第6話 家を出るに当たって

まず、家を出る。これは決定事項だ、変わる事は無い。

次に、死を偽装する。シナリオは上位存在を見て狂って自殺...と言った所で良いだろう。

という訳でまずは魔法を作ろうか、自衛手段が乏しすぎる


さて、魔法陣を書こうにも血を使いすぎて貧血で倒れたら脱出出来ないので、今回は詠唱とやらを使おう。


まぁ一節以上で有れば良いんだ、その詠唱の長さはどうであれ、結局は上位存在が詠唱を考える訳で...自分じゃぁどうにもならない、二節の詠唱とかだったら泣こうかな、でも五節超えられると多分現状は切り札になるんだよな。


まぁ頑張ろ


『火は、その原初たる所以において、燃ゑぬものなし』


次の瞬間、目の前に爆裂という現象が現れる。


爆音、耳が壊れそうだ。しかし幸いな事に今、外の宴は花火で大盛り上がり...気付くことはないだろう


「うるさすぎ」


久方ぶりに声を出す、しかし、こんなにもか細い声だったっけか。


次の魔法に移ろう


『歪み、貫き、抉り、穿つ、その力は神代から有りし神秘なる力、その力は万物に降り注ぐ力』


先程と同じ様に、詠唱が終わった瞬間、前方に過度の圧力がかかり壁が破壊される。


「うぐっ」


幾ら経験しても慣れない、魔力を使いきった時の激しい嗚咽。

必死に手で口を押さえて留める事に成功する。


壁に穴が空いた。外へと続く、新しい人生の始まりとしての第一歩のスタートライン。


さて、家から脱出だ

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