【2024年】じじの異変

年が明けて2024年の4月。じじが入院しました。

病名は悪性リンパ腫、血液のガンです。

化学療法が効きやすいが、そのおかげで正常な細胞も傷ついて、免疫機能がほぼゼロになります。


抗がん剤治療中のじじは、結構元気でした。

「病院の食事が不味い」

⇒ふりかけや海苔、梅干しを買ってこいと命じられるばばと私。


「退屈だから、パズル買ってこい」

⇒作ったパズル(300ピース)の数は全部で10個。

ナースステーションに飾ってもらって、看護師さんたちに「今度はなんのパズル作ってるん?」って言われていたらしい。


2024年の夏。ばばは週三回、バスで病院へ面会に行きました。りんごやみかん、ぶどうとか。フルーツをもりもり食べるじじの姿。

それにどれだけ安堵したことか。


じじは歩けるので病室から出て、1階の休憩スペースでばばと1時間程度、おしゃべりするのが日課でした。他愛ない会話ばかりです。


家の裏の田んぼにサギが沢山きているとか、じじの愚痴で多かったのは、同室の入院患者のいびきがうるさくて眠れないっていうものでしたね。

「部屋変わってもらったからな。〇〇号室!」って電話かかってきたり。


けれど病魔はじじの寿命を削っていきました。

入退院を繰り返し、足や内蔵の方にも、痛みが出てくるようになりました。

私も、ばばも、じじとの別れが近いということを、認めたくない気持ちでいっぱいでした。




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