ラストの一文が、特に心に残ります

『打上花火』、とても素敵な短編でした。
まず、夏の情景描写がとても巧み。河川敷のざわめきや浴衣姿の女の子、かき氷の冷たさ、そして打ち上げ花火の音までリアルで、自分もその場にいるような気持ちになれました。

登場人物のやりとりも自然で、セリフのテンポも心地よく、ユーモアとときめきがバランスよく散りばめられています。そして、ラストの「花火じゃなく、ハルカの横顔を見ていた」という一文がとても美しい。これからも、宮本さんの描く世界を楽しみにしています。

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