリア王国第三王女)

　オルテリア国王の側室の子として生まれ、家族愛を知らずに育った王女。剣の才能に恵まれ、幼少から武芸に没頭し、戦場で数々の武功を立てる。冷静で威厳があり、姫騎士として強い責任感を持つが、内面では孤独と存在価値の渇望を抱える。

　外見は金髪の美しい長髪、蒼い目で、レオの姉アリアと瓜二つ。

　戦場にてレオと激突の末、捕虜となる。彼の姉アリアに瓜二つであることをきっかけに、記憶喪失後のレオの「姉」として振る舞うようになる。レオの純粋な愛情に触れ、心が次第に溶け、家族のような絆を求めるようになる。王女としての立場を隠し、影武者設定でレオとの関係を維持しようとする。

　●アリア・グリムソード(15歳で戦死とされる。エンブレイズ王国の騎士)

　レオの実姉で、幼いレオを一人で育て上げた。弟思いで優しく強い女性。13歳で騎士学校を首席卒業し、15歳で小隊長に昇進する天才騎士。3年前、反乱鎮圧戦にて橋上で銃撃を受け、川に落ち戦死したとされる（遺体未発見）。レオの憧れの存在で、遺書に「死んでもレオに会いに来る」と記す。外見、性格、剣捌きなどがアリシアと瓜二つである。

●シルビア(オルテリア王国所属・雷鷹騎士団の中隊長)

　アリシアの忠実な家臣で、銀髪をポニーテールにまとめた凛々しい女騎士。

　忠誠心が高く、主君の安全を最優先に考えている。

●フィオナ(オルテリア王国所属・雷鷹騎士団の小隊長)

　アリシアの家臣で、赤い髪を肩まで揃えた活発で情熱的な女騎士。アリシアの帰還を涙ながら喜ぶほど忠誠心が強く、感情豊かな性格。シルビアと共にアリシアの側近を務めている。