日常とレズビアンと先生と
女神なウサギ
京都への旅、ささやかな鼓動
京都に到着し、クラス一行は金閣寺へ向かった。黄金の楼閣が池に映り、水面で陽光がキラキラと踊っていた。葵は目を細め、その美しさに息を呑んだ。美咲が「葵、写真撮ろ!」とスマホを構え、二人は肩を寄せて笑顔を浮かべた。美咲の指が葵の肩に軽く触れ、その温もりに心が一瞬跳ねた。清水寺では、舞台から見下ろす紅葉が燃えるように広がり、赤と橙の絨毯が山肌を彩っていた。二人は抹茶パフェを手に、スプーンを交互に差し出し合い、甘い冷たさが舌の上で溶けた。パフェの抹茶クリームが唇に少し付き、美咲が「葵、ほっぺにクリーム!」と笑ってティッシュで拭いてくれる。その指先の優しさに、葵は「やめて、恥ずかしいから!」と頬を染めたが、心臓が速く鳴った。美咲が「この写真、めっちゃ可愛い! LINEのアイコンにしちゃおうかな」と笑うと、葵は「絶対やめて!」と手を振ったが、笑顔が止まらなかった。紅葉の香りが鼻先をくすぐり、風が二人の髪を軽く揺らした。日常のささやかな瞬間が、葵の胸に新しい感情をそっと芽吹かせていた。美咲の笑顔が、京都の秋に溶け込むように輝き、葵はその思いを、紅葉の色に預けるように胸にしまった。
第2章:大浴場でのガールズトーク、揺れる波紋
初日の夜、旅館の大浴場にクラスメイトたちが集まった。浴場の天井には太い木の梁が走り、湿気を帯びた木の香りがほのかに漂っていた。湯船の水面は静かに揺れ、湯気が柔らかなベールのように空間を包み、窓の外では庭の木々が暗闇に溶け、提灯の灯りが遠くで瞬いていた。葵は美咲と並んで湯に浸かり、肩まで温かい湯に沈めると、体がじんわりと解けていくようだった。「やっぱり温泉って最高だね。葵、ほんと癒されるよね?」と美咲が笑うと、彼女の声は湯気の向こうで軽やかに響いた。美咲の濡れた髪に水滴が光り、月光がその輪郭を柔らかく照らした。葵は「うん、なんか全部忘れちゃいそう」と笑い返し、湯の熱が心の隅まで染み込むのを感じた。昼間の観光の喧騒が遠ざかり、静かな時間が二人を包んだ。
ガールズトークが始まった。クラスメイトの彩花が「修学旅行前に毎日走ったけど、全然痩せなかったよ~!」と笑いながら言った。彼女が湯の中で体を動かすと、水面に小さな波が広がり、湯気が揺れた。美咲が「わかる! お菓子我慢したのに、お腹プニプニのまま!」と返すと、両手で脇腹をつまんでみせた。プニッとした柔らかい感触が水面に波紋を広げ、「ほら、こんな感じ!」と笑うと、クラスメイトの里奈が「めっちゃ柔らかそうじゃん!」とからかった。彩花も負けじと「私だって負けない!」と下腹をつまみ、ふっくらしたお腹から水滴がポタリと落ちた。「これ、スイーツ食べすぎの証拠~!」と笑うと、みんなが「わかるわかる!」と声を揃えて笑い合った。葵は「やだ、みんな恥ずかしいって!」と笑いつつ、美咲の「葵、スタイルいいよね! お腹見せてよ!」という言葉に押されて渋々湯の中で体を起こし、脇腹をつまんだ。ほんの少しの柔らかい肉が指の間で滑り、湯に小さな波が広がった。「こんなもん…」と呟くと、美咲が「少なっ! ズルい~!」と叫び、笑い声が浴場に響き渡った。葵は「やめてよ~!」と頬を染めて湯に沈んだが、美咲の視線が一瞬長く留まった気がして、心にささやかなドキドキが残った。その視線は、湯気の向こうで柔らかく、どこか探るような温かさを帯びていた。
話題は自然と胸に移った。彩花が「ねえ、葵って胸大きいよね! 何カップなの!?」と無邪気に聞くと、葵は「普通だよ!」と慌てて両腕で胸を抱え、湯に肩まで沈めた。美咲が「私も教えるから、葵も教えてよ!」と追い打ちをかけ、彩花が「私はCカップ!」、里奈が「Bかな~」と次々に告白した。美咲が「私はD! 葵、逃げられないよ!」とニヤリと笑うと、葵は「……E」と小さな声で呟き、湯に顔を半分沈めた。湯気が頬の熱を隠すように揺れ、クラスメイトたちが「E!? すごいじゃん!」と一斉に盛り上がった。里奈が「葵、いつ頃からそんな大きくなったの!?」と興味津々に聞くと、葵は「中学くらいから…もうやめてよ!」と叫んだが、声は湯の響きに溶け、どこか照れくささが漂った。美咲が「私もDカップ、中3の終わりくらいかな! 部活で揺れてほんと困ったよ!」と笑いながら加わり、みんなが爆笑した。葵は「ほんとやめてってば!」と叫びながらも、美咲の「葵、ほんと綺麗だね」という一言に、心がふわりと揺れた。その言葉は、湯の温もりに溶け込むように葵の胸に響き、友情を超える何かを感じさせた。
彩花が「ねえ、比べようよ!」と提案し、湯の中で胸を軽く持ち上げ、タプタプと揺らしてみせた。「Cカップって、こんな感じ~!」と笑うと、水滴が湯に落ち、波紋が広がった。里奈も「Bカップ、ちょっと揺れるかな?」と照れながらタプタプと動かし、美咲が「Dカップ、こんな感じでしょ?」と自信満々にタプタプした。葵は「比べるなんて恥ずかしい!」と抵抗したが、みんなの笑顔に押されて渋々胸を軽く持ち上げ、タプタプと揺らした。湯に小さな波が広がり、水滴が月光に光った。「葵、大きい! 形も綺麗!」と感嘆の声が上がり、美咲が「ほんと、綺麗だよ」とそっと囁いた。葵は「いい加減にしてよ!」と湯に沈んだが、美咲の視線に胸が締め付けられるような感覚が残った。湯気の向こうで、彼女の瞳はどこか柔らかく、葵の心に小さな波を立てた。日常の無邪気な笑いの中に、友情を超える何かを感じながらも、葵はその思いをそっと胸の奥にしまった。
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