夏旅の備忘録

海乃マリー

夏旅の備忘録

夢うつつ

香る月夜に

紅の橋

吸い込まれるよに

満つる灯火



水音に

耳澄まされて

溶ける闇

静かに響く

募る想いや



爛々と

揺らめく橙

郷愁つつみ

騒ぎ華やぐ

艶やかな宴



繊細の

木枠の格子

漏れ照る光

夜に熔けて

慈しみ漂う



幾千の

記憶がとけて

つつみ込む

誰かの笑顔も

透明の空も



回廊の

迎える行灯

数えて唱う

色濃く揺らぐは

始まりの夜に



青楓

さわさわ揺れて

射す木漏れ日

見つける心や

浮き立ちにけり



せせらぎの

流るる音に

耳澄まし

静かな水面へ

追いかける波紋



ひんやりと

素足に染み入る

川底に

透けて揺らめく

真夏の宝石



移ろいの

景色広がり

綻ぶ心と

余韻を胸に

帰り支度

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